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【特集】こんなに凄かった! 長谷川町子と「サザエさん」

芸術新潮 2016年9月号

(毎月25日発売)

特別定価1,579円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/08/25

発売日 2016/08/25
JANコード 4910033050964
定価 特別定価1,579円(税込)
●目 次

【特集】
こんなに凄かった!
長谷川町子と「サザエさん」


◆ special features ◆

part I
やっぱり同じ? それとも違う?
マチコさんとサザエさん


マンガ育ちの世田谷っ子 しまおまほが厳選!
単行本では読めない「サザエさん」
しまおまほ 選・文

part II
よりぬき「サザエさん」ヒストリー

すごろく 町子&サザエの泣き笑い28年

汗と胃痛と姉妹力の結晶
『サザエさん』全68巻

下描き⇒完成⇒また描いた?
進化する「サザエさん」

原作版「サザエさん」キャラクター図鑑

special essay
「サザエさん」が描いた時代
黒川創 文

三姉妹鼎談
アーティストの次女がいる家
束芋シスターズの場合

part III
甘えん坊のいじわるばあさん
天才漫画家・長谷川町子の一生


福岡・ワンパク少女時代

弱冠15歳 日本初の女流漫画家、
ここに誕生!

連載漫画で武者修行

戦時中のあの手この手

「サザエさん」はコンブとスルメを道づれに

「エプロンおばさん」&「いじわるばあさん」
週刊誌連載でデトックス

「サザエさん」後のひそかな楽しみ

column
漫画史のなかの長谷川町子
清水勲 文

interview
「長谷川町子うちあけ話」
その(1) 小山内美江子
脚本家がみた町子さんとマー姉ちゃん
その(2) 川口淳二+川口萬壽美
長谷川家の“何でも屋”がみた姉妹

展覧会&美術館案内

◆ special feature ◆

第2特集
絵師としての安野モヨコ

安野モヨコのHow to Draw

誌上トークショー
ファンの「ここが知りたい」に答える

担当編集者が語る安野モヨコの絵のヒミツ
佐渡島庸平 解説

安野作品が浮世絵版画になった!
山内宏泰 文

◆ art news ◆

◇ exhibition ◇

篠山紀信
美術館でヌードを撮る!

1年・1作家・1作品でたどる
モダンアートと20世紀

海の都の遅咲きルネサンス
京谷啓徳 文

井津建郎、
火葬場から始まった
人間の尊厳を見つめる旅

◇ review ◇

アルバレス・ブラボ
会田誠
村上早
「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」

◇ global news ◇

New York「パブリック、プライヴェート、シークレット」展
London「ホルヘ・オテロ=パイロス:塵の倫理」展
Milano「キーンホルツ:ファイヴ・カー・スタッド」展
Paris「ビート・ジェネレーション」展

◆ regular features ◆

◇巻頭◇

FLOWER
日々の花〈17〉
横山泰介
文 市村美佳子

PHOTO
作家が覗いたレンズ〈29〉
小野正嗣
選・文 森岡督行

GOODS & SHOP

◇連載◇

リ・アルティジャーニ
ルネッサンス画家職人伝
〈5〉ボッティチェリ、リッピ工房に弟子入り3
ヤマザキマリ とり・みき

海外アート
Study最前線〈16〉
文 前橋重二

定形外郵便〈28〉
文 堀江敏幸

換骨奪胎
ホンマタカシの
映像リテラシー特別番外編
トーマス・ルフに会いにデュッセルドルフへ

伊藤まさこの
小さい美術館めぐり
時々おやつ
〈15〉六花の森

もう一杯だけ
呑んで帰ろう。〈28〉
文・写真 角田光代+河野丈洋

千 宗屋の
飲みたい茶碗、
点てたい茶碗〈27〉

TONY & INOCCHI
マンガ展評
ちくちく美術部〈16〉

◇PICK UP◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈5〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

◇芸術新潮特別企画◇

史上初 奈良・興福寺
五重塔&三重塔同時開扉!

あいちトリエンナーレ2016
創造する旅人たち!
現代のキャラヴァンサライに
最先端のアートが集う

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈15〉
東大寺法華堂の月光菩薩像

ART CAFÉ SPECIAL
ART CAFÉ

最新号PICK UP

誌上初! あなたの知らない「サザエさん」が満載!

Image

 28年間におよぶ「サザエさん」の新聞連載が終了したのは1974年のこと。なので50歳以下の大半の人が「サザエさん」を知ったのは、(アニメはさておき)単行本の『サザエさん』でということになります。
『サザエさん』の最初の版は長谷川町子一家が経営していた姉妹社から出た68巻本で、これはすでに絶版。現在は朝日新聞社が発行する文庫版(45巻)か『長谷川町子全集』(「サザエさん」は23冊)で読むことができますが、4コママンガとはいえ、これだけの量ともなるとなかなかの読み応えです。
 しかも今回、長谷川町子美術館の学芸員さんに聞いてはじめて知ったのですが、これら単行本には収録されていない「サザエさん」がまだまだあるとのこと。本特集ではそこから、エッセイストのしまおまほさんに22編を選んでもらい、収録しました。いま読むとなぜ落とされたのかわからないものも多く、町子さんが生きていたら是非とも基準を聞いてみたいところでした。
 長谷川町子は、国民的マンガの生みの親でありながら、極度の人見知りだったためにその人となりの証言は自他共にあまり多くはありません。また、生前、他人が自分のマンガを使用することをほとんど許可していなかったので、批評や研究対象になりにくかった。
 今回の特集は、はじめての大規模な長谷川町子展を機に実現したもので、「サザエさん」原画が雑誌に載るのはおそらくはじめて。あなたの知らない長谷川町子と「サザエさん」の世界をたっぷりとお楽しみください。

この号の誌面

編集長から

サザエさん生誕70年
その軌跡を原画で追う

 新聞紙上で4コマ漫画「サザエさん」が初登場したのは、昭和21年4月22日のこと。以来、長谷川町子は28年もの間「サザエさん」を描きつづけた。今月号は連載開始70年を記念し、ほとんど公開されてこなかった原画とともに、ユーモアあふれる世界を改めて読み解く。同じ作品なのに、なぜ原画が3枚もあるのか? その理由も明らかに。単行本未収録の幻の「サザエさん」も特別掲載! ちなみに連載初期はサザエさん=町子と混同されたこともあったそうだが、町子自身は内気でほとんど外出せず、友人づきあいも少なかった。そんな町子の生涯も紹介。日本初の女流漫画家として弱冠15歳でデビューを飾るまでの過程、3姉妹の協働作業、「いじわるばあさん」や「エプロンおばさん」への思いなど、創作の裏側までもが見えてくる。
 第2特集は安野モヨコ。代表作の原画大公開、作画に密着したルポなどこちらも盛り沢山。特にファンからの質問に答える誌上トークショーは必読だ。

芸術新潮編集長 吉田晃子

まとめ テーマでくくる 本選びのヒント

強く生きた憧れの女流

夢と信念を持ち、颯爽と生きた彼女たちの姿に触れると、きっと勇気が湧いてくる。

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