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【大特集】
春日大社 神の森と至宝と祭り

芸術新潮 2017年2月号

(毎月25日発売)

1,466円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2017/01/25

発売日 2017/01/25
JANコード 4910033050278
定価 1,466円(税込)
●目 次

【大特集】
春日大社
神の森と至宝と祭り


special features

巻頭グラフ
御蓋山/参道/本社/若宮神社/鹿/一言主神社

花山院弘匡宮司にお聞きしました。
春日の神様はどんな神様ですか?

第一章
だいたいやさしい、怒ると怖い
春日の神さまの華麗なる絵巻
《春日権現験記絵》を読む
解説 西山厚

春日大社境内案内
御仏の浄土に擬せられた神の森を歩く

Map
春日大社周辺
春日大社境内中心部

コラム1
階段状にならぶ本殿、平行四辺形の扉
春日大社の建築のひみつ

コラム2
春日大社のそっくりさん発見
「春日移し」ってなに?

第二章
勅使も神官も民もご奉仕
春日大社の日々是祭日

祭礼カレンダー 春日大社の1年

奉祝! 60回目の式年造替
20年に一度よみがえる社殿

1月
春日大社の御神火、若草山を焼く

3月
春日祭
――天皇のお使いを迎えて鎮護国家を祈る

12月
春日若宮おん祭
――御子神様に捧げる24時間御旅所劇場2016

神仏習合の時代に生まれた芸能カーニバル
春日若宮と摩多羅神
文 松岡心平

マンガルポ
見てきたよ! ざざっと春日若宮おん祭
作 芝崎みゆき 絵 伊野孝行

第三章
リニューアルなった国宝殿で
祈りをこめた美と出会う

解説 松村和歌子

展覧会案内
春日大社の宝物はここで見られます!

special feature

第2特集
王たちの画家、画家たちの王
ティツィアーノを堪能する

解説 ジョヴァンニ・カルロ・フェデリコ・ヴィッラ

◆ art news ◆

◇ exhibition ◇

ラスコー洞窟壁画は
「星図」を描いていた!?
文 前橋重二

漫画から絵画へ
さかもと未明の新境地

◇ review ◇

鈴木理策 
折笠良&南隆雄 「19th DOMANI・明日展」より
井上洋介
宮田明日鹿

◇ global news ◇

London「アートナウ:レイチェル・マクリーン:Wot u :-) about?」展
Milano「アルナルド・ポモドーロ」展
Copenhagen「セレスト・ブルシエ=ムジュノ」展
New York「フランシス・ピカビア:僕らの頭は丸いのだから僕らの思考は変幻自在」展

regular features

◇巻頭◇

FLOWER
日々の花〈22〉
濱名一憲
文 市村美佳子

PHOTO
作家が覗いたレンズ〈34〉
江戸川乱歩
選・文 森岡督行

GOODS & SHOP

◇ 連載 ◇

海外アート
Study最前線〈21〉
文 前橋重二

定形外郵便〈33〉
文 堀江敏幸

原田マハ、美のパイオニアに会いに行く〈12〉
池田理代子

伊藤まさこの
小さい美術館めぐり
時々おやつ
〈20〉鎌倉文学館 神奈川県鎌倉市

もう一杯だけ呑んで帰ろう。〈33〉
文・写真 角田光代+河野丈洋

千 宗屋の
飲みたい茶碗、
点てたい茶碗〈32〉

TONY & INOCCHI 
マンガ展評
ちくちく美術部〈21〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend  編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈10〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

◇ 芸術新潮特別企画 ◇

ノエビア銀座ギャラリーで開催
木田安彦 木版画展「ふるさとの名山」

継活のススメ〈2〉
加島美術が提案する、所蔵品の
「正しい処分、整理の方法」

落札額トップ5で振り返る
2016年の東京中央オークション

ホテルでアートを楽しむ
 ART in PARK HOTEL TOKYO 2017
 パークホテル東京

今年はじめたいアート2017
 武蔵野美術大学通信教育課程
 ターレンス ジャパン「レンブラント ソフトパステル」

ART CAFÉ SPECIAL
ART CAFÉ

最新号PICK UP

宝物と鹿の杜・春日大社へ

 国宝13件352点、重要文化財27件971点。春日大社には貴重な工芸品が驚くほど多く伝わっています。その充実ぶりはしばしば「平安の正倉院」と称えられるほどですが、1月17日から上野の東京国立博物館で、東京では初となる大規模な春日大社展がひらかれています。猫の雀狩りが螺鈿細工であしらわれたユーモラスな《金地螺鈿毛抜形太刀きんじらでんけぬきがたたち》(2月19日迄展示)や、華やかな意匠の《蒔絵箏まきえのこと》(2月14日~3月12日展示)、中世絵巻の超名品《春日権現験記絵かすがごんげんげんきえ》など、本誌でもご紹介したザ・王朝の美をナマで堪能できます。

 春日大社の宝物の中核をなすのは「古神宝」で、これは要するに役目を終えて神様の御前から撤下てっかされたもの。現在は新しい御料(神様が使用する品)が奉納されているわけですが、これらは御本殿に納められているので一般の目に触れることはありません。そしてこの本殿建物も、じつは国宝。しかしこれも非公開。

 通常の参拝は弊殿前からなので奥の様子はまったくうかがうことができないのですが、特別参拝をすれば弊殿の向こう、中門の前まで進めます。ここからだと御本殿の様子もうかがえます(ちょっとだけ)。回廊内の建物の多くもまた重要文化財。地形に沿って傾斜した回廊、そこにずらりとぶら下がる銅製の釣灯籠、節分と中元の夜に行われる万灯籠を再現した藤浪之屋、厳重に封印された宝庫などなど見どころも多く、春日大社にゆかれたら是非特別参拝をされることをおすすめします! その場で申し込めますが神事の際は中止されるのでご注意を。

 春日大社の参道は一之鳥居から本社まで約1.4キロ。取材班はもちろん何度も歩きましたが、意外にあっという間なのは、たぶん鹿がお供をしてくれるから。春日では鹿は神様の使いとされ、とても大事にされています。春日大社展でも神様が鹿に乗った《鹿島立神影図》や神鹿像が納められた厨子など、鹿にたくさん出会えますよ。

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春日大社境内の鹿たち。
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「春日大社 千年の至宝」展会場より本殿(第二殿)の復元展示。

この号の誌面

編集長から

1300年変わらぬ
春日大社の美と御神徳

 中世の宮曼荼羅に描かれたままの姿を今にとどめる境内。春日祭、春日若宮おん祭をはじめ、何百年も続く神事の数々。宝物の充実ぶりは「平安の正倉院」とも称えられ、王朝時代の粋を伝える工芸品は他の追随を許さない。春日大社には、古いものが生きたかたちでよく残っている。1300年もの間、一度も衰退することなく繁栄を極めてきたためである。今月号は、そんな古社を総力取材。鎌倉時代に作られた華麗なる絵巻《春日権現験記絵》から、春日大社の成り立ちや春日大明神の御姿を読み解き、中世のさまと見比べながら境内を案内し、迫力の写真で神事と神宝に肉薄する。春日若宮おん祭のマンガ体験レポートも必読だ。ちなみに東京で大規模な春日大社展が開催中、展覧会をより深く楽しむためのガイドにもなろう。
 第2特集はヴェネツィア派の巨匠、ティツィアーノ。「ミケランジェロの壮大さと、ラファエッロの優美さを併せ持つ」と称賛された彼の画業に迫る。

芸術新潮編集長 吉田晃子

関連まとめ/展覧会情報

まとめ テーマでくくる 本選びのヒント

ルネサンス期の画家とその時代を知る

数々の絵画や彫刻、建築など、幅広く目を向けてみると、この豊潤な時代の興奮が伝わってくる。


展覧会情報

春日大社 千年の至宝

会場 東京国立博物館 平成館
会期 1月17日~3月12日
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日
問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

kasuga2017.jp

日伊国交樹立150周年記念 ティツィアーノとヴェネツィア派展

会場 東京都美術館 企画展示室
会期 1月21日~4月2日
開室時間 9:30~17:30 ※金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
休室日 月曜日(ただし3月20日、27日は開室)、3月21日
問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

titian2017.jp

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