【1400年遠忌記念大特集】
聖徳太子 日本一有名な皇子のものがたり
芸術新潮 2021年7月号
(毎月25日発売)
発売日 | 2021/06/25 |
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JANコード | 4910033050711 |
定価 | 1,500円(税込) |
【1400年遠忌記念大特集】
聖徳太子 日本一有名な皇子のものがたり
巻頭グラフ
変幻自在の聖なる皇子
実像の聖徳太子へ
“法興”の理想を生きたミコノミコト
解説 東野治之
太子のみてら《一》
法隆寺 古代の美を伝える奇跡の空間
- 1400年目の太子讃歌
- 太子記念堂の謎めく仏たち 西院金堂
- 太子信仰の発信基地 東院
美術から見える聖徳太子とその時代
解説 三田覚之
法隆寺境内図
太子のみてら《二》
四天王寺 現在信仰形の古代
聖霊会 太子に捧げる春の祭典
- 絵解きで学ぶ聖徳太子のミラクルライフ
- 《聖徳太子絵伝》は太子信仰の最強アイテム
解説 一本崇之
四天王寺、七転び八起き小史
解説 一本崇之
四天王寺の使命は「和」の精神の実践です。
談 加藤公俊
四天王寺境内図
コラム
救世観音はどこから来たのか
未来からの使者、厩戸皇子「日出処の天子」を読む
文 坂本 葵
展覧会案内
◆ 第2特集 ◆
舞台『リボルバー』上演に向けて
21世紀のゴッホを血肉化する
PARTI
主演・安田章大インタビュー
今年でゴッホの享年37歳。
人生の分岐点になりそうです。
PARTII
対談 原田マハ×行定勲
小説家と映画監督の初コラボ、最高濃度の舞台裏は?
◆ Art News exhibition ◆
「写真とは、何かを所有すること」
鷹野隆大
◆ Art News distribution ◆
あまりにクレイジー、あまりにファンタスティック。
“共感できない男”を演じた
山田孝之
◆ Art News movie ◆
横浜聡子的
「少女映画」のひみつ
聞き手 宇田川幸洋
◆ Art News exhibition ◆
小野祐次
照射するまなざし
文 原田マハ
◆ Global News ◆
- Humlebaek「マザー!」展
- London「アリス:ますます好奇心」展
- Milano「女性芸術家 16世紀から17世紀にかけての女性の物語」
- New York「ルーシー・レイヴェン」展
◆ Regular Features ◆
◇ 巻頭 ◇
国宝クラス仏をさがせ!〈7〉
日向薬師宝城坊 薬師三尊像
Goods & Shop
時と光の美術館〈51〉
モンブラン
◇ 連載 ◇
新連載
絵画と写真のあいだ
――アトリエを訪ねて〈1〉
丸山直文
写真・文 鈴木理策
海外アートStudy最前線〈66〉
文 前橋重二
イヴ・マチューかく語りき
エコール・ド・パリの誕生を見つめた
「ラパン・アジル物語」〈5〉
ラパン・アジルの宝もの
文 さかもと未明
あの人と食器棚〈18〉
伊藤まさこ
株式会社CIRCUS
鈴木善雄 引田舞
定形外郵便〈84〉
文 堀江敏幸
国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈7〉
選・解説 瀨谷貴之
大人のための印象派講座〈2〉
マネの定点としての妻の肖像
文 三浦篤
千住博の往復書簡〈36〉
宛先 四代田辺竹雲斎様
千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈80〉
◇ PICK UP ◇
movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈13〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報
次号予告
▼芸術新潮特別企画
ナカムラクニオと楽しむ
アーティゾン美術館のあっぱれ新境地
連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈43〉
法隆寺《釈迦三尊像》
ART CAFÉ
Gallery's Plaza
最新号PICK UP
ああ、橘夫人念持仏
「聖徳太子1400年遠忌記念 特別展 聖徳太子と法隆寺」の東京展がいよいよ開幕しました(東京国立博物館 平成館、7月13日~9月5日)。小誌7月号の「聖徳太子 日本一有名な皇子のものがたり」では、奈良展の会場で撮影した写真をたっぷり掲載しましたが、表紙を飾った聖霊院秘仏本尊の聖徳太子坐像、グラフで大展開した金堂の薬師如来坐像、同じく四天王立像のうちの広目天像・多聞天像も、もちろん東京へおでましです。
一方、玉虫厨子は残念ながら奈良会場のみの展示で東京展には不出品。しかし、それを補ってあまりあるのが、橘夫人念持仏厨子の阿弥陀三尊像を、厨子から取り出した状態で展示していること。この作品自体は、法隆寺の大宝蔵院に常設展示されているのですが、そこでは像は厨子の中に安置されており、つぶさに表現を堪能するのは難しい。それが今回は、ガラス越しとはいえ、本当に間近に拝観できるのです。
この像は、ほんとうにほんとうに特別な素晴らしい像ですね。蓮池の表現が魅力的なのは写真でいちおう知ってはいましたけど、実物にはもう息を呑んでしまいました。それから、三尊の手がなんというか、金属とは思えないような、弾力を持っているんじゃないかという感じがするほどで、これは写真ではわからなかった。2015年に奈良国立博物館で開催された「白鳳 ―花ひらく仏教美術―」展でもこの三尊はお厨子から出られたそうですが、その際は、仏像と蓮池と背障をばらばらに展示していたとのこと。今回は一体の状態になっています。表現全体の調和を味わうという意味では、今回の方が良い条件なのではないでしょうか。
というわけで、東京では四半世紀ぶりとなる本格的な法隆寺展。コロナは続いているとはいえ、行かない手はない。おすすめですよ。
この号の誌面
編集長から
名宝が教える聖徳太子のひみつ
今年は聖徳太子1400年遠忌にあたる。太子が創建した奈良・法隆寺の宝物を紹介する展覧会が巡回中で、同じく大阪・四天王寺を中心とした展観も予定されている。そこで今月号は、この二つのみてらを軸に、日本一有名な皇子の実像と信仰に迫った。太子の人物像は時代によっていかなる変遷をたどったのか、太子信仰はどのように生まれたのか等々、貴重な名宝と史料が数々の疑問に答えてくれる。国宝《薬師如来坐像》《四天王立像》(ともに法隆寺蔵)など、撮り下ろしならではの臨場感ある写真にも目を奪われるだろう。生涯を数十場面に描いた《聖徳太子絵伝》発祥の地・四天王寺に伝わる、寺僧による絵解きも特別に誌上公開。山岸凉子の名作「日出処の天子」への鋭い考察を加えるのは作家の坂本葵だ。
第2特集では、舞台『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』を紹介。原田マハ脚本、行定勲演出、安田章大主演という豪華な顔ぶれが目指すゴッホの世界とは?
芸術新潮編集長 吉田晃子
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