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【特集】ローマ教皇 怒濤の2000年美術史

芸術新潮 2022年3月号

(毎月25日発売)

1,500円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2022/02/25

発売日 2022/02/25
JANコード 4910033050322
定価 1,500円(税込)
●目 次


祝! 日本・ヴァチカン国交樹立80周年
【特集】ローマ教皇 怒濤の2000年美術史

巻頭グラフ
「神の代理人」は時を超えて



ヤマザキマリ×池上英洋
とことん語ろう! ローマ教皇と美術

I 偶像崇拝は禁止じゃないの?
キリスト教美術の根拠と魂胆

II 大教皇大活躍!
ローマ帝国滅亡のカオスから立ち上がる教会

COLUMN
アヴィニョンで華開いた可憐なる様式スタイル

III 異教徒と闘え! 異端を排除せよ!
中世の荒ぶる教皇たち

IV 迷走する信仰と美の遺産
ルネサンス教皇たちの時代

V バロック都市ローマ
永遠のみやこの新しい貌

VI つまりヴァチカンとはなんぞや?
ローマ教皇の近代と現代



もっとよくわかる!
池上教授の補講の時間
文 池上英洋
1 教皇とは何者か?
2 繰り返す教会分裂シスマの危機
3 十字軍 「聖地奪還」の下部構造
4 ローマはベルニーニのために
5 戦国日本とローマ教皇

ヴァチカン・ダイレクト
教皇さまの4大バシリカ見て歩き

サン・ピエトロ大聖堂
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂

教会音楽から“クラシック”へ
西洋音楽小史
文 岡田暁生

わりとリアルから荒唐無稽まで
映画&ドラマで味わうヴァチカン

INFORMATION
歴代教皇のコレクションとイタリアの至宝が集結
ヴァチカン美術館



◆ Art News exhibition ◆

才能ありあまり一代男
建部凌岱たけべりょうたいの疾走と創造

◆ Art News exhibition ◆

ミケル・バルセロ
現代に顕れた洞窟壁画のアニマ

は魅惑する

◆ Art News memorial ◆

追悼・青木茂
不良老人
モクモ先生
のこと
文 木下直之

◆ Review ◆

アーティスト・レジデンシー10周年記念展「転移のすがた」/小田原のどか/白井晟一/須藤絢乃

◆ Global News ◆

  • Hamburg「FUTURA(未来):時間を計る」展
  • Paris「ジュリー・マネ 印象派の思い出」展
  • London「ビーノ:ルール破りの心得」展
  • New York「アンディ・ウォーホル:啓示」展



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

国宝クラス仏をさがせ!〈15〉
安楽寿院 阿弥陀如来坐像

Goods & Shop

時と光の美術館〈59〉
ラリック

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈92〉
文 堀江敏幸

国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈15〉
選・解説 瀨谷貴之

山下裕二の
新・今月の隠し球〈3〉
藤沢康人(上)

海外アートStudy最前線〈73〉
文 前橋重二

画家・中園孔二を追って。〈6〉最終回
消えない光
取材・文 村岡俊也

千住博の往復書簡〈44〉
宛先 井上和好 様

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈88〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎 歓
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈21〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

時と光の美術館
パテック フィリップSPECIAL〈4〉
誇り高き猛獣

アートフェア東京2022
見どころガイド

村上裕二にしか描けない日本画

はじめてのNFTアート〈1〉
Adam byGMO
若手にとってチャンスの場を

実力画家3人、それぞれの伝統と革新
如月の鼎展で出会う、「日本画」最前線

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈47〉
法隆寺《阿弥陀三尊像(伝橘夫人念持仏)》

Gallery's Plaza
ART CAFÉ

「大人のための印象派講座」は今月休載します。

最新号PICK UP

「神の代理人」が遺したもの

芸術新潮 2022年3月号【特集】ローマ教皇 怒濤の2000年美術史
ローマ教皇の本拠地、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂。
撮影:青木登(本誌)

 ローマ教皇って、どんな人? 日本人の私たちにとって(カトリック信徒の方々は別として)、近しい存在とは言い難いかもしれません。けれども、たとえばミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂の天井画や、ラファエッロの《アテネの学堂》といえば、美術に興味のある人もない人も、ほぼ誰もが知っている名作中の名作。こういった「教科書に出てくるような」超有名作品の発注者こそ、他でもないローマ教皇なのです――そう意識してみると、作品の見え方も変わってくるし、パトロンである教皇にも少し親しみが湧くのではないでしょうか。

 本特集は、漫画家・文筆家のヤマザキマリさんと、美術史家の池上英洋さんをナビゲーターに迎え、古代から現代に至る歴代ローマ教皇のさまざまなエピソードを振り返ることで、キリスト教美術を見直そうという試みです。
 布教のためのツールとして使われていた「図像」が、いかにして「美術」になったのか?
“ルネサンス教皇”たちと天才芸術家との奇跡のコラボレーションとは?
 動乱に巻き込まれ、破壊され尽くしたローマが、華麗なるバロック都市として生まれ変わった経緯は?
 博覧強記のお二人が、とことん語り尽くします。

 2000年の歴史のなかで、「神の代理人」(=教皇)が生み出してきた美の遺産を「芸術新潮」ならではのオリジナル写真でご堪能ください。

この号の誌面

編集長から

ローマ教皇の美の遺産に迫る

 現在のローマ教皇は、アルゼンチン出身のフランシスコ。266代目にあたるそうです。一方、初代のローマ教皇とされるペテロは、イエス・キリストの直弟子ですから紀元1世紀の人。特集「ローマ教皇 怒濤の2000年美術史」では、『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリ氏と、ルネサンス美術を専門とする池上英洋氏が、ローマ教皇が歩んできた長い長い歴史をめぐって、とことん語り合います。世界中のカトリック信徒が大集合するヴァチカンでのミサの様子や、イタリアの知的な若者たちにとっての教皇やキリスト教の位置づけなど、お二人ならではの率直な観察と考察を通じて、西洋美術史の本丸かつ裏側にじっくりと迫る大特集です。
 Art Newsでは、画俳両道に生きた江戸の奇人・たけりょうたい、知られざるスペインの巨匠ミケル・バルセロを紹介。木下直之氏による「追悼・青木茂 不良老人モクモ先生のこと」は、先頃死去した日本近代美術史研究者の追悼文、いや、追悼文の傑作です。

芸術新潮編集長 高山れおな

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芸術新潮とは?

「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。