【特集】大人も読みたい絵本
芸術新潮 2022年5月号
(毎月25日発売)
発売日 | 2022/04/25 |
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JANコード | 4910033050520 |
定価 | 1,500円(税込) |
【特集】大人も読みたい絵本
スペシャル対談
谷川俊太郎×安藤サクラ
物語は止まらない
ゴリラなふたりの絵本ワールド
日本の絵本100年
これまでとこれから
解説 広松由希子
はじめに 日本はなぜ絵本大国なのか?
その(1)日本の絵本黎明期
その(2)童画家たちの活躍
その(3)現代絵本の出発
その(4)黄金期到来! あらゆるジャンルが勢ぞろい
その(5)個性的な表現の追求
その(6)わからなさを持続する力
INTERVIEW
アトリエ訪問
あの人のあの絵本が生まれた場所へ
田島征三
tupera tupera
ショーン・タン
アンケート
教えて! あなたの大切な3冊
乾 久美子/沖 潤子/岸本佐知子/穂村 弘/岡田利規/松田青子/
齋藤陽道
世界の絵本、絵本の世界
そこでいま起きていること
文 松岡希代子
すごい絵はけして死なない
――アーティストが描いた絵本
選・文 いしいしんじ
原画グラフ
PART I
懐かしの名作原画で旅に出る
堀内誠一/井上洋介/赤羽末吉
PART II
注目作家たちの新定番絵本
ミロコマチコ/しおたにまみこ/ヨシタケシンスケ
絵本と出会える場所
展覧会編/美術館&図書館編
◆ Art News exhibition ◆
「絵画」が死んだ後、そのど真ん中へ
ダミアン・ハ ースト新作「桜」の挑戦
文 布施英利
大川直人が撮った
音楽の幸福な時代
◆ Art News wall painting◆
太陽と蓮と龍の夢
木津文哉、本経寺へ行く
◆ Review ◆
- アーロン・ガーバー=マイコフスカ
- グラハム・リトル
- 藤井光「Tokyo Contemporary Art Award
2020-2022 受賞記念展」より - オノデラユキ
◆ Global News ◆
- New York「トマス・サラセーノ:ある物質」展
- Paris「ボワイー(1761-1845)パリジャン年代記」展
- Roma「ヤーゴ 展覧会」
- Praha「キネティシズム:アートにおける電気の100年」展
◆ Regular Features ◆
◇ 巻頭 ◇
国宝クラス仏をさがせ!〈17〉
観福寺 銅造懸仏
Goods & Shop
時と光の美術館〈61〉
ディオール
ヴァン クリーフ&アーペル
◇ 連載 ◇
定形外郵便〈94〉
文 堀江敏幸
国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈17〉
選・解説 瀨谷貴之
山下裕二の
新・今月の隠し球〈5〉
佐藤裕一郎(上)
海外アートStudy最前線〈75〉
文 前橋重二
大人のための印象派講座〈10〉
モネの絵はいくらだったのか
文 三浦 篤
千住博の往復書簡〈46〉
宛先 都倉俊一 様
千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈90〉
◇ PICK UP ◇
movie 野崎 歓
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈23〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報
次号予告
▼芸術新潮特別企画
はじめてのNFTアート〈3〉
Adam byGMO
教えて! 購入者のリアルと本音
春のアートスポット
連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈48〉
法隆寺 五重塔
《塔本塑像(塑山水壁と塑像)》
ART CAFÉ
Gallery's Plaza
最新号PICK UP
新潮社にもあった幻の(?)絵本シリーズ
日本は絵本大国。50年以上前に刊行された数多の名作絵本がロングセラーとなる一方で、今も年間に約1000タイトルが刊行されています。今回の絵本特集、『ぐりとぐら』や『スーホの白い馬』、『ひとまねこざる』など、なつかしの絵本のページをめくっては、ノスタルジーにひたってしまい、なかなか編集作業が進まなかった……。歴史パートの解説をしてくださった広松由希子さんには、2000年代に入ってから注目を集めている絵本についても教えていただき、世界的に評価され、ボーダレスに活躍中の作家さんたちによるあたらしい世界にワクワク。逆に明治~大正期の日本の絵本の美しさにも驚きました。
ところで、戦後日本で絵本を牽引してきたシリーズといえば、「岩波の子どもの本」(1953年~)と福音館書店の「こどものとも」(1956年~)ですが、じつは今回、新潮社がこのふたつに先駆けて「世界の絵本」なるシリーズを出していたことを知りました。刊行が始まったのは終戦からわずか4年後の1949年秋。『フランダースの犬』のような海外の読みものだけでなく、木下順二の戯曲『夕鶴』を子ども用に書きなおしたものや、『飛行機ずくし』などの科学ものまで幅広く、幼児・小学校低学年向けの大型版と小中学生向けの中型版をそれぞれ25冊ずつ、計50冊出す予定だったそうです(じっさいに刊行されたのは35冊でした)。今回は、弊社の資料室奥に保管されていたこの絵本シリーズをひっぱりだして撮影。戦後の復興期、日本の子どもたちに良質な絵本を届けたい、と考えた先輩編集者たちの熱い想いに触れることができました。
この号の誌面
編集長から
絵本100年の名作と進化し続ける現在
日本は、1年間に1000タイトルもの絵本が刊行される絵本大国。他の分野の本と比べての絵本の特徴は、ロングセラー化した作品が人びとに共有される度合いが他のジャンルとは段違いということだろう。それはもちろん、全員がかつて子供だったからだし、少子高齢化の今でも、それなりにたくさんの人が子供を育てるからだ。
と言っておいてなんですが、特集は「大人も読みたい絵本」。『ぐるんぱのようちえん』や『スーホの白い馬』のような、それこそ知らない人がいない(且つ、現在も版を重ねる)名作から、こんなのあるのかとびっくりするような最新モードまで、いま、読める絵本から美味しいとこ取りしました。巻頭スペシャル対談は、詩人の谷川俊太郎×俳優の安藤サクラ。昨年、絵本の翻訳に初挑戦した安藤さんが大先輩にあれこれ聞くわけですが、わかったのはこの2人がゴリラに近いということ! 読みたい絵本・読むべき絵本のヒントが詰まった1冊です。
芸術新潮編集長 高山れおな
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