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【特集】運慶と鎌倉殿の仏師たち

芸術新潮 2022年7月号

(毎月25日発売)

1,500円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2022/06/24

発売日 2022/06/24
JANコード 4910033050728
定価 1,500円(税込)
●目 次


【特集】運慶と鎌倉殿の仏師たち

| グラフ | 甦った鎌倉殿
解説 川瀬由照



東国の運慶を推理する
解説 瀨谷貴之

  • 1 願成就院 北条時政、運慶をスカウト!?
  • 2 浄楽寺 和田義盛の「俺も頼むぜ、運慶くん」
  • 3 永福寺 源頼朝の失われたドリーム・テンプル
  • 4 満願寺 鎌倉殿プレゼンツ、三浦義明を追善する巨像
  • 5 真如苑真澄寺・光得寺 大日如来が好き! 足利義兼の信仰
  • 6 瀧山寺 頼朝追善の三美仏
  • 7 称名寺光明院・五島美術館 源実朝ゆかりの怒れる仏たち

仏像から見る東国武士の社会
対談 野口 実×瀨谷貴之



| グラフ紀行 |
鎌倉殿の信仰コスモス

  • 源頼朝が創った鎌倉三大寺院
  • 霊山へ、霊湯へ――二所詣
  • 日向薬師 頼朝一家も恃んだ霊験
  • 慈光寺 国宝装飾経を伝える天台の名刹
  • 鎌倉における源頼朝の“まつりごと”について教えてください
    答える人 竹ヶ原康弘



つわものたちの仏像物語

  • 覚園寺 前身は北条義時創建の大倉薬師堂
  • かんなみ仏の里美術館 戦死した北条宗時の追善像?
  • 北條寺 北条泰時発願か 義時追善の美像
  • 修禅寺 悲劇の青年将軍・源頼家ここに眠る
  • 證菩提寺 岡崎義実と2人の死者と阿弥陀三尊
  • 妙楽寺 関東最強、上総広常の故地に
  • 金剛寺 源実朝の念持仏とも伝わる菩薩像2体
  • 石山寺・天洲寺 中原親能・大江広元、頼朝を支えた兄弟にゆかりの仏たち
  • 雨引観音 八田知家との関係は? 常陸にもあった運慶様式の優作



展覧会案内



大河ドラマ『鎌倉殿の13人』アルバム
登場人物関係図
鎌倉殿と運慶一門のクロニクル



◆ Art News exhibition ◆

まなざしは散策する
柴田敏雄鈴木理策と画家たちの森へ

朝倉摂の日本画時代

明治の京都の図案集ブーム

◆ Review ◆

  • 「惑星ザムザ」
  • 「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」
  • アレキサンダー・トヴボルグ
  • FriendsWithYou

◆ Global News ◆

  • Copenhagen「ニュー・レッド・オーダー プレゼンツ:陸路ならひとつ、海路ならふたつ」展
  • London「ウォルター・シッカート」展
  • Venezia「アンゼルム・キーファー これらの文書は、燃やされるとき、ようやくわずかな光を与える(アンドレア・エモ)」展
  • New York「マティス:赤いアトリエ」展



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

国宝クラス仏をさがせ!〈19〉
醍醐寺 弥勒菩薩坐像

Goods & Shop

時と光の美術館〈63〉
リシャール・ミル

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈96〉
文 堀江敏幸

Around Geijutsu Shincho
『リ・アルティジャーニ―ルネサンス画家職人伝―』
刊行記念特別対談
ヤマザキマリ×池上英洋

国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈19〉
選・解説 瀨谷貴之

山下裕二の
新・今月の隠し球〈7〉
川上椰乃子(上)

中野京子
名画に見る悪の系譜〈2〉
生殺与奪

海外アートStudy最前線〈77〉最終回
文 前橋重二

ジャニー喜多川が創ったもの〈2〉
文 立川輪太郎

千住博の往復書簡〈48〉
宛先 堂島こどもアワード受賞者 様[後編]

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈91〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎 歓
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈25〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

川尾朋子、「天虫花草」を書く

はじめてのNFTアート〈5〉
Adam byGMO
受け取りから2次出品までエアドロップの楽しみ方を徹底解説!

「日本画」の枠を超えた日本画家、村岡貴美男の待望の作品集

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈49〉
新薬師寺《香薬師如来立像》

ART CAFÉ SPECIAL
ART CAFÉ
Gallery's Plaza

「大人のための印象派講座」は今月休載します。

最新号PICK UP

大河ドラマの背後にある信仰と美

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」もいよいよ折り返し地点。
 今のところ鎌倉殿・源頼朝の権力に揺るぎはないものの、頼朝が53歳で急死すると有力御家人たちの、いや将軍も含めた鎌倉武士たちの、血で血を洗う生き残りレースが始まり、最後は京都の朝廷との対決に到ることはご存じの通り。
 運慶は権力闘争の当事者でこそありませんが、頼朝や北条一門に見出されたことで仏師の代名詞的存在として歴史に名を刻むことになりました。
 今特集は三部構成。
 第一部「東国の運慶を推理する」では、東国所在の運慶作品を撮りおろし写真を交えて紹介しつつ、運慶作品の新たなラインナップを提言します。
 第二部「鎌倉殿の信仰コスモス」では、源頼朝の信仰の軌跡を紀行。
 第三部「つわものたちの仏像物語」は、“鎌倉殿の13人”を含めた有力御家人たちと仏像たちの関係を追います。
 今回の大河ドラマの時代の建築は関東には一つも残っていません。
 しかし、仏像は別です。
 撮りおろし多数を含めてお届けする入魂の仏像特集、お楽しみください。

この号の誌面

編集長から

これが鎌倉殿の推し仏だ!

 今年はじつは運慶の八百年遠忌にあたります。その年に偶然にも、運慶本人や運慶のクライアントのみなさん(源頼朝・実朝、北条時政・政子・義時、和田義盛……)がぞろぞろと登場する大河ドラマが放映されるということで、特集は「運慶と鎌倉殿の仏師たち」。内容は運慶特集でもあるし、鎌倉殿特集でもあって、巻頭グラフでは、甲斐善光寺が所蔵する慶派製作の源頼朝像・実朝像を、がっちり撮りおろしでご紹介します。特に実朝の像は没後数年で製作されたとみられ、お坊さんの像を除けば、現存最古の“本人に似ている彫刻”だと思います。
 先月号から、新連載が2本同時にスタートしました。中野京子氏の「名画に見る悪の系譜」と、立川輪太郎氏の「ジャニー喜多川が創ったもの」です。前者は安定のおもしろさ。後者はテキストが興味深いのに加えて、“江口寿史氏の描きおろしイラストに見るジャニーズアイドルの系譜”にもなってゆく予定。ご期待ください。

芸術新潮編集長 高山れおな

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「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。