【特集】シャネルという革命
芸術新潮 2022年8月号
(毎月25日発売)
発売日 | 2022/07/25 |
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JANコード | 4910033050827 |
定価 | 1,500円(税込) |
【特集】シャネルという革命
GABRIELLE CHANEL ET SA RÉVOLUTION
略年譜
クリエイションを支えた人々とたどる
マドモアゼルの87年
ガブリエル・シャネルの
ファッション革命クロニクル
解説 ミレン・アルサリュス
I 1909-
女性解放のヴィジョン
装飾よ、さようなら
レジャーとスポーツの時代
II 1918-
パリのクチュリエになる
シンプルとフォークロア
香りは見えないアクセサリー
III 1926-
リトル・ブラック・ドレスの衝撃
シックなカラーパレット
コスチュームジュエリーの幻惑
IV 1953-
帰ってきたマドモアゼル
究極のスーツ
バッグとシューズ 時を超えて――
COLUMN
1 モダン・パリのクチュリエたち
2 “ココ”が愛した異才たち
3 カンボン通りのアパルトマンへ
鹿島茂×原田マハ
シャネルゆかりの地対談
[前編]オーヴェルニュからパリへ
[後編]カンボン通りとその周辺
展覧会案内
◆ 第2特集 ◆
ひそやかに熱く。東北が生んだ宝もの、
こけし再発見
◆ Art News exhibition ◆
アレック・ソスのアメリカ
人と風景への旅
京都を舞台に繰り広げられた
「刺繍絵画」発展への道
◆ Art News report ◆
大ペンギンも描かれていた!
海中洞窟壁画を再現した博物館オープン inマルセイユ
文 羽生のり子
◆ Review ◆
- 國久真有
- 平間至
- タムラサトル
- 竹村京・鬼頭健吾
◆ Global News ◆
- Milano「トルローニアの大理石 傑作をコレクションする」展
- New York「着物スタイル:ジョン・C・ウェバーのコレクション」展
- London「ピカソ アングル:直接対決」展
- Berlin「第12回コンテンポラリー・アートのためのベルリン・ビエンナーレ:Still Present!」
◆ Regular Features ◆
◇ 巻頭 ◇
国宝クラス仏をさがせ!〈20〉
浮嶽神社の古仏
Goods & Shop
時と光の美術館〈64〉
サンルイ
◇ 連載 ◇
定形外郵便〈97〉
文 堀江敏幸
国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈20〉
選・解説 瀨谷貴之
山下裕二の
新・今月の隠し球〈8〉
川上椰乃子(下)
Around Geijutsu Shincho
伊藤まさこ『あっちこっち食器棚めぐり』を読んで
菊池亜希子
大人のための印象派講座〈12〉
印象派の初期コレクターたち
オペラ歌手から税官吏まで
文 三浦 篤
ジャニー喜多川が創ったもの〈3〉
文 立川輪太郎
中野京子
名画に見る悪の系譜〈3〉
目的の正当性
千住博の往復書簡〈49〉
宛先 奥谷 博 様
千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈92〉
◇ PICK UP ◇
movie 野崎 歓
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈26〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報
次号予告
▼芸術新潮特別企画
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島根県立美術館が再開館!
はじめてのNFTアート〈6〉
Adam byGMO
買うより楽しい!? NFTアート出品のススメ
ART CAFÉ
Gallery's Plaza
最新号PICK UP
ココ姉さんのおかげです。
![芸術新潮 2022年8月号](/common_v2/img/magazines/50/pickup/20220725.jpg)
暑さに耐えかねて、オフィス着がどんどんカジュアル・ダウン化してゆく。気がつけば綿Tシャツにだぶだぶズボン。ココ姉さん、ことガブリエル・シャネルに見つかったら、「寝巻を着たまま仕事するんじゃありませんっ!」と怒られそうだ――そんなことを考えながらこの特集を作っていました。
一般に、「シャネル」と聞いて思い浮かぶのは、現代ではコンサバともされるツイードのスーツではないだろうか? でもじっさいには、シャネルが働く女性たちのために考案したモードは、20世紀初頭には驚くほど革新的なものだった。シャネルの少し前に登場したポール・ポワレのエキゾチックなドレスは仕事着には不向きだし、それ以前の、コルセットでウエストをぎゅうぎゅう締め付けたドレスを着てのデスクワークなんてとても無理! そう考えると、シャネルのおかげで世界中の働く女性の今がある、と言っても過言ではない。
つまり、シャネルはモードのみならず女性の生き方にも大きな変革をもたらしてくれたのです。自由なクリエイションと生き方を体現してくれたココ姉さんの大きな手に、背中を押してもらえるような気分になれる特集、ぜひご一読ください。
この号の誌面
編集長から
ココ・シャネル 彼女が変えたもの
シャネルは百年以上の歴史を持つ高級ブランドではあり、今や革新性よりも伝統性や保守性を感じる向きの方が多いかも知れない。「シャネルという革命」なる特集タイトルはしかし、伊達でもなければ洒落でもない。ココ・シャネルことガブリエル・シャネルは、掛け値なしにモードの革命家だった。彼女の母国でかつて起こった大革命の標語は“自由・平等・友愛”だったが、シャネル革命の標語はさしずめ“男が着せたい服から、女が着たい服へ”とでもなろうか。女性をコルセットから解放したのはシャネルではなくポール・ポワレであるが、シャネルはやがてこの天才デザイナーをも乗り越え、打ち負かして一大ファッションブランドを築いてゆく。シャネル製品を愛用しているか否かにかかわりなく、私たちはどうやらシャネル以後を生きているらしい、のだ。
一転、第二特集は“こけし”。はまると抜けられない魅惑のこけし沼への案内記です。読むとやばいかもしれません。
芸術新潮編集長 高山れおな
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