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【特集】クリスチャン・ディオール
エレガンスと創造の泉へ

芸術新潮 2023年3月号

(毎月25日発売)

1,500円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2023/02/25

発売日 2023/02/25
JANコード 4910033050339
定価 1,500円(税込)
●目 次


【特集】クリスチャン・ディオール
| Christian Dior | エレガンスと創造の泉へ


巻頭グラフ

Haute couture pieces by Christian Dior
コレクションにこめた夢
ムッシュ ディオールの哲学を見る
解説 フロランス・ミュラー

ラインの狂騒、はじまりはコロールライン/ガーデン――創造の泉/クリスチャン的ジャポニスム/アートと歴史をまとう



II Life of Christian Dior
クリスチャン流、メゾンの扉のひらき方

[略年譜]ギャラリストからクチュリエへ
1905-37 パリのアヴァンギャルドたちと共に
1938-47 デビュー、いきなりモードの覇者に
1947-57 世界戦略と早すぎる死



III Haute couture pieces by six creative directors
六人六色、豊かなる変奏
イヴ・サンローランからマリア・グラツィア・キウリまで
解説 フロランス・ミュラー

6人の後継者たち/メゾンに響くニュールック賛歌/ディオール・ガーデンに種まく人たち/アートとモードの広がる関係/オートクチュールの魂、ここにあり/旅するディオール



対談
千住 博×中野香織
創造性を継承するということ

インタビュー
舞台から舞台へ
建築家・重松象平が紡ぐ13のストーリー

コラム
1 オートクチュール 美の限界に挑む
2 ディオールが日本にやって来た! その熱狂と影響

再録
杉野芳子「ディオールと語る」

展覧会案内



◆ 第2特集 ◆

ルーヴル美術館と“愛”の美術
解説 鹿島 茂
聞き手 辛酸なめ子

◆ Art News exhibition ◆

まじめに軽やか、つとめて華やか
椿つばき椿山ちんざん、再発見

◆ Review ◆

  • 江口寿史
  • 後藤拓也「アール・ブリュット ゼン&ナウ Vol.2 Echo こだま返る風景」展より
  • ヤン・ゲルストバーガー
  • 上田勇児・梅津庸一



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

国宝クラス仏をさがせ!〈27〉
西大寺 愛染明王坐像

Goods & Shop

時と光の美術館〈71〉
バカラ

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈104〉
文 堀江敏幸

短期集中連載 最終回
戸谷成雄
ロダンのいない彫刻史〈3〉
表面と襞について

幻々夢譚〈3〉
絵・文 と金

国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈27〉
選・解説 瀨谷貴之

大人のための印象派講座〈18〉
印象派展の知られざる画家たちI
文 三浦 篤

中野京子
名画に見る悪の系譜〈9〉
エヴァ

ジャニー喜多川が創ったもの〈9〉
文 立川輪太郎

山下裕二の
新・今月の隠し球〈14〉
山口暁子(下)

千住博の往復書簡〈56〉
宛先 畑中昭彦 様

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈98〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎 歓
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈32〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

河北秀也
「いいちこ」デザインを語る

アートフェア東京2023 みどころガイド

世界のトップ・オブ・ポップ!
ロメロ・ブリットのハッピーシャワー

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈53〉
東大寺大仏の蓮弁毛彫

ART CAFÉ
GALLERY'S PLAZA

最新号PICK UP

 クリスチャン・ディオールが画廊を経営していたこと。しかも「無名の作家を世に送り出すこと」を目的に、駆け出しの頃のダリや、マルセル・デュシャン、マン・レイなどの作品を扱う先見の明があったこと。その後、デザイナーとして自身のメゾンを立ち上げるやいなや世界的な評価を得るも、52歳で急逝し、活動期間はわずか10年だったこと。1953年にはパリのオートクチュール・メゾンとして本邦初のファッション・ショーを開催し、のちにメゾン・ディオールが美智子さまの御成婚祝賀行事のドレスを手がけたこと。
 特集のために勉強すればするほど、クリスチャン・ディオールという希代のデザイナーの哲学、彼の没後を担ったイヴ・サンローランをはじめとする歴代デザイナーの創造性に、いちいち驚かされました。
 そして、開催中の「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展(2023年5月28日まで、東京都現代美術館)の見事なこと。13の展示室それぞれがまるで舞台のような演出で、部屋をめぐり歩くことでメゾン・ディオールというひとつの物語が浮かび上がってきます。
「芸術新潮」3月号では、そんな会場の写真をふんだんに使って、ディオールの世界を紹介しています。

この号の誌面

編集長から

ディオール劇場、その軌跡を目撃せよ

 開催中のディオール展が評判だ。なるほど、東京都現代美術館の大空間を存分に使った展示は、スペクタクルであると同時に非常によく練られた構成で、展示技術の粋を見せる。特集「クリスチャン・ディオール エレガンスと創造の泉へ」では、会場で撮りおろした写真を使い、ムッシュ ディオールの哲学に迫った。案内役は、今展のキュレーターを務める服飾史家フロランス・ミュラー氏。一方、画家・千住博と服飾史家・中野香織の両氏は、ディオールの後継者たちに焦点をしぼり、創造性の継承をめぐり語り合う。ディオールと狩野派の違いはさてどこに。会場の空間設計を手がけた建築家・重松象平のインタヴューも必読。読んでいると、自分もディオールの服を買わなくてはいけないような気分になってきます(いや、ほんとに)。
 第2特集は、「ルーヴル美術館と“愛”の美術」。辛酸なめ子さんが、碩学・鹿島茂先生から、楽しくも際どいお話をたっぷりと引き出しました。

芸術新潮編集長 高山れおな

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