[中脇初枝『みなそこ』刊行記念特集]
波 2014年11月号
(毎月27日発売)
発売日 | 2014/10/27 |
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JANコード | 4910068231147 |
定価 | 102円(税込) |
【インタビュー】中脇初枝/今この瞬間に存在する儚さと美しさを
芹沢俊介/齢九十で挑んだ新しい親鸞伝
村上信夫/べんけい力さん
中沢けい『麹町二婆二娘孫一人』
中島京子/五世代の亥女たちとちょっと懐かしい東京
関口苑生/成長していく脇役たち
大竹昭子/人の声と町の記憶が織りなすポリフォニー
エリック・フォトリノ『光の子供』(新潮クレスト・ブックス)
江南亜美子/幻影としての女たち
高殿 円『マル合の下僕』
今野 浩/非常勤講師の実態を白日の下にさらすキャンパス小説
町田 康/スパゲッティーの味
中村智志『あなたを自殺させない―命の相談所「蜘蛛の糸」佐藤久男の闘い―』
柳田邦男/自死から再生した人々の言葉
石原千秋監修・新潮文庫編集部編『新潮ことばの扉 教科書で出会った名詩一〇〇』(新潮文庫)
石原千秋/教科書時代の私たち
ジョンソン祥子『いつもとなりに ~Maru in Michigan~』
杏/犬が、子どもに教えてくれること
楠瀬啓之/泥棒でも入れた(?)自由な場所で
新見正則『死ぬならボケずにガンがいい』
新見正則/医師としての節目に
今井一彰『あいうべ体操と口テープが病気を治す! 鼻呼吸なら薬はいらない』
生島ヒロシ/健康マニアが辿り着いた「鼻呼吸」
長友姫世『オリーブオイル・ガイドブック』
日高良実/新しい食文化を生むきっかけに
八代尚宏『反グローバリズムの克服―世界の経済政策に学ぶ―』(新潮選書)
清家 篤/「実学」にもとづく「公智」によって
梶原しげる『会話のきっかけ』(新潮新書)
梶原しげる/気まずさからの脱出
三橋曉の海外エンタ三つ巴
池上 彰/超訳 日本国憲法 第20回
藤野千夜/D菩薩峠漫研夏合宿 最終回
石原千秋/漱石と日本の近代 第17回
津村記久子/やりなおし世界文学 第6回
堀本裕樹、穂村弘/俳句と短歌の待ち合わせ 第15回
嵐山光三郎/芭蕉という修羅 第20回
森 まゆみ/子規の音 第10回
木皿 泉/カゲロボ日記 第7回
久間十義/デス・エンジェル 第16回
末盛千枝子/父と母の娘 第8回
津村節子/時のなごり 第38回
編集室だより 新潮社の新刊案内 編集長から
編集長から
◇藤野千夜さんの連載小説「D菩薩峠漫研夏合宿」は、今月号で終了となります。ご愛読いただき、有難うございました。いずれ小社で単行本化を予定しています。次号からはドリアン助川さんの「ニューヨーク・サン・ソウル」が始まります。心がひりつくような、切なく熱い青春小説です。
バックナンバー
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雑誌から生まれた本
波とは?
1967(昭和42)年1月、わずか24ページ、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後という時代でした。こののち1969年に隔月刊に、1972年3月号からは月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしています。
創刊号の目次を覗いてみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行したばかりの北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイがあって、続く「最近の一冊」では小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイで、続いての「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。
創刊から55年を越え、2023(令和5)年4月号で通巻640号を迎えました。〈本好き〉のためのブックガイド誌としての情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。安部公房『笑う月』、遠藤周作『イエスの生涯』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、大江健三郎『小説のたくらみ、知の楽しみ』、池波正太郎『原っぱ』、小林信彦『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』、椎名誠『ぼくがいま、死について思うこと』、橘玲『言ってはいけない』、ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』、土井善晴『一汁一菜でよいと至るまで』などなど。
現在ではページ数も増えて128ページ(時には144ページ)、定価は100円(税込)となりました。お得な定期購読も用意しております。
これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みを続けながら、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。