あなたには、鳥類学者の友人はおられるだろうか。多くの方にとって、答えは否だろう。原因の半分は、鳥類学者がシャイで友達作りが下手だからだ。残りの半分は、人数が少ないからである。(「はじめに、或いはトモダチヒャクニンデキルカナ」より)
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NHKラジオ第一「子ども科学電話相談」でも大人気の"バード川上"こと川上和人さんは、森林総合研究所の主任研究員。大学時代から今日まで20年以上、主に小笠原諸島の鳥の研究にたずさわっています。川上さんのもうひとつの顔は、エッセイスト。豊富な知識と学識、研究生活で得てきたさまざまな体験を、抱腹絶倒の科学エッセイへと化学変化させてきました。『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』は、川上さんの名前を世に知らしめたベストセラー。ある日は吸血カラスの存在に驚愕し、ある夜は大嫌いなガどもの襲来に怯え――。鳥類学者の日々はエキサイティング! と思いきや、新規収録「文庫版あとがき」では、地道な研究の日々が描かれていたりもします。
『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』。鳥を愛する方々はもちろん、それ以外の読者にも楽しめることを保証します。好評既刊の姉妹編『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』では「鳥類学者は恐竜学者である」というテーゼのもと、鳥類の進化をたどり、恐竜の生態を推理しています。(解説は"ダイナソー小林"こと恐竜研究者の小林快次さん。)未読の方は、あわせてどうぞ!
「私が50分の円盤や90分の舞台で描きたかった全てが入っている」――椎名林檎さんをしてそう言わしめた一冊の物語があります。それが、新潮文庫の6月新刊、一木けいさんによる『1ミリの後悔もない、はずがない』です。
一木さんは2016年に「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、デビュー。新人ながら、この受賞作を含む『1ミリ―』は話題を集め、刊行後たちまち大重版へ! 今回、満を持しての文庫化となりました。
文庫の帯では椎名林檎さんのほかにも、角田光代さん、窪美澄さん、辻村深月さん、三浦しをんさん、最上もがさん、南沢奈央さんの推薦コメントがずらり。SNS上でも「切ない」「号泣した」と、ひりひりと胸を突き抜ける余韻に中毒者続出です。
過去の恋を、つらい日々を必死に駆け抜けた自分を、大切にしたくなる。そして、いま側にいてくれる人と、話したくなる。――あなたにとって一生の宝物になるような、究極の恋愛小説を是非この機会に。
2017年に電撃小説大賞を受賞した『君は月夜に光り輝く』が、「圧倒的な感動作」として多くの書店員・読者に支持され一躍ベストセラーとなり、昨年には永野芽郁と北村匠海のW主演で映画化され、デビュー作にして累計50万部突破の大ヒット......いま最も幅広い世代に読まれている作家・佐野徹夜さんの待望の書き下ろし長編『さよなら世界の終わり』が発売されました。
本作は、佐野徹夜さんが8年前に、小説家になる決意とともにそれまでの人生のすべてを賭けて書いた、初めての長編小説を、長い年月をかけて全面改稿をした「原点にして集大成」となる青春小説です。
「死にかけると未来を見ることができる」高校生・間中が、親友を救うため、「世界の終わり」と決別する。いじめ、虐待、愛する人の喪失......。死にたいけれども死ねない彼らが、痛みと悲しみを乗り越えて「青春」を終わらせる成長物語。不安に怯え、未来を恐れ、生きづらさを抱えるすべての人の胸に刺さる物語です。
カバーイラストは『君は月夜に光り輝く』含めこれまですべての佐野作品のイラストを手掛けている時代を代表する人気クリエイター・loundraw(ラウンドロー)氏が担当。朝焼けを背に瓦礫の上に立つ主人公たちの姿が印象的に描かれています。
驚異的なリーダビリティと透徹した物語世界で、多くのファンを獲得し、いま最も注目されている気鋭作家の心揺さぶる物語をお楽しみください。
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「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3つの大人気シリーズのほか、傑作小説をあまた手掛けた池波正太郎。没後30年を経ても、なお人気が衰えることのない時代小説の巨匠が、新潮文庫の「文豪ナビ」に登場しました!
本作の内容をご紹介しますと――「作品ナビ」では、池波作品を「人情に浸る」「江戸の特別警察」「仕掛人の暗躍」「武将と忍者」「幕末の男たち」の5つのジャンルに分けてご紹介。読みたい作品がすぐ見つかり、ビギナーのみならずファンにも役立ちます。「池波正太郎の名言」では、小説やエッセイのなかから、その豊かな人生観がうかがえる言葉をセレクト。珠玉の名言が、きっとあなたを勇気づけてくれるはず。その他、作家の人生を詳細に追った「評伝」、池波作品の舞台を訪ねる読み物、貴重な写真やイラストを紹介する巻頭グラビアなど、充実した内容で池波ワールドを解説し尽くします。
作家の魅力を徹底解剖する「文豪ナビ」は、司馬遼太郎、藤沢周平らを取り上げた続刊も予定されています。
同時に刊行されたのが、池波幕末ものの傑作『幕末遊撃隊』。江戸の名門道場に生まれ、幕府が組織する「遊撃隊」の一員となった若き剣豪、伊庭八郎。思いを通わせる遊女も、自分を慕う幼なじみの娘も捨てて、信念に身を捧げたその生涯を、爽快感たっぷりに描き切る幕末青春物語です。
この五月は、池波正太郎の豊穣なる作品世界に浸ってみませんか?
病弱な若だんなが、妖たちの力を借り、お江戸に起きる事件を解決! "21世紀で一番売れてる"新潮文庫の時代小説シリーズ「しゃばけ」が、電子書籍ですべて読めるようになりました。
長く続くシリーズなので「どこから読んでいいのかわからない」という方。ご安心ください。「しゃばけ」シリーズは、どこから読んでも楽しめるように一話完結で書かれています。
それでも手っ取り早くしゃばけの魅力を知りたい、という方には、2作目『ぬしさまへ』、あるいは3作目『ねこのばば』から読んでみるのもおすすめです。1作目『しゃばけ』は長編ですが、この二作は短編集なので、さまざまなお話が楽しめるのです。
スピンオフ作『えどさがし』には主要キャラの魅力が満載で、より"しゃばけ沼"にハマりたい人にはうってつけ!
聡明で優しい若だんなに、彼を大事にお守りする仁吉&佐助、そして個性豊かで愉快な妖たち。彼らの活躍を読んでいると、心がほっこり癒されます。巣ごもりの日々にはもってこいの作品を、家にいながらにして購入できる電子書籍でぜひ楽しんでみませんか。
電子書店へは以下のURLからどうぞ!
https://www.shinchosha.co.jp/news/article/2318/