大常識
880円(税込)
発売日:2023/11/17
- 新書
- 電子書籍あり
あんたら、正気か!? 醜い政治屋、横暴なリベラル、身勝手な人権派……。ベストセラー作家が突き付ける「大いなる常識」の意味。
どう考えてもおかしいやろ。政治家は余計なことばかりしている。自称リベラルは多数の意見を踏みにじっている。人権派は犯罪者のほうばかりを向いている。願うだけで平和が維持できると考えるバカがはびこっている。新型コロナワクチンの批判はタブーになり続けている。道徳心がない奴がのさばっている――非常識に満ちたこの世界に、今こそ必要なのは「大いなる常識」だ。ベストセラー作家が振るう怒りの鉄拳!
書誌情報
読み仮名 | ダイジョウシキ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-611019-1 |
C-CODE | 0230 |
整理番号 | 1019 |
ジャンル | 社会学、思想・社会 |
定価 | 880円 |
電子書籍 価格 | 880円 |
電子書籍 配信開始日 | 2023/11/17 |
蘊蓄倉庫
「消防車の非常識」
『大常識』は、百田尚樹さんがニュースに「どう考えてもおかしいやろ」とツッコミを入れて、政治家その他を斬りまくるという趣向の1冊です。その百田さんが最近「おかしいやろ」と怒っているのは、大阪での街頭演説での一件。11月11日、自ら立ち上げた「日本保守党」の街頭演説を大阪・梅田で行ったところ、予想以上の聴衆が集まり、消防車や救急車、パトカーまでもが出動する騒動になりました。それ自体は仕方ないとして「おかしいやろ」と言うのは、到着後も消防車がサイレンを鳴らし続けていた点だとのこと。
「普通は到着したら音を止めるはずなのに、サイレンを切らなかったのはおかしい。異常事態だ。しかも要請を受けて演説を止めたら、サイレンが切られた」
そこに何者かの意図があるのか。百田さんの主張はそんなに危険なのか。
その思考を知るうえでも本書『大常識』は格好のテキストかもしれません。
掲載:2023年11月24日
担当編集者のひとこと
どう考えてもおかしいやろ
何だかおかしいのでは、と思っても、簡単に口に出しづらい世の中になりました。組織の中で、部下に「駄目だろ」と注意する際にも、かなり注意が必要です。
「駄目とは何ですか。人格の否定です」
そんな風に言われたら面倒だとつい思ってしまう。結果として、
「えーっと、ここは少し違うかな……なんて思うんだけど、君はどう思う?」
なんて調子で話しかけることになるわけです。
ハラスメントの網が張り巡らされ、政治的正しさばかりが重視される風潮では仕方がないのかもしれません。
しかし、そんな中、「あんたら、正気か」「どう考えてもおかしいやろ」とストレートな物言いをまったくためらわないのが、百田尚樹さんです。
百田さんは、自身の考えを実にストレートに口にし、活字にします。それがたとえ日本を代表する新聞などに批判されても意に介しません。
本書『大常識』の前提にあるのは、日本の社会では私たちが共有していた「常識」が崩壊しているのではないか、という危機意識です。手遅れになる前に、その崩壊を食い止めたい。そんな強い気持ちがあるのだ、と前書きで百田さんは述べています。
いや、本当はただ単に言いたいことを言いたいだけでは、我慢できないだけでは……という疑念もないわけではないのですが、世間のあらゆることに入れまくるツッコミに共感し、笑い、納得してくださる方も多いと確信しています。
2023/11/24
著者プロフィール
百田尚樹
ヒャクタ・ナオキ
1956(昭和31)年大阪市生まれ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006年『永遠の0』で作家デビュー。『海賊とよばれた男』(本屋大賞受賞)『モンスター』『大放言』『鋼のメンタル』『夏の騎士』等著書多数。