ホーム > 書籍詳細:大常識

大常識

百田尚樹/著

880円(税込)

発売日:2023/11/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

あんたら、正気か!? 醜い政治屋、横暴なリベラル、身勝手な人権派……。ベストセラー作家が突き付ける「大いなる常識」の意味。

どう考えてもおかしいやろ。政治家は余計なことばかりしている。自称リベラルは多数の意見を踏みにじっている。人権派は犯罪者のほうばかりを向いている。願うだけで平和が維持できると考えるバカがはびこっている。新型コロナワクチンの批判はタブーになり続けている。道徳心がない奴がのさばっている――非常識に満ちたこの世界に、今こそ必要なのは「大いなる常識」だ。ベストセラー作家が振るう怒りの鉄拳!

目次
まえがき
1 政治屋たちの醜態
特権意識にはうんざりだ/議員たちに「立場」の意識はあるか/町長の実力行使は理解できる/安倍元首相の死を悼めない人たち/安倍元首相の死を悼めない人たち2/バカな政府のバカな少子化対策/中条きよし議員に目くじらを立てる前に/議員の財布を覗いてみれば/「電動キックボード利権」を疑う/噛みつく対象が違う/川勝平太知事は責任の取り方を知っているのか/いつまで「他人の金だから」という感覚でいるつもりだ
2 横暴な「リベラル」
抗議する権利はあるけれど/ルッキズム批判への違和感/あだ名は差別のもとなのか/結婚についての私見/労働は悪ではない/個人情報過剰配慮社会を憂う/女子高生の裸になる権利について/沈黙の職員室/「反フライドチキン」運動の厄介さ/チンチンを軽視するなかれ/女性専用車両の根本的な矛盾/太郎と書いて「じろう」と読む/一般論が許されない風潮/“自称女”をどうするのか/障碍者差別は許せない、が……/トップレス・スイマーが許可された/ギャンブルに金を賭けるな?/エロ教師の権利主張/朝日はテロを肯定するのか/女性の安心を犠牲にするな/平等という名の思考停止/『君が代』が放送禁止だったとは/『君が代』を知らない子供たち/男女兼用トイレへの本音/朝日は今日も横暴だった
3 罪を憎んで犯罪者も憎む
死刑はないけど射殺はある/やはり犯罪者に甘すぎる/やはり犯罪者に甘すぎる2/死刑囚の権利と義務/「反警察」の人たちの身勝手さ/被害者の声にこそ耳を傾けよ/相変わらずの弁護士たち/性犯罪者が働ける学校/警察官襲撃、ただし無罪/女装犯罪者を野放しにするな/また起きた「自称女」事件
4 平和ボケは不治の病
ゼレンスキー大統領と玉城知事の違い/ウクライナ女性の幸福を祈る/電気は命に直結する/「中国の論理」を理解せよ/「遺憾」よりも「威嚇」が必要な時/やりたい放題の隣人たち/中国人のビザと日本人のビザの違い
5 コロナワクチンへの異常な愛情
わたしがワクチンを打たない理由/ワクチンのニンジン/護憲派的コロナ対策/クラスターの犯人を特定?/子供にワクチンを強要するな/ノーマスクでは勝てない/観光業者優遇は不可解だ/情けない総理の姿勢/インフルとコロナはどれほど違うのか/杞憂ならいいのだけれど/実態はワクチン支援だ/尾身会長には呆れる/ワクチン被害者にも向き合え
6 道徳崩壊
退職金は権利だけれど/優先席の使い方を考える/公費でのタクシー通園とは/救急車に道を譲らない人/119番に20回電話した女/何より子供を大事にしてほしい/EV車に感じる偽善/ヤングケアラー問題の背景/闇金の被害者にどこまで同情すべきか/生活保護の対象を拡大していいか/恋多き教師/救急車は足代わり/110番はお悩み相談窓口ではない/高速道路とは巨大な詐欺である/想像力の欠如は許しがたい/おぞましい遺体愛好者/生活保護キャンペーンへの違和感/進む「匿名化」への疑問/ピアノが泣いている

書誌情報

読み仮名 ダイジョウシキ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-611019-1
C-CODE 0230
整理番号 1019
ジャンル 社会学、思想・社会
定価 880円
電子書籍 価格 880円
電子書籍 配信開始日 2023/11/17

蘊蓄倉庫

「消防車の非常識」

『大常識』は、百田尚樹さんがニュースに「どう考えてもおかしいやろ」とツッコミを入れて、政治家その他を斬りまくるという趣向の1冊です。その百田さんが最近「おかしいやろ」と怒っているのは、大阪での街頭演説での一件。11月11日、自ら立ち上げた「日本保守党」の街頭演説を大阪・梅田で行ったところ、予想以上の聴衆が集まり、消防車や救急車、パトカーまでもが出動する騒動になりました。それ自体は仕方ないとして「おかしいやろ」と言うのは、到着後も消防車がサイレンを鳴らし続けていた点だとのこと。
「普通は到着したら音を止めるはずなのに、サイレンを切らなかったのはおかしい。異常事態だ。しかも要請を受けて演説を止めたら、サイレンが切られた」
 そこに何者かの意図があるのか。百田さんの主張はそんなに危険なのか。
 その思考を知るうえでも本書『大常識』は格好のテキストかもしれません。

掲載:2023年11月24日

担当編集者のひとこと

どう考えてもおかしいやろ

 何だかおかしいのでは、と思っても、簡単に口に出しづらい世の中になりました。組織の中で、部下に「駄目だろ」と注意する際にも、かなり注意が必要です。
「駄目とは何ですか。人格の否定です」
 そんな風に言われたら面倒だとつい思ってしまう。結果として、
「えーっと、ここは少し違うかな……なんて思うんだけど、君はどう思う?」
 なんて調子で話しかけることになるわけです。
 ハラスメントの網が張り巡らされ、政治的正しさばかりが重視される風潮では仕方がないのかもしれません。
 しかし、そんな中、「あんたら、正気か」「どう考えてもおかしいやろ」とストレートな物言いをまったくためらわないのが、百田尚樹さんです。
 百田さんは、自身の考えを実にストレートに口にし、活字にします。それがたとえ日本を代表する新聞などに批判されても意に介しません。
 本書『大常識』の前提にあるのは、日本の社会では私たちが共有していた「常識」が崩壊しているのではないか、という危機意識です。手遅れになる前に、その崩壊を食い止めたい。そんな強い気持ちがあるのだ、と前書きで百田さんは述べています。
 いや、本当はただ単に言いたいことを言いたいだけでは、我慢できないだけでは……という疑念もないわけではないのですが、世間のあらゆることに入れまくるツッコミに共感し、笑い、納得してくださる方も多いと確信しています。

2023/11/24

著者プロフィール

百田尚樹

ヒャクタ・ナオキ

1956(昭和31)年大阪市生まれ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006年『永遠の0』で作家デビュー。『海賊とよばれた男』(本屋大賞受賞)『モンスター』『大放言』『鋼のメンタル』『夏の騎士』等著書多数。

この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

感想を送る

新刊お知らせメール

百田尚樹
登録
社会学
登録
思想・社会
登録

書籍の分類