ホーム > 書籍詳細:芹沢光治良文学館 12

芹沢光治良文学館 12

芹沢光治良/著

4,400円(税込)

発売日:1997/08/08

  • 書籍

『文学者の運命』『こころの波』『こころの広場』と、「川端康成氏の死について」、新聞連載の「わが青春」、一九八三~九三年の晩年のエッセイを収録するシリーズ最終巻。

目次
文学者の運命
ある質問に
文学と天才教育
作家と生活
文学志望
不幸であるから小説を書くのか
私の胸の奥には
ポール・ヴァレリーも私の恩人であった
書くことは生きることです
外国語で小説が書けるか
それでも母国語で書くべきではなかろうか
創作は疲れるものだ
書斎のなかに大理石の素材を持ちこんでいるのだが――
私は帝国大学に再入学しようとした
文章をさがして
私は孤独だった
私は敗戦前こんな態度で創作した
バルザックは私の師匠
大河小説の計画を放棄した
小説とはやくざの業か
闘病生活をすてた日
作家は書けなければ死に等しい
虱になやんだ日々
川端さんの死について
佳き晩年を
前章でおわらなかった
小説家の運
小説家の不運
改造友の会の頃
わが書斎の珈琲はうまかった
他人の原稿を読んで
こころの広場
第一章 「ひろば」
第二章 創作する人々の生き方
第三章 思い出すこと
こころの波
I 牡丹と記念切手
文学の胞子
童女
思いがけない場所で
アメリカと信じてブラジルへ移住した村の人々
II 私はソ連でデカンショを唄った
親孝行について
「椿姫」に嗚咽した民衆
III 梅雨の頃をスイスで過したい
レマン湖畔の夏
人生の秋
IV 老齢か
喪服を着た貴婦人
C伯爵夫人はどうしているか
ノーベル賞候補者夫人
春の来ない冬と春の来る冬
V この期に及んで五千枚の原稿用紙を作らせるとは
飛行機について
ミケランジェロと語った日
新年は私にはないが
静かな人生のたそがれ
この冬に向って、三通のよろこばしい知らせ
VI 年の瀬
死んだはずの若い日の友が生きていた
美しい朴の一葉がまた散った
孤独な老耄欅
ローマ法王のメダル
私も「ガン病棟より還」らなければ
最後の「ひろば」に
VII 或る女流詩人への手紙
わが青春
川端康成氏の死について
エッセイ(1983~1993年)
晩年の朝夕
心友・石川達三君の死
九十歳の充実――書下ろしを終えて
富士山はわがいのちの恩人
物言わぬ神の意思に言葉を
三人の天皇を送った
「大自然の唯一の神」に支えられ
離欲
なにごとも老いては人にまかせぎり
一高時代に書いた処女作の思い出
解題

書誌情報

読み仮名 セリザワコウジロウブンガクカン12
シリーズ名 全集・著作集
全集双書名 芹沢光治良文学館
発行形態 書籍
判型 四六判
頁数 560ページ
ISBN 978-4-10-641432-9
C-CODE 0395
ジャンル 全集・選書
定価 4,400円

著者プロフィール

芹沢光治良

セリザワ・コウジロウ

(1896-1993)1896(明治29)年、静岡県沼津市我入道に生れる。第一高等学校から東京帝国大学経済学部を卒業。在学中高等文官試験に合格。卒業後、農商務省に勤めるが、官を辞してフランスのソルボンヌ大学に留学。卒業論文完成直後、結核に倒れ、フランス、スイスで療養生活を送る。1930(昭和5)年、帰国して書いた『ブルジョア』が綜合雑誌「改造」の懸賞小説に当選して作家生活に入る。『巴里に死す』『一つの世界――サムライの末裔』など、多くの著書があり、大河小説『人間の運命』で、日本芸術院賞、芸術選奨を受賞。日仏文化交流の功労者としてフランス政府からコマンドール(文化勲章)を受章。日本ペンクラブ会長、ノーベル文学賞推薦委員などを務めた。1986年から、毎年書下ろし小説を刊行。1993(平成5)年3月、死去。

関連書籍

この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

感想を送る

新刊お知らせメール

芹沢光治良
登録
全集・選書
登録

書籍の分類