【特集】明るい絶滅
千早 茜/木原音瀬/須藤古都離/宮澤伊織/村崎なつ生/坂崎かおる
小説新潮 2025年11月号
(毎月22日発売)
| 発売日 | 2025/10/22 |
|---|---|
| JANコード | 4910047011159 |
| 定価 | 1,000円(税込) |
【特集】明るい絶滅
◆千早 茜/あおむし
──一人で暮らす緑子の日常に「さいあく」は頻繁におとずれる
◆木原音瀬/誰も傷つけないために
──平凡な毎日を変えたのは、赤十字から届いた一通の封筒
◆須藤古都離/世の終わりのための二重奏
──私たちは、反乱することにした。まだ見ぬ楽園のために
◆宮澤伊織/幽霊って絶滅するらしい
──駅から徒歩十五分のレトロな物件。浴室の窓は潰してあります
◆村崎なつ生/あわよくば終わる
──ひとりだと安心できないこの世界で、どうして私たちは
◆坂崎かおる/左手でドーナツをかじる
──僕の父はサスカッチだった、らしい。よくも悪くも
〈「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」配信記念座談会〉
◆鴻巣友季子×小川公代×白尾 悠/ディストピアを目の前に私たちができること
──エミー賞作品賞に輝いたあの傑作ドラマ。大盛況のトークショーの様子をお届けします
【小特集】秋の時代小説
◆佐藤賢一/年無し 釣り侍
──家中を二分した釣り勝負。けれど気が重いのはその後始末で
◆天羽 恵/紺の棘
──決して許すことのできぬ因縁の男。奴が再び江戸の町に
◆武内 涼/東国大乱 五 歎きの館
──強き者は欺き、弱き者はふるえ上がらす。だがあの男は
【二大新連載】
◆君嶋彼方/不詳の息子
──我が子を愛せない私は母親失格なのか。悩む真智が取った一本の電話から、それは始まった
◆向坂くじら/質問の教室
──すべては、対話からはじまる。国語教室で巻き起こる「ことば」と「教育」の実践録
【特選読み切り】
◆今野 敏/解脱 隠蔽捜査外伝
──審議官の突然の来訪。警察庁の官僚が、一体何のために
【『だから夜は明るい』刊行記念対談】
◆中井 大×君嶋彼方/こうして僕は彼に恋した
──連ドラが終わったときみたいな喪失感──同性愛と異性愛との壁を越える、共感の物語とは
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆彬子女王×池辺 葵/赤と青のガウン
◆ガク(真空ジェシカ)/饅頭以外ぜんぶこわい
◆こうの史代/かぐやサン
◆西原理恵子/ねこいぬ漫画かき
◆東村アキコ/おんな追分
◆群ようこ/じじばばは生きている
◆山脇りこ/ソロソロ、ひとり 私のためのひとりじかん
◆本の森──新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈歴史・時代〉田口幹人
〈ホラー・ミステリ〉村上貴史
〈恋愛・青春〉高頭佐和子
【好評連載小説】
◆あさのあつこ/シクヌノ
◆奥田英朗/府中某重大事件
◆恩田 陸/追憶の五重奏
◆小池真理子/ソリチュード
◆早見和真/ハンセイ 最終回
◆宮城谷昌光/掌中小説 雪辱
【バラエティコラム】
〈そのとき(わたしの)歴史が動いた〉SHUN
〈あのとき聴いた音楽〉高畑鍬名
「日本ファンタジーノベル大賞2026」最終候補作発表
第十三回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告
この号の誌面
編集長から
終わりがあるならこの世も悪くない
♪日に日に世界が悪くなる~と毎朝テレビから流れてくるこのご時世。思わず〈ほんまやで〉と頷いてしまいます。だけど鬱々していても、想像することはできるはず。たとえばほら、世界がなくなるとか。ということで今号の特集は「明るい絶滅」。千早茜さん、坂崎かおるさん、初登場の木原音瀬さんなど六編の力作が揃いました。絶滅してほしいもの(すべての偏見)、そうでないもの(マイナー言語)、いろいろありますが、いつか来る終わりを感じることができたら、今の現実も悪くないと思えるかもしれません。
君嶋彼方さんの長編『だから夜は明るい』を読み、「同性愛者のリアルな生活みたいなものが、バレてる! と思った」と熱く語るのはタレントの中井大さん。そう、恋愛リアリティ番組「ボーイフレンド」で生まれたカップル「DaiShun」のダイさんです。同性愛者の恋愛を描く本作をのめりこんで読んだというダイさん、詳しい感想はぜひ誌面にて!
小説新潮編集長 西麻沙子
次号予告
バックナンバー
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雑誌から生まれた本
小説新潮とは?

小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。
時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。
小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。
目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。
言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。























































