文学賞

舞城王太郎『淵の王』、Twitter文学賞第1位に!

淵の王
淵の王

3月6日(日)、第6回Twitter文学賞の結果が発表され、【国内編】第1位に舞城王太郎淵の王』が選ばれました。
Twitter文学賞は前年1年間に出版された国内新刊小説、海外の初訳小説の中から、一般読者が最も面白いと思ったものをそれぞれ1作品ずつツイートによって投票し、その集計によって決定される賞です。
他の小社刊の書籍では、【国内編】第10位に川上未映子あこがれ』、 【海外編】の第4位にリチャード パワーズ/木原善彦・訳『オルフェオ』、第5位にセサル・アイラ/柳原孝敦・訳『文学会議』(新潮クレスト・ブックス)、などが選ばれています。
以下、舞城さんが受賞に際してTwitterで発表したコメントです。

舞城王太郎です。
このたびはとても光栄な賞をいただいて本当に感謝しております。ありがとうございました。
2014年12月に発売された「新潮」1月号に『淵の王』が掲載されて以来、Twitterでのご感想、ご意見などたくさん拝見させていただいております。
ここ数年、Twitterは最も素早く読者の方々の反応をいただく場所の一つであり、それが肯定的ならもちろんのこと、否定的なものであってもありがたく拝読させてもらっています。
何しろ、その人に届いた、読んでもらえた、手に取ってもらえた、ということで本来的に嬉しい人種なのです、作家というものは。
そして作家は何の反応がなくとも小説を書き続け物語を作り続けますが、作家を勇気づけ、励まし、自分という箱の外から考えてみることを思いつくのは、他の方々からのご感想やご意見から以外にありません。
だからこそ、どのような感想であれ意見であれ、それは作家にとっては尊いものなのです。
ましてこうして肯定的に評価されて賞までいただくなんて、これ以上の幸せはありません。
本当にありがとうございました。
Twitter文学賞のさらなる発展をお祈りしております。
こちらもこれからも頑張って書いていきます。どうかよろしくお願いいたします。
2016年3月 舞城王太郎

著者紹介

舞城王太郎マイジョウ・オウタロウ

1973(昭和48)年、福井県生れ。2001(平成13)年、『煙か土か食い物』でメフィスト賞を受賞し、作家デビュー。新たな才能の出現は、ひとつの事件となる。2003年、『阿修羅ガール』で三島由紀夫賞を受賞。2016年、『淵の王』がTwitter文学賞第1位に選出される。『暗闇の中で子供』『世界は密室でできている。』『熊の場所』『好き好き大好き超愛してる。』『みんな元気。』『SPEED BOY!』『ディスコ探偵水曜日』『ビッチマグネット』『獣の樹』『イキルキス』『キミトピア』『深夜百太郎 入口』『深夜百太郎 出口』など著書多数。訳書に、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』がある。

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