夜露死苦現代詩2.0

ストリート生まれ、音楽を

第7回 アイム・ア・ラッパー 手には千切れた手錠(ワッパ)―ANARCHY

ANARCHY
『I'm A Rapper』
『Fate』
『K.I.N.G.』
『Go Johnny Go!』

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立ち読み(本誌記事より)

(文・都築響一)

 新幹線が京都駅に着くと、吐き出された観光客は「京都駅」という巨大な壁をさっさとくぐり抜け、新幹線ホームの反対側=北側に広がる、だれもが知ってる京都の市街に散ってゆく。でも、京都駅の南側にはもう半分の京都が広がっている。東寺や伏見稲荷といった有名寺社をのぞけば、観光客はだれも知らない、そして(北側の)京都市民からも「駅南でしょ」と見下される、もうひとつの京都が。

ANARCHY

 1995年にラッパーとしての活動を始め、2000年にはJC、NAUGHTY、YOUNG BERY、DJ AKIOと共に「RUFF NECK」を結成し注目を集める。交流のあった名古屋アンダーグラウンドのラッパーや全国区プロデューサーへの客演をこなし、一躍大物ルーキーと呼ばれるようになる。

NEWS
  • Diggin’ Anarchy
    1st、2nd両アルバムが『ミュージックマガジン』の“邦楽ヒップホップベストアルバム”を受賞したANARCHY渾身の最新アルバム『Diggin' Anarchy』には、本誌でも紹介した「Broken Money」を含む5曲を収録。全曲MURO(K.O.D.P.)によるプロデュースのもと、Anarchyの10の顔を見せるというテーマで作られたこの10曲入りアルバムは、この夏またしても、ジャパニーズ・ヒップホップ界の話題を浚った。

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都築響一(つづき・きょういち)
1956年、東京生まれ。現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で編集・執筆活動を続ける。93年、東京のリアルな居住空間を捉えた『TOKYO STYLE』を発表。96年には『ROADSIDE JAPAN』で第23回木村伊兵衛賞を受賞。『賃貸宇宙』『着倒れ方丈記』『バブルの肖像』『現代美術場外乱闘』『天国は水割りの味がする』など著作多数。今回の連載は、街角に隠れた言葉で日本の現在を映し出した『夜露死苦現代詩』(05年から06年にかけて『新潮』に連載)に続く形となる。
都築響一

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