ホーム > 雑誌を探す > 雑誌詳細:小説新潮 > 雑誌詳細:小説新潮 2012年5月号

Story Seller 2012 道尾秀介/北村 薫/米澤穂信/高橋克彦/湊 かなえ

小説新潮 2012年5月号

(毎月22日発売)

特別定価1,047円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2012/04/21

発売日 2012/04/21
JANコード 4910047010527
価格 特別定価1,047円(税込)

前から、短編でも長編でもない小説を読んでみたかった。一冊の本にするには短すぎ、短編と呼ぶには長すぎる。そういった物語は案外沢山あるのではないか。
長編の分量にすると冗長になってしまうが、短編で語るには余るお話。それは、短時間で一気に読めるうえに、充分な満足感を得ることができる、と言い換えてもいい。大小様々な窓が切り取る五つの風景を、存分にお楽しみいただきたい。

◆道尾秀介/物語の夕暮れ
――妻に先立たれた男の胸に、あの日の祭り囃子が去来する

◆北村 薫/機知の戦い
――愛妻家の大学教授が見つけてしまった、ある痕跡とは

◆米澤穂信/一続きの音
――俺はもう、部下を殺したくなかった。なのにあいつは……

◆高橋克彦/合掌点
――被災地を撮影中、行方不明になった友人が残した謎とは

◆湊 かなえ/太陽
――光をくれたあの人に会うため、わたしは飛行機に乗った

【新連載スタート】
◆宮城谷昌光/随想 春夏秋冬
――歴史小説の大家が記憶の大河を辿る珠玉のエッセイ、満を持して登場

◆中野 翠/いちまき ある家老の娘の物語
――自分の曾祖母が家老の娘と知って吃驚仰天した著者が、時代を遡る

◆誉田哲也/ドンナ ビアンカ
――所轄にいる魚住久江に緊急招集が。営利誘拐事件が起きたのだ――

【連載第二回】
◆野中 柊/波止場にて
――母は違うが同じ父を持つ二人の少女が、とうとう出会う日が

◆向田邦子 原作 烏兎沼佳代 構成/続・寺内貫太郎一家
――昭和の象徴の名作ドラマ。前半のみ遺された小説を書き継ぐ

【連載ノンフィクション】
大崎善生/赦しの鬼 団鬼六の生涯

【好評連載小説】
赤川次郎/月光の誘惑
浅田次郎/赤猫異聞 最終回
飯嶋和一/星夜航行
井上荒野/ほろびぬ姫
乙川優三郎/脊梁山脈
熊谷達也/海峡の絆
近藤史恵/キアズマ
今野 敏/宰領 隠蔽捜査5
佐々木 譲/獅子の城塞
柴田よしき/貯められない小銭VIII 名前のない古道具屋の夜
白川 道/神様が降りてくる
新城カズマ/島津戦記
田口ランディ/サンカーラ――この世の断片をたぐり寄せて
葉室 麟/春風伝――高杉晋作・萩花の詩
坂東眞砂子/Hidden times
藤田宜永/風屋敷の告白 還暦探偵
本多孝好/魔術師の視線
真山 仁/沈黙の代償

【好評読み切り連作】
◆奥田英朗/内偵の女
――また聞こえてきた、美幸に関する物騒な噂。今度は刑事の耳に入った

◆北原亞以子/吉次の値打ち 慶次郎縁側日記
――隅田川の土手で慶次郎が見かけた吉次の姿。まさか飛び込むのでは

◆朱川湊人/ゆうらり飛行機
――絶望の淵にいた私の前に、模型飛行機を飛ばす不思議な男が現れて

◆畠中 恵/河童の秘薬 しゃばけ シリーズ最終話
――武士の奥方が若だんなを訪ねてきた。幸福の秘薬を飲んだというが……

【連載エッセイ】
阿刀田 高/源氏物語を知っていますか
北村 薫/うた合わせ
柴門ふみ/大人の恋力
佐藤 優/落日の帝国 プラハの憂鬱
高山なおみ/今日もいち日、ぶじ日記
嶽本野ばら/地嶽八景亡者戯
ペリー荻野/ちょんまげ ザ・バトル
山田詠美/熱血ポンちゃんから騒ぎ

第二五回「山本周五郎賞」候補作発表
第二四回「日本ファンタジーノベル大賞」募集要項
次号予告/編集後記

編集長から

読みやすさは短編並、読み応えは長編並
「小説新潮」の別冊としてスタートした「Story Seller」だが、去年から本誌「小説新潮」の特集企画「Magazine in Magazine」として、装いを新たにした。
 最初の号からから数えて、今回で五回目になる。
 当初、あまり小説誌では読めない「中編」と呼ばれるような長さの作品で構成したいと思っていたのだけれど、すぐに考えを改めた。
 物語には、それに適した長さがある。紙幅の都合ではなく、物語の要請によって長さは決定されるべきだ。そのため、今回の「Story Seller」でも、長短様々な長さの物語が集った。
 短くとも、その背後には大きな景色があり、描かれた場面から想像は無限に広がっていく。窓が切り取る風景を連想してもらえばいい。
 初代からのキャッチフレーズ、「読みやすさは短編並、読み応えは長編並」を改めて掲げ、自信を持って五つの物語をお届けしたい。


小説新潮編集長 新井久幸

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞