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特集【Story Seller 2014】湊 かなえ/白河三兎/乾 緑郎/深緑野分/法月綸太郎

小説新潮 2014年5月号

(毎月22日発売)

947円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2014/04/22

発売日 2014/04/22
JANコード 4910047010541
定価 947円(税込)

特集【Story Seller 2014】

◆湊 かなえ/絶唱
――今だからこそ、あなたに全て打ち明けたい。二十年前のあの日の秘密

◆白河三兎/スケープゴート・キャンパス
――ヒミツを抱え入学した私。やっかいなタージは天使か悪魔か――

◆乾 緑郎/歯車の奥のプシュケー
――幕府に抗えず、ついに暴かれた天帝陵。眠っていたのは蟋蟀と……

◆深緑野分/アントン先生と明るい目撃者
――ビストロで行われた人気者の教師の壮行会。静かにみつめるのは――

◆法月綸太郎/挑戦者たち
――「読者への挑戦」だけで一冊作る。空前絶後の試みが生む超ミステリ

特集【The Adventures of 「SHERLOCK」】
――原作を知れば、ドラマはもっと楽しい

世界で熱狂をもって迎えられたBBC製作の「SHERLOCK」。ドラマ自体の素晴らしさもさることながら、そこに潜む常軌を逸した「ホームズ愛」には目を見張るものがある。原作とドラマを10倍楽しむための大特集!

◆Making of 「SHERLOCK 3」日本語版
荒谷紀子/NHK初代プロデューサーインタビュー
中村久世/翻訳者は語る
三上哲 森川智之/声優インタビュー

◆The Memoirs of 「SHERLOCK」
シーズン1、2のおさらいと原作チェック
A Study in 「SHERLOCK 3」――「シャーロック3」の研究
スティーブン・モファット、マーク・ゲイティス/製作者インタビュー

◆More Stories of Sherlock Holmes
競技場バザー
ワトスンの推理法修業
コナン・ドイル著(訳・解説 日暮雅通)

◆The Case-List of Sherlock Holmes
「シャーロック・ホームズ」シリーズ全作品完全チェックリスト

【新連載】
◆木内 昇/球道恋々
――低迷する一高野球部を救え! 意気軒昂悪戦苦闘勇気凛々の連載開始

【連載第二回】
◆江上 剛/鬼忘島 金融捜査官・伊地知の密命
――美しき島に辿り着いた「山本」なる男。彼は何から逃れて来たのか

◆山本一力/マックでよい
――日本を目指し、リシリジマへ向うマック。だが、辿り着いた先は――

【好評読み切りシリーズ】
◆村山由佳/オー・ヴェルト
――同窓会で十年ぶりに元彼と再会。私はあの頃と同じ香水を付けていて

◆唯川 恵/六条御息所 異譚
――月明かりの中現われた美しい男。ただ、恋に落ちただけなのに――

◆畠中 恵/妖達の来月 しゃばけ(シリーズ最終話)
―― 一軒家に住むことになった金次達。大騒ぎで引っ越した途端に

◆シリーズ「しゃばけ漫画」
紗久楽さわ/九ノ巻 きみめぐり
――長崎屋に、薬の神様・神農がやって来た。十年前にも来たと言うが

【好評グラビア】
◆グラビア 青山裕企/お仕事ちゃん
――子供が親の職場で働いてみたら? 大人気の写真家が写し出す親子像

【連載コラム】
◆本の森
――新刊文芸書の中から、選りすぐりのお薦めを紹介
〈歴史・時代〉田口幹人/〈SF・ファンタジー〉石井千湖

【好評連載小説】
あさのあつこ/ゆらやみ
阿刀田 高/月を見るまでに 絵のない肖像5
安部龍太郎/冬を待つ城
伊東 潤/死んでたまるか
小川 糸/サーカスの夜に
桐野夏生/抱く女
乃南アサ/水曜日の凱歌
葉室 麟/鬼神の如く 黒田叛臣伝
原田マハ/暗幕のゲルニカ
森 達也/チャンキ
山本幸久/アシタ、デキル?

【連載エッセイ】
北村 薫/うた合わせ
柴門ふみ/大人恋愛塾
佐藤 優/落日の帝国 プラハの憂鬱
椎名 誠/じいじいのヨロコビ
ペリー荻野/ちょんまげ ザ・バトル
山田詠美/時計じかけの熱血ポンちゃん

第二七回「山本周五郎賞」候補作発表
次号予告/編集後記

編集長から

「物語」の魅力と、それに携わる醍醐味
 雑誌内雑誌、という多分に自己満足的な試みの「Story Seller」も、今年で四回目を迎えた。普通の体裁になってもおかしくないところを、そのまま続けて来られたのは、ひとえに読者に皆さんのご声援による。ネットなどで楽しみにしている、という声を聞くのが本当に励みになった。ありがとうございました。好評に味をしめて、まだ続けるつもりなので、今後ともご贔屓に。
 そして、今月は久々に非小説の特集を組んだ。もうすぐシーズン3がオンエアされる、「SHERLOCK」の特集である。既にご覧の方には、どれだけ面白いかは言わずもがなと思うが、ドラマは驚くほど丁寧にドイルの原作をなぞっている。原作を知っていればもっと楽しめる箇所が沢山ある。原作を知らずに見ているのはあまりにもったいない。そんな思いが、今回の特集につながった。手前味噌ではあるが、他所ではあまり見かけない、小説雑誌ならではの「SHERLOCK」特集になったはずだ。
 どちらの特集も、「物語」の魅力と、それに携わることの醍醐味が存分に味わえる頁になったと自負している。


小説新潮編集長 新井久幸

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小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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