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トマス・ピンチョン全小説

訳者より

佐藤良明 Yoshiaki Sato
たくさんの世界がギッチリ詰まっているのに開かれている。重厚なのにスピーディ。深遠なのに笑わされる。そんなピンチョン体験を、なんとか日本語でお届けしなくちゃと思って必死です。胸にジンときて頭がクラクラするような『V.』も、丸ひと月没頭させられてしまう『重力の虹』も、続々出てくると期待していて下さい。
柴田元幸 Motoyuki Shibata
『メイスン&ディクスン』は、奴隷制の残酷さや組織の悪を静かに訴える小説でもありますが、と同時に、憂鬱症気味で引っ込み思案のメイスンと、根の明るい酒飲みのディクスンとが、時に喧嘩もしながら、読者から見れば何とも面白可笑しい旅を続ける、ギャグやコント満載の珍道中でもあります。まずは気楽に一読していただければ。

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