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古代史謎解き紀行II―神々の故郷出雲編―

関裕二/著

605円(税込)

発売日:2014/06/27

  • 文庫

ヤマトが隠蔽した出雲神話の正体。歴史の謎に鋭く迫る知的紀行。

出雲大社の境内から発掘された、直径三メートルもの巨大柱。なぜこんなに巨大な神殿が必要だったのか? ヤマト建国に至る「神話」の中で、国譲りを強要された出雲。出雲が歴史の中に埋没していった理由とは? 『日本書記』が称える宿敵・新羅の王子アメノヒボコ。それは何を意味するのか? 出雲を旅しながら大胆な推理と綿密な分析で、封印された歴史の謎に迫る知的紀行シリーズ。

目次
はじめに
第一章 出雲神話という迷路
出雲の歴史の古さ/日御碕神社と小野さんの話/驚くべき巨大木柱/ホラではなかった不思議な設計図/現代科学も巨大な出雲大社を証明している/神話の中に隠された真実/出雲の国譲りの真相/なぜ出雲は史学者に無視され続けてきたのか/出雲の本当の神話は『風土記』に残された?/誰がために神話は書かれたのか/神話を使ってとぼけて見せた『日本書紀』/出雲国造家の不可解な東から西への移動/巨大な出雲大社建設の理由は牧歌的ではない
第二章 出雲の謎を旅する
謎めく備後落合のマムシ弁当/出雲の神有月の謎/東京府中市の出雲神/武蔵とヤマトの出雲神/没落する出雲に気を遣い続けたヤマト朝廷/出雲と東国の不思議なつながり/どうしても出雲を無視できない天皇家/出雲国造とそっくりな天皇?/生まれもしない死にもしない出雲国造/天皇と出雲国造が人ではなくなる瞬間/聖なる衣裳・天の羽衣の謎/出雲と鳥の深いつながり/出雲に残る風葬の徴証/鳥が導く理由/なぜ天皇と出雲国造はそっくりなのか
第三章 出雲の考古学に迷い込む
出雲お薦め神社/出雲大社の穴場/考古学によって見つめ直される出雲/祭器として重用された弥生時代の青銅器/荒神谷遺跡の驚き/加茂岩倉遺跡から分かってきたこと/四隅突出型墳丘墓の不思議/巨大な妻木晩田遺跡/弥生時代後記の山陰地方の繁栄を証明する遺跡/弥生人の脳みそが「生」で発見された奇跡の遺跡/物証が突きつける出雲の本当の謎/農具としての鉄が戦乱を招いた/鉄をめぐる謎、謎、謎/関門海峡を封鎖した北部九州の策略
第四章 出雲と「境界」の謎
神田神保町の出雲そば/山陰地方の名物/旧石見国の物部神社/ヤマト建国後宇摩志麻治命は石見にやって来た?/仲の悪かった出雲大社と物部神社/ヤマトにいじめられる出雲の歴史/物部氏は出雲からやってきた?/「物部の出雲」はどこなのか/霊剣・布都御魂神の謎/吉備はどこに消えたのか/吉備の繁栄と衰弱の必然性/吉備と出雲の発展の要素がヤマトには邪魔だった?/滅亡した出雲の末裔氏族が蘇我氏だった?/出雲振根とそっくりな武内宿禰/真根子の悲劇とそっくりな出雲国造の「身逃げの神事」
第五章 アメノヒボコと出雲の謎
奈良春日大社の出雲神/恐ろしい鬼・一童様が子供の成長を願う?/出雲神を二分する「韓」と「園」/いっぱいあった出雲/スクナヒコナの秘密を握る神功皇后と応神/笥飯大神と少御神を結ぶ天日槍/なぜ『日本書紀』は宿敵新羅の神を称えたのか/なぜ歴史時代のアメノヒボコが神話の世界に紛れ込んだのか/山陰本線の絶景/豊岡の地理がヤマトの歴史を塗り替えた/浮宝の秘密/アメノヒボコの活躍に吉備はあわててヤマトを押さえた?/出雲の謎を解くための二人の役者/発想の逆転が出雲を解く鍵/邪馬台国の台与と蘇我のつながり/トヨの秘密を解くヒスイ/出雲と吉備分裂の理由
あとがき
文庫版あとがき
参考文献

書誌情報

読み仮名 コダイシナゾトキキコウ02カミガミノフルサトイズモヘン
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 304ページ
ISBN 978-4-10-136477-3
C-CODE 0121
整理番号 せ-13-7
ジャンル 日本史
定価 605円

著者プロフィール

関裕二

セキ・ユウジ

1959(昭和34)年、千葉県柏市生まれ。歴史作家、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。仏教美術に魅了されて奈良に通いつめ、独学で古代史を学ぶ。『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『神武天皇vs.卑弥呼』『スサノヲの正体』など著書多数。

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