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『赤毛のアン』も準主役? 朝ドラ「花子とアン」スタート!


 村岡花子の生涯を描くNHK連続テレビ小説「花子とアン」が、3月31日(月)、スタートします!

 花子の孫・村岡恵理さんの著作『アンのゆりかご―村岡花子の生涯―』(新潮文庫)のドラマ化です。

 ヒロイン・花子を演じるのは、今もっとも期待される女優のひとり、吉高由里子。花子の生涯の友には仲間由紀恵、そして、父母役の伊原剛志・室井滋、寮母・英語教師役の浅田美代子・ともさかりえほか、強力な女優・俳優陣が脇を固めます。

 さて、モンゴメリ『赤毛のアン』が初めて日本語に訳されたのは、昭和18年秋、太平洋戦争真っ只中のことでした。翻訳者・村岡花子は、灯火管制の下、スタンドに黒い布をかけて翻訳を続け、空襲警報が鳴り響くと『赤毛のアン』の原書と翻訳原稿をかき集めた風呂敷を抱いて防空壕に逃げ込みました。まさに命がけの翻訳でした。それから、70年を経た今も、花子の名訳は瑞々しさをそのままに、多くの読者を魅了し続けています。

 震災や戦災を乗り越えて、子どもたちに夢と希望を送り続けた花子の姿は、未来を信じ、夢見る力を信じて生きるアンの姿にも重なります。ドラマをさらに愉しむためにも、早速、『アンのゆりかご』、そして『赤毛のアン』シリーズを読み始めてはいかがでしょう?

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2014年03月20日   今月の1冊
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