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【特集】いまこそ読みたい 新・三十六歌仙 
やまとうた2000年 古今オールスターズ決定戦!

芸術新潮 2018年9月号

(毎月25日発売)

1,466円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/08/25

発売日 2018/08/25
JANコード 4910033050988
定価 1,466円(税込)
●目 次

【特集】
いまこそ読みたい 新・三十六歌仙
やまとうた2000年
古今オールスターズ決定戦!


巻頭グラフ

I 古代編
やまとうた誕生!
万葉集と王朝のうたびと達

選歌+文 上野誠
01 額田王
02 柿本人麻呂
03 山部赤人
04 山上憶良
05 大伴坂上郎女
06 大伴家持
07 小野小町
08 在原業平
09 凡河内躬恒
10 伊勢
11 紀貫之
12 曾禰好忠
13 和泉式部

II 中世~近世編
新古今集という頂点と
それからのやまとうた

選歌+文 渡部泰明
14 源俊頼
15 西行
16 藤原俊成
17 式子内親王
18 藤原定家
19 俊成卿女
20 後鳥羽院
21 源実朝
22 永福門院
23 頓阿
24 正徹
25 香川景樹
26 橘曙覧

III 近代~現代編
変容するやまとうた
歌人たちのさまざまなる冒険

選歌+文 馬場あき子
27 正岡子規
28 与謝野晶子
29 若山牧水
30 北原白秋
31 石川啄木
32 斎藤茂吉
33 釈迢空
34 葛原妙子
35 斎藤史
36 塚本邦雄

新・三十六歌仙年表
古代の13人
中世~近世の13人
近代~現代の10人

コラム
1 憧れの歌仙を絵姿に
2 古筆で愉しむやまとうた

| 鼎談 |
新・
三十六歌仙は
かくして決まった

上野誠×渡部泰明×馬場あき子
司会 橋本麻里



◆ 第2特集 ◆

秋の京都アートと眠る
文 原田マハ ほか

◆ Art News exhibition ◆

田亀源五郎と見るミケランジェロ
文 田亀源五郎

◆ Art News interview ◆

濱口竜介
一人二役という映画の冒険
聞き手 野崎歓



◆ Review ◆

  • 原田郁/徂徠友香子/丸山直文
  • ミハエル・シルキン「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」展より
  • 興梠優護



◆ Global News ◆

  • London「クリストとジャンヌ=クロード:石油缶とマスタバ 1958-2018」展
  • Paris「ジャコメッティ研究所」オープン
  • Milano「ボナルーミ 1958-2013」展
  • Annandale-on-Hudson「アートであることの条件:パット・ハーン・ギャラリーとアメリカン・ファイン・アーツ(1983-2004)」展



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

ちょっといいで書?〈17〉
ストリートで見つけた気になる字
選・文 中澤希水

Goods & Shop

時と光の美術館〈17〉
ヴァン クリーフ&アーペル

リ・アルティジャーニ
ルネッサンス画家職人伝〈15〉
ヤマザキマリ とり・みき

◇ 連載 ◇

海外アートStudy最前線〈40〉
文 前橋重二

定形外郵便〈52〉
文 堀江敏幸

中野京子が読み解く
画家とモデル〈6〉
レンブラントと《バテシバ》

千住博の往復書簡〈2〉
宛先 秋元康様

フィリップ・ワイズベッカーの
郷土玩具
十二支めぐり〈12〉[亥]完

千 宗屋の
飲みたい茶碗、
点てたい茶碗〈50〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈29〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

人気急上昇中のホープ!
入江明日香 初の大規模個展

銀座で絵を学ぶ、ドイツ式の本格的指導で伸びる!
「ファーバーカステルアカデミー at Itoya」

連載 美に魅せられて/アジア文化芸術協会〈26〉
国宝銅板法華説相図

Gallery's Plaza
ART CAFÉ

最新号PICK UP

ニッポン人の基礎教養
「和歌」をおさらいしよう

「新・三十六歌仙」なんていうと、なんだか堅苦しそうですが、簡単に言えば、和歌の美味しいところだけを切り取ったコンピレーション・アルバム。平安時代の藤原公任きんとうが選んだ「三十六人撰(=三十六歌仙)」以来、藤原定家撰の「百人一首」はじめ、さまざまな歌のベスト・アルバムが編まれてきましたが、本特集はその最新版となるものです。

 今回の36人は、万葉学者の上野誠、中世和歌研究者の渡部泰明、歌人の馬場あき子の3氏の合議によって選ばれました。ユニークな発想で場を盛り上げる上野氏、和歌史を踏まえた上でマイナーな歌人にも光を当てる渡部氏、古典から現代歌人まで精通し、お気に入りの歌をスラスラとそらんじる馬場氏。それぞれの和歌への愛があふれた鼎談となり、特集ではこの時の模様もたっぷりご紹介しています。

 よく言われるように、和歌は日本文化の原点というべきものです。歌仙絵や書といった直截的なものはもちろん、尾形光琳の《燕子花図屏風》や本阿弥光悦の《舟橋蒔絵硯箱》など和歌を着想源とする絵画工芸作品は数知れず。その一方で、和歌というと、古語は苦手、韻文はむずかしい、と敬遠されがちなのも事実。そんな和歌をできるだけ楽しく、とっつきやすくご紹介するべく、「新・三十六歌仙」の紹介ページでは3人のイラストレーターに“現代の歌仙絵”を描き下ろしてもらっています。小野小町は十二単ではなく平安初期の女官姿で。野球好きとして知られる正岡子規はバットの代わりに筆を構えて。百人一首の絵札のような紋切り型でない、個性あふれる歌人たちの姿にもご注目ください。

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小野小町
illustration:Kyoko Tange
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藤原定家
illustration:Takayuki Ino
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正岡子規
illustration:Ayako Taniyama

この号の誌面

編集長から

新・三十六歌仙 古今の最強歌人たち

 日本文化の本質を理解する教養を身につけるには、どうしたら良いだろう? その近道は和歌を知ること。文学はもちろん、美術や工芸、あるいは能楽や茶道も含め、その根底にあるのは和歌なのだ。古来、小倉百人一首をはじめ様々なベストアルバムが作られてきたが、いまや21世紀。そこで、スサノオノミコトから塚本邦雄まで「やまとうた2000年」の歴史から、上野誠、渡部泰明、馬場あき子の3氏が新・三十六歌仙を厳選した。日本の知識人の典型・山上憶良、歌に為政者としての祈りをこめた源実朝、奇想をもって短歌界に一石を投じた葛原妙子等々、歌人たちの喜怒哀楽に共感するうち、その向こうに透ける政治や文化、風習といったあらゆる背景が見えてきて、日本のDNAが露わになる。
 第2特集では京都の宿を紹介。原田マハが美術商プロデュースの宿を訪ねるのをはじめ、中村好文が改装設計を手がけた宿や現代美術が客室を彩る宿など、アートが満喫できる施設に注目。

芸術新潮編集長 吉田晃子

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芸術新潮とは?

「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。