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【特集】ゆるかわアート万博

芸術新潮 2019年8月号

(毎月25日発売)

1,466円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2019/07/25

発売日 2019/07/25
JANコード 4910033050896
定価 1,466円(税込)
●目 次

【特集】ゆるかわアート万博

世界ゆるかわアート宣言

01_日本パビリオン
庶民から上様まで「これでいいのだ」
選考委員 矢島新+金子信久

02_東洋パビリオン
正統派の隠し球ともう一つのゆるかわ大国
選考委員 板倉聖哲

03_西洋パビリオン
文化交流が運びこむゆるかわの“隙”
選考委員 加藤磨珠枝+沼田英子

とに~のミュージアムキャラ、ちょっといい話

海外アーティストが考える「KAWAII」とは?
トム・サックス/林于思

展覧会案内



◆ Art News exhibition interview ◆

塩田千春
“死”と寄り添い、走り続けた2年
取材・文 かないみき

◆ Art News report ◆

李公麟《五馬図巻》が、日中の絵画史を書き換える
文 橋本麻里

◆ Art News exhibition ◆

16年の沈黙を破って個展開催
藤井フミヤの千変万化

わたしの色と、居場所を探して
女たちのフィンランド近代美術

畦地梅太郎
心で刻んだ山と人

◆ 特別寄稿 ◆

文字を彫る――蜂須賀芳雪の世界
文 松浦寿輝 

◆ 短期集中連載 ◆

レオナルド・ダ・ヴィンチ500年目の真実
万能の天才が探究していたのは何だったのか
[第3回]レオナルドとデューラー、それぞれの世界地図
文 前橋重二



◆ Review ◆

クリスチャン・ボルタンスキー/藤本涼/桂典子/ミゲル・アキリザン

◆ Global News ◆

  • London「フランク・ボウリング」展
  • Paris「ドラ・マール」展
  • New York 新プロジェクト「ハイラインの台座」からシモーン・リーの《ブリックハウス》
  • Berlin「アンドレアス・ミューエ 家族」展



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

ちょっといいで書?〈28〉
ストリートで見つけた気になる字
選・文 中澤希水

Goods & Shop

時と光の美術館〈28〉
パテック フィリップ

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈62〉
文 堀江敏幸

原田マハ、美のパイオニアに会いに行く〈25〉
伊勢英子/いせひでこ

中野京子が読み解く画家とモデル〈16〉
ヴァラドンと《網を打つ人》

千住博の往復書簡〈13〉
宛先 江崎玲於奈様

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈59〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈40〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

ビュッフェ
共に歩んだ画商が語る画家たちの素顔

キーワードは“異界”
「日本画」の解放に挑戦する画家、村上裕二

AFT2019アフターパーティー「Art Life×麹町ハウス」
都心の邸宅で体感した“アートと暮らす”

ART CAFÉ
Gallery's Plaza

最新号PICK UP

世界は「ゆるかわ」に満ちている!

全世界の「KAWAII」もの好きのみなさま、お待たせしました。
来年の東京五輪より一足早く、2025年の大阪・関西万博より何足も早く、誌上「ゆるかわアート万博」の開催を、ここに宣言いたします!

くしくも東京の三井記念美術館では「日本の素朴絵―ゆるい、かわいい、たのしい美術―」展が開催中
同展の目玉作品に加え、この前代未聞の万博には、人類が生んだ古今東西の「ゆるくてかわいい」造形たちが大集合。
日本・東洋・西洋の3つのパビリオンそれぞれに、選考委員がとっておきの「殿堂入り10選」を披露します。

「KAWAII」なら日本が一番!と思いきや、世界には私たちの知らない「ゆるかわ」が、まだまだこんなにあるんですねぇ。
この万博はまさに「百聞は一見にしかず」。
なんの知識も準備も必要なく、見るだけで楽しく、超ほっこりできますよ。

せちがらい世の中をしばし忘れ、「ゆるかわ」の祭典をまったりとお楽しみください!

この号の誌面

編集長から

ゆるかわアートが世界中から大集合

 ゆるかわアートの定番中の定番と言えば《鳥獣戯画》だろう。だが日本美術をふり返ると、絵画はもちろん、ゆるい、かわいい表現は仏像や神像にも入り込んでいる。各美術館がこれほど独自のゆるキャラを作っている国も珍しい。この国には、ゆるかわを愛好する大らかさが根づいているようだ。ゆるかわ表現は、写実から離れることによって生まれる。さらに俳句や「わび」という美意識も無関係ではなさそう。では、他国はどうだろう? 文物の収集と散逸が繰り返された中国は、ファインアートしか残らない傾向が強かった。それでも脱力系の表現は存在していたし、韓国も実はゆるかわ大国だ。アカデミズム色の強い西洋にはゆるかわの入り込む余地がないと思いきや、意外や意外。でもやっぱり日本のゆるかわ層の厚さは突出していた。
 と、いろいろ薀蓄を書きましたが、今月号は日本、東洋、西洋の思わず笑ってしまう作品が満載。難しいことは考えず、ほっこりしてください。

芸術新潮編集長 吉田晃子

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「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。