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新潮新人賞

主催:新潮社 発表誌:「新潮」

第57回 新潮新人賞 受賞作品

赤いベスト

内田ミチル

あなたが走ったことないような坂道

有賀未来

受賞作品、各選考委員の選評については、2025年10月7日発売の「新潮」11月号にて掲載いたします。

受賞の言葉

《受賞作》
赤いベスト/内田ミチル

【略歴】(うちだ・みちる)
1987年4月、広島県生まれ。東京学芸大学卒業。相談援助職。

【受賞の言葉】
 一人暮らしの部屋で、始業前のマクドナルドで、家族が起きてくる前の早朝のリビングで、書き続けました。小説を書くことに支えられ、今日まできましたが、思うように書けないこと、良い結果が出ないことで悩むことも多々ありました。この作品を書き上げた直後の日記には「書いても書いてもごみだ」と書いていました。それでも続きには「次は何を書こうかな」とありました。これからも変わらず、書いていきます。
[→]受賞者インタビュー 内田ミチル/方言を使い、自分から離れたところへ


《受賞作》
あなたが走ったことないような坂道/有賀未来

【略歴】(ありが・みく)
2007年7月、東京都生まれ。高校3年生。

【受賞の言葉】
 たとえば、真夜中の静けさ、保健室の匂い、野菜ジュースの味、踊り場にふりそそぐ光、私が受けてきた傷、私が与えてきた傷、そういったものすべてを忘れないようにするために、小説を書いているのだと思います。そしてそれは、どこまでも自分のための行為です。賞をいただいた今もその思いは変わりません。これからも迷いながら、それでも私の信じたものだけを正直にまっすぐ書いていこうと思います。
[→]受賞者インタビュー 有賀未来/目を逸らさずに「痛み」を書く

第57回 新潮新人賞 候補作品

赤いベスト 内田ミチル
あなたが走ったことないような坂道 有賀未来
閻魔 安住一羽
人のある生活 余羽野景
はだかまいぼろ 板東洋介

第57回 選考委員

過去の受賞作品

応募規定 第58回 新潮新人賞

本賞が待ち望むのは、
文芸の新たな可能性を拓く
未知の才能の劇的な登場です。

当選作

正賞|特製万年筆、副賞|50万円

締切

2026年3月31日(当日消印有効)

発表

「新潮」2026年11月号誌上に発表(予選通過作品・作者名は10月号に掲載)

応募規定

未発表の小説に限る。枚数は400字詰め原稿用紙(テキストデータの場合は20字×20行換算)50枚以上250枚以内。同人雑誌発表作や他の新人賞に応募済みの作品は対象外です。

原稿はしっかり綴じ、冒頭に表題、枚数(20字×20行換算)、筆名、本名、住所、電話番号、メールアドレス、年齢、職業、略歴を明記する。また、別紙1枚にも同様の内容を明記し、原稿に添付してください。

宛先は〒162-8711 東京都新宿区矢来町71 新潮社「新潮」編集部 第58回新潮新人賞係。

当選作の出版権は小社に帰属します。

原稿は返却しませんので、必要な方は必ずコピーをとっておいてください。応募や選考についてのお問い合わせには応じられません。

応募に関する個人情報は、賞の発表・連絡以外には利用いたしません。

第58回 選考委員(五十音順・敬称略)

上田岳弘

上田岳弘ウエダ・タカヒロ

自分なりの完璧か究極を。そこに手を伸ばすことによってのみ、才能は磨かれるから。
金原ひとみ

金原ひとみカネハラ・ヒトミ

本当に何でもいいよ! 小説書けたら送ってみて!
九段理江

九段理江クダン・リエ

5人の人間の写真とコメントが並んでいますよね。ある朝「お前が6人目だ、書け」って身に覚えのないことを言われて、あなたはとても困っています。さてどうしましょう? もし明日になっても何を書くべきか考えてしまっているなら、幸か不幸か、あなたは本当に何か書いたほうがよさそうです。
柴崎友香

柴崎友香シバサキ・トモカ

小説を書いていると、自分自身の考えていることや想像を超えることがやってきます。それがなんなのかは書き始めてみなければわかりません。これから書かれるその小説を、読みたいです。
滝口悠生

滝口悠生タキグチ・ユウショウ

書き手のしごとは、語り手の不安を見落とさず、その不安に寄り添うことだと思っています。そして選考というしごとは、書き手の不安を見落とさず、その不安に寄り添うことだと思っています。

受賞作収録作品

受賞発表誌