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平野啓一郎「Re: 依田氏からの依頼」(100枚)

新潮 2013年7月号

(毎月7日発行)

926円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/06/07

発売日 2013/06/07
JANコード 4910049010730
価格 926円(税込)

Re: 依田氏からの依頼[100枚]/平野啓一郎
人と世界をつなぐ「巨大な時計」が無数に分裂した……時が壊れた世界に幽閉された男の告白

猫の香箱を死守する党[170枚]/木村友祐
世の中には強き者、弱き者、そして猫がいる。暴走する格差社会に猫パンチ&キックを一撃!

蛸の夢[130枚]/門脇大祐
この世界は一匹の蛸の夢。なぜ、あなたはそれに気づかないのか? 新潮新人賞受賞第一作

八ツ山/古井由吉

いたちなく/小山田浩子

■連載小説
・満月の道(十七)/宮本 輝

■新潮
・ハバロフスクのウオッカ/山根貞男
・不良の復権/四方田犬彦
・オバケを見たらどうするか/伊藤亜紗
・『リオ フクシマ』の一年/岡村 淳

◆第46回《新潮新人賞》応募規定

■第26回三島由紀夫賞発表
【受賞作】しろいろの街の、その骨の体温の(一部掲載)/村田沙耶香
【選評】辻原 登/高村 薫/川上弘美/町田 康/平野啓一郎
◆受賞記念エッセイ
◆受賞記念インタビュー(聞き手・瀧井朝世)/村田沙耶香

■ 新連載 ■小林秀雄/大澤信亮
批評とは何か――日本の近代批評を確立した巨人の生涯を追い、その根源に迫る野心的論考

柝(き)の音(ね)の消えるまで――追悼市川団十郎丈/宮尾登美子
戦後女流文学の精華を書き続ける著者の文学的回想録

新発見 辻邦生の東大日記/中条省平
 ――労働学生の苛烈な日々

色彩を持たない多崎つくるの現実への巡礼/河合俊雄

有限性の方へ 第四回・近代と産業/加藤典洋

島尾ミホ伝 『死の棘』の謎[第六回]/梯 久美子

地上に星座をつくる 第十三回・最高の登山/石川直樹

世界同時文学を読む/都甲幸治
 第二十三回・共産主義の思い出――アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』

見えない音、聴こえない絵/大竹伸朗
 第一〇九回・高架下ビエンナーレ

■本
・絲山秋子『忘れられたワルツ』/鹿島田真希
・西村賢太『棺に跨がる』/栗田有起
・村田喜代子『ゆうじょこう』/小池昌代
・古川日出男『南無ロックンロール二十一部経』/佐々木 敦
・川上未映子『愛の夢とか』/山崎まどか

編集長から

平野啓一郎
「Re: 依田氏からの依頼」
 均質に流れ、万人に共有される〈時間〉とは私たちの社会的な紐帯そのものであり、同時に、究極の牢獄でもある。平野啓一郎『Re: 依田氏からの依頼』(100枚)が描くのは、時間から〈脱獄〉した男の悲劇だ。国際的な劇作家、演出家である「依田氏」はある出来事をきっかけに、突然、時の無人島というべき領域に迷い込んでしまう。蛇口から流れる水が排水口に達するまで優に十秒を費やす。かと思えば、高層階で乗ったエレベーターは一瞬で地上階に到着し、コンビニの店員は聴き取れないほどの早口で応答する。だが、この時間の狂った世界を生きているのは、世界でただひとり、「依田氏」のみなのだ。果たして、彼は〈生きている〉と言えるのか? 前作『空白を満たしなさい』で自殺者の「復生」を描いた小説家は、今回もまた想像力の駆使と現代社会への洞察により、私たちの生を新たに定義してみせる。これこそが文学の仕事だ。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞