新潮新書

健康、医療、メディアの未来

10年ほど前、『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』という本がミリオンセラーになりました。誰もが願う健康と長寿を、じつに簡単なメソッドに置き換えたシンプルなメッセージが、多くの読者にアピールしたことはまちがいないでしょう。
いわゆる「健康本」には、医学的な解説の多い難しげなものから、体にいいとか痩せるとかボケないとか、単なる提案みたいなものまで種々混在します。6月新刊の『ラクに長生きしたい人のための よくばり健康法』(週刊新潮・編)では、現場で活躍する医師・専門家が「なるべく楽な方法で長生きする」ために、一つの症例に効く一つのメソッドを最新の知見をふまえて教えてくれます。大好評の前著『名医・専門家に聞く すごい健康法』に続き、週刊新潮が読者目線で取材・構成した中から厳選した14の健康レッスン。今の自分に一番刺さったのは「座りすぎ回避で突然死を防ぐ」方法でした。
日本の医療水準の高さと患者の金銭負担の少ない国民皆保険制度は、世界的に見て相当恵まれているといわれます。しかし、医療技術は日進月歩というのに、それだけ患者の不安も減っているという話はなぜかあまり聞きません、むしろ、「パソコンの画面ばかり見ている」、「きちんと説明してくれないから不安」など、医師への不満のほうが先立つようです。『患者と目を合わせない医者たち』(里見清一・著)では、長年、臨床の最前線で活躍するベテラン医師が、その理由と実状を鋭く切り出します。
つい先日、フジテレビ系列の地方局が架空の経費計上による多額の所得隠しをしていたと報じられました。ねん出された「裏金」はCM収入を確保するため広告会社への接待に利用されたそうですが、悪質だとして国税局に重加算税を課される異例の事件でした。『テレビが終わる日』(今道琢也・著)では、NHKで15年間アナウンサーとして勤務した著者が各種の公開データをもとに徹底分析、視聴者と広告費の激減、メディアとしての信頼度や就活人気の低迷など、フジテレビに限らず打開策なき未来を明快に予想します。
いわゆる「健康本」には、医学的な解説の多い難しげなものから、体にいいとか痩せるとかボケないとか、単なる提案みたいなものまで種々混在します。6月新刊の『ラクに長生きしたい人のための よくばり健康法』(週刊新潮・編)では、現場で活躍する医師・専門家が「なるべく楽な方法で長生きする」ために、一つの症例に効く一つのメソッドを最新の知見をふまえて教えてくれます。大好評の前著『名医・専門家に聞く すごい健康法』に続き、週刊新潮が読者目線で取材・構成した中から厳選した14の健康レッスン。今の自分に一番刺さったのは「座りすぎ回避で突然死を防ぐ」方法でした。
日本の医療水準の高さと患者の金銭負担の少ない国民皆保険制度は、世界的に見て相当恵まれているといわれます。しかし、医療技術は日進月歩というのに、それだけ患者の不安も減っているという話はなぜかあまり聞きません、むしろ、「パソコンの画面ばかり見ている」、「きちんと説明してくれないから不安」など、医師への不満のほうが先立つようです。『患者と目を合わせない医者たち』(里見清一・著)では、長年、臨床の最前線で活躍するベテラン医師が、その理由と実状を鋭く切り出します。
つい先日、フジテレビ系列の地方局が架空の経費計上による多額の所得隠しをしていたと報じられました。ねん出された「裏金」はCM収入を確保するため広告会社への接待に利用されたそうですが、悪質だとして国税局に重加算税を課される異例の事件でした。『テレビが終わる日』(今道琢也・著)では、NHKで15年間アナウンサーとして勤務した著者が各種の公開データをもとに徹底分析、視聴者と広告費の激減、メディアとしての信頼度や就活人気の低迷など、フジテレビに限らず打開策なき未来を明快に予想します。
2025/06