ホーム > 雑誌 > 雑誌詳細:小説新潮 > 雑誌詳細:小説新潮 2022年11月号

【秋の時代小説特集】
砂原浩太朗/千葉ともこ/花房観音/梶よう子

小説新潮 2022年11月号

(毎月22日発売)

1,000円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2022/10/21

発売日 2022/10/21
JANコード 4910047011128
定価 1,000円(税込)
■目次
【秋の時代小説特集】

◆砂原浩太朗/死んでくれ 夜露がたり
――十年ぶりに父が帰ってきた。おさとは母の死を告げるが

◆千葉ともこ/名花傾国ふたつを詠う 飲中八仙歌
――子の連れ去りが相次ぐ長安城。李白がその背後を探ると

花房観音/鬼の里
――鬼の子孫が住む村に育ったかや。都から客人が訪れて

梶よう子/残り蝉 みとや・お瑛仕入れ帖
――圭太への不信感を拭えないお瑛。お加津は店を空けがちで

〈エッセイ〉
◆室越龍之介/どうする人質――天下人のキャリアコンサルティング
――徳川家康、始皇帝、マケドニア王。囚われの身から大逆転した彼らの意外な共通点とは?
【特別読み切り】
河端ジュン一/おやすみ、カムパネルラ
――宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』が侵蝕された。有碍書の世界へ引き込まれた彼が出会うのは
第21回「女による女のためのR-18文学賞」
〈大賞受賞第1作〉
◆上村裕香/美華とミカ
――自分の容姿にコンプレックスを抱く美華。マッチングアプリでブサイクな男に出会い

〈エッセイ〉
◆はじめての旅行 函館・青森紀行
――文学賞の副賞は二泊三日の豪華旅! コロナ禍で学生生活を送る新人作家、友人との道程で何が?
【新連載マンガ】
◆こいしゆうか/くらべて、けみして 校閲部のじゅうさん
――校閲ってどんな仕事? 小社校閲部全面協力のもと、人気漫画家が言葉の職人の実態に迫る!
【大好評! 連載第二回】
今野 敏/一夜 隠蔽捜査10
――小説家の失踪事件。捜査にあたる竜崎の前に現れたのは

【バラエティコラム】
〈わたしの東京〉堀井美香
〈もういちど会いたい〉実家が全焼したサノ
〈うれしい買い物〉横道 誠
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆いしいひさいち/剽窃新潮
岩井勇気/僕の人生には事件が起きない
◆加納愛子/行儀は悪いが天気は良い
河合香織/4分の1の遺伝――神が曲げたもの――
酒井順子/松本清張の女たち
◆スズキナオ/家族が一番わからない
◆田中卓志/ちょっと不運なほうが生活は楽しい
◆友近/友近道中
益田ミリ/ツユクサナツコの一生
群ようこ/四十年、こんな感じで書いてます

【新作映画紹介】
◆紙の上の映画館
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈歴史・時代〉田口幹人
〈ホラー・ミステリ〉村上貴史
〈恋愛・青春〉高頭佐和子
【好評連載小説】
赤川次郎/暗殺
伊吹有喜あかりの島
乙川優三郎/ロゴスの海のジプシー
恩田 陸/追憶の五重奏
◆河崎秋子/ともぐい
桐野夏生/ダークネス
篠田節子/ドゥルガーの島
◆新川帆立/三行半みくだりはんのお手伝い 縁切り弁護士・松岡紬
中山七里絡新婦じょろうぐもいと 警視庁サイバー犯罪対策課
原田マハ/晴れの日の木馬たち
宮城谷昌光/公孫龍
日本ファンタジーノベル大賞2023」最終候補作発表
第十回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告

この号の誌面

編集長から

「文豪とアルケミスト」新作ノベライズ、掲載

 芥川漱石太宰などの文豪が美々しい姿に転生し、汚された文学書を取り戻すため敵と闘う――というゲーム「文豪とアルケミスト」。本誌6月号に掲載され大反響を呼んだ、河端ジュン一さんによるノベライズの新作が登場です! 今回の主人公は宮沢賢治。最愛の妹との関係をはじめとする史実とゲーム上の設定を巧みに織り交ぜ、なんとも切ない世界を作り出しています。ファンにはもちろん、まだゲームに触れたことのない読者にもおすすめの一作です。
 特集では珠玉の時代小説を揃えました。庶民のやるせなさを色濃く描く砂原浩太朗さん、人の心の移ろいに胸しめつけられる梶よう子さん、詩人・李白の凄味を感じさせる千葉ともこさん、そして久々の時代物に挑む花房観音さん、それぞれの作品をご堪能ください。
 新連載は本誌初登場、こいしゆうかさんのマンガ「くらべて、けみして」。新社という名の出版社で働く校閲者の、真摯なお仕事物語です。

小説新潮編集長 西麻沙子

次号予告

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞