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【ミステリ特集 その扉を開けたら】
阿津川辰海/一色さゆり/荻堂 顕/寺嶌 曜/藤つかさ/まさきとしか

小説新潮 2023年2月号

(毎月22日発売)

1,000円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2023/01/20

発売日 2023/01/20
JANコード 4910047010237
定価 1,000円(税込)
■目次
【ミステリ特集 その扉を開けたら】

◆阿津川辰海/迷探偵・夢見灯の読書会 第三の短剣
――俺は気がつくと密室の中にいた。目の前には死体が――

◆一色さゆり/メトロポリタンの友だち
――この男に、ゴッホを買わせてはいけない。どうしたら?

荻堂 顕/ウィズ・マイ・ベスト・ショット
――春のスカンディナヴィア。少女はなぜ、殺されたのか

◆寺嶌 曜/ギフト
――いなくなった弟を探す響子。動物たちの声に導かれ――

◆藤つかさ/サイダーは金木犀の味
――屋上から飛び降りようとする生徒に、体育教師の滝は

◆まさきとしか/幸福の王子様
――「呪われたグループ」。噂を拭うために訪れた北の町で
【特別読物】
若林 踏/百花繚乱のミステリランキング完全ガイド
――毎年恒例の企画のベストな楽しみ方って? 若手書評家の解説で、人気作品を総ざらい!
【傑作短編三本立て】
中山祐次郎/午前4時の惜別 麻布中央病院外科
――外科医の剣崎は外来診療で高校時代の部活の顧問に再会。手術を勧めるが断られてしまい

小林早代子/女と女と女と女
――恵麻には母親が四人いる。学校でもその境遇を珍しがられて一目置かれる存在に

宮田愛萌(日向坂46)/ハピネス
――バレエ教室で運命の出会いを得た希南。なのに叶わない思いを抱いたまま時は流れ――
【実録エッセイ】
神田 茜/かつて仲間だった信者たちへ 私が旧統一教会に入信していたとき
――40年近く前、私はあの団体の熱心な会員だった――その後講談師・作家となった著者が初めて語る
【連載第二回】
畠中 恵/いつまで
――悪夢の先は、江戸の町!? でもなんだか様子がおかしくて

澤田瞳子/のち更に咲く
――道長のもとへ酒を運んだ小紅が聞いたのは驚くべき話で

川上和人/鳥類学者の半分は、鳥類学ではできてない
――西之島が大噴火! 研究成果は灰燼に帰したのだが……
【バラエティコラム】
〈わたしの東京〉林田洋平(ザ・マミィ)
〈わたしの相棒〉門賀美央子
〈もういちど会いたい〉いぶくろ聖志
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆いしいひさいち/剽窃新潮
岩井勇気/僕の人生には事件が起きない
◆加納愛子/行儀は悪いが天気は良い
河合香織/4分の1の遺伝――神が曲げたもの――
◆こいしゆうか/くらべて、けみして 校閲部のじゅうさん
酒井順子/松本清張の女たち
◆友近/友近道中
群ようこ/四十年、こんな感じで書いてます
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈仕事・人生〉吉田大助
〈SF・ファンタジー〉北村浩子
〈医療・介護〉杉江松恋
【好評連載小説】
赤川次郎/暗殺
伊吹有喜あかりの島
乙川優三郎/ロゴスの海のジプシー 最終回
◆河崎秋子/ともぐい
桐野夏生/ダークネス
今野 敏/一夜 隠蔽捜査10
◆新川帆立/三行半みくだりはんのお手伝い 縁切り弁護士・松岡紬 最終回
中山七里絡新婦じょろうぐもいと 警視庁サイバー犯罪対策課
宮城谷昌光/公孫龍
【新作映画紹介】
◆紙の上の映画館
「日本ファンタジーノベル大賞2024」募集要項
第十回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告

この号の誌面

編集長から

ミステリランキング、結局どれが面白い?

 年末になると聞こえてくる「今年のベスト十冊」的ランキング。ミステリだけでも複数のランキングがあり、発表時には編集部でも情報が飛び交います。売り上げ、投票、偏愛など決め方は様々ですが、結局どれが面白いの? とお悩みの方(私も)のために、ミステリ書評家の若林ふみさんがその歴史と特徴を六ページにわたって解説してくれます。帯の「1位」を見て衝動的に買うのも楽しいですが、いちばん大事なのは自分の好みにあうランキングを見つけることだと深く感じました。
 小説特集には阿津川辰海さんが初登場。読書サークルを舞台にしたビブリオミステリの開幕です。元アイドルの怪死に端を発したまさきとしかさんのシリーズはいよいよ大詰め。一色さゆりさんのアートミステリは本場ニューヨークが舞台です。ほかに荻堂顕、寺嶌曜、藤つかさの各氏が登場します。
 発売前から大反響、この一月に日向坂46を卒業する宮田愛萌さんの短編にもご期待ください。

小説新潮編集長 西麻沙子

次号予告

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞