2006年11月 9日
編集作業はまだまだ続く(三度、新潮社の会議室にて)


▲この日の大きな仕事は、文中に入れる地図の最終チェックだった。『ローマ人の物語』で使用する地図については、すべて塩野氏の指示に従って、地図作りのプロ(綜合精図研究所)に新たに作成してもらっている。国境の境界線の太さから、色の濃さまで、細部への注意は怠りない。“わかりやすくて、一目瞭然の地図”が、『ローマ人の物語』の目指す地図である。


▲塩野氏が手にしているのは、いわゆるゲラ(校正刷り)である。初校、再校、三校と、校正・校閲を繰り返し、原稿の精度を上げていく。まさにクオリティ・コントロール(品質管理)に著者自ら参加しているわけである。


▲原稿上で何か疑問が出ると、編集部のスタッフ全員で知恵を出し合う。すぐに「解決策」が見出せず、頭を抱え、悩むこともしばしばである。そして最後は、塩野氏の裁断をもって処理を進めていく。