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『泣くな研修医』シリーズ著者、待望の最新長篇登場!


 初めて発表した小説『泣くな研修医』がベストセラーに――。最新作『やめるな外科医 泣くな研修医4』までのシリーズ累計は45万部を越え、注目を集め続ける、現役医師・作家の中山祐次郎さん。彼が書きたかったもう一つのテーマは"中堅外科医たちのリアル"でした。
 2019年、『泣くな研修医』というタイトルのまっすぐで清々しい医療エンターテインメントを書き終えた中山さんが、新たに構想を始めたのが本書の原型でした。外科医のリアルを物語のかたちで伝えたい。中山さんはそう考え、「研修医」シリーズの執筆を進めるかたわら、試行錯誤しつつ、この作品を書き続けてゆきました。
 中山さんからメッセージを預かっています。

 刊行によせて

 プロの外科医が、いのちの最前線でどのような日々を送っているのか。映画にもドラマにもなく、ドキュメンタリーでも描くことのできない「本物」を描きたかった。まさにプロの外科医たる自分が、手術室で何を思いメスを持ち、何に慌て、何に興奮しているのか。そしてきわめて日常的な「患者の死」にどう対峙し、どう感情を処理しているのか。
 この物語は、僕にとってごくごく平常の、毎日のことである。無理にドラマチックな話を書くつもりはない。ただ日記のように、いつものことを書きたかったのだ。ありのままに、なるべく正直に。それがどんなに過酷で、そしてどんなに素晴らしいかを描きたかった。
 ずっと憧れていた。超一流の技術を持つ外科医ふたりが、文字通りいのちを助け合い、慰め、思い遣る。そんな相棒が、欲しかった。しかし叶うことはなかった。そんな思いを、剣崎と松島のふたりに込めた。

 中山さんの長年の思いはこの作品で果たされました――。

 剣崎啓介と松島直武というふたりの外科医が、いのちの最前線から、あなたに医師のリアルを伝えます。

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2022年06月15日  
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