発売当初より大反響! カフカの短く未完成な小説のかけらを集めた断片集が完全新訳で登場。
カフカは『変身』や『城』、『流刑地にて』などの短編や長編以外にも、ノートや日記に短く未完成な小説なかけらである"断片"を多く遺しました。その断片は多くの人の心を掴み、「断片こそカフカ!」という評価もあるほど。未完成な言葉の中にある絶望的な感情や、ネガティブな嘆きは、誰よりも繊細で人間らしく生きたカフカにしか表現できないものだと感じます。編訳は頭木弘樹さん。一からカフカの原稿を見直し、130の断片をセレクト、そして全文新たに翻訳してくださいました。今年はカフカの没後100年。この機会に是非カフカの言葉に出会ってみてはいかがでしょうか。
最後に本文より一点、担当編集の心に残った断片を紹介させてください。
〔うまくいかないこと〕
うまくいかないことは、うまくいかないままにしておかなくては。
さもないと、もっとうまくいかなくなる。
(会話メモ)
2024年06月15日 今月の1冊