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【特集】安彦良和 アニメの快楽、マンガの叡智

芸術新潮 2024年6月号

(毎月25日発売)

1,500円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2024/05/24

発売日 2024/05/24
JANコード 4910033050643
定価 1,500円(税込)
●目 次

【特集】安彦良和 アニメの快楽、マンガの叡智

第一章 描く人

完全密着取材!
「芸術新潮」表紙ができるまで

担当学芸員が語る
「描く人、安彦良和」展の見どころ10選
解説 小林 公

安彦良和インタビューI
北海道に生まれ、学生運動で挫折するまで


第二章 アニメの快楽

氷川竜介に聞く
アニメーター安彦良和は何がすごいのですか?
『宇宙戦艦ヤマト』/『機動戦士ガンダム』/『クラッシャージョウ』/『巨神ゴーグ』etc.

安彦良和インタビューII
アニメでの絶頂と敗北と


第三章 マンガの叡智

大いなるifで歴史を照らす

神は人なりの日本誕生物語
『ナムジ』/『神武』/『蚤の王』/『ヤマトタケル』

近代史再考

I 戦争と青春の満州
ノモンハン事件
『虹色のトロツキー』

II 可能性としての王道を生きる
秩父事件~日清戦争
『王道の狗』

III へたれ主人公の危険な時間旅行
日露戦争
『天の血脈』

IV 砲兵と記者と運命の力
シベリア出兵
『乾と巽―ザバイカル戦記―』

安彦良和インタビューIII
マンガで考える日本の古代、そして近代

主要アニメ作品リスト
マンガ作品リスト


◆ Art News exhibition ◆

人生を幸福にする感性
――杭州の「古道具坂田」展見聞記
文 保坂健二朗

ときめき! めくるめき!
西洋彩飾写本の世界

矢部太郎
漫画と歩けば

フランシス真悟のたまゆら万華鏡

ハエはどう描かれてきたのか?
文 高橋恵理

◆ Review ◆

  • 大吉原展
  • アネタ・グシェコフスカ 第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」より
  • 青山悟
  • ジェームス・モリソン「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」より

◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

Goods & Shop

時と光の美術館〈86〉
ヴァン クリーフ&アーペル

絵育のススメ〈10〉
豊田市美術館

とんぼの手帖〈6〉
そぼ降る雨もまた一興

◇ 連載 ◇

千住博の知となり肉となり〈11〉
運動の大切さ

山下裕二の
新・今月の隠し球〈29〉
唐仁原希(上)

福井江太郎の
駝鳥がゆく!!〈15〉
梶岡秀一さん

幻々夢譚〈18〉
絵・文 と金

定形外郵便〈119〉
文 堀江敏幸

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈112〉

◇ PICK UP ◇

movie 佐々木敦
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈47〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

始めよう! NFTアートカレッジ〈3〉
Adam by GMO

「TAIWAN PLUS 2024 京都新宝島」を盛り上げたアートコンテナの試み

ART CAFÉ SPECIAL
ART CAFÉ
GALLERY'S PLAZA

最新号PICK UP

作画のスゴ技に注目!

芸術新潮
アトリエで「芸術新潮」表紙用のイラストを制作中。
撮影:筒口直弘(本誌)

 安彦良和さんの圧倒的な画力を多くの人が目の当たりにすることになったのは、2021年に放送されたNHK「浦沢直樹の漫勉neo」でした。連載中のマンガ『乾と巽―ザバイカル戦記―』の制作に密着した番組です。4人の人物が登場し、それを斜め上から見下ろすという複雑な構図の絵を、あたりもつけずに顔から一気に描いてしまう安彦さんのスゴ技は、「ありえない」「とんでもないですよ」と浦沢直樹氏を驚愕させました。
 そんな安彦さんへ、本特集の表紙のために、描き下ろしのイラストの制作を依頼しました。そしてその作画の様子を、二日間にわたって密着取材させてもらうことにしました。「漫勉neo」では安彦さんのマンガの描き方を見ることができましたが、今回私たちが紹介するのは、カラーイラストの作画風景です。着彩原稿が出来上がるまでの過程も、また驚きの連続でした。鉛筆の下描きを赤鉛筆の線で置き替えたり、着彩前に厚紙を水で濡らしてビショビショにする(反り防止のため)など、安彦さん独自のアイデアが次々と登場します。その様子は、誌面でじっくりとご覧ください。
 また、生い立ちから現在に至るまで全キャリアを振り返ったご本人のインタビューも読みごたえたっぷりです。どの質問にも、打てば響くように理路整然と答えを返してくる安彦さんの明晰さに、あらためて感じ入りました。
 アニメでもマンガでも存分に発揮されてきた驚異的な画力と、社会や文明に対する深い洞察力に基づいたオリジナリティ溢れる着想――そのふたつが、比類なきクリエイターの作品を支えているのでした。

この号の誌面

編集長から

表紙描き下ろし! 安彦良和の両世界大展望

 安彦良和といえば、「機動戦士ガンダム」のファンにとっては富野由悠季監督と並ぶ“神”。同作や「宇宙戦艦ヤマト」におけるその活躍は、日本のアニメ文化の発展に大きく貢献するものだったが、80年代末からは一転、『虹色のトロツキー』など歴史物を主とするマンガ家に。アニメに原作を提供するマンガ家は数あれど、アニメーターとマンガ家を一身に兼ねる例は稀だ。それを可能にしたのは圧倒的な画力と豊かな物語化の力だろう。特集「安彦良和 アニメの快楽、マンガの叡智」では、二つの世界にまたがる安彦のキャリアを、新出の資料も含めて展望。自身の歩みと作品にこめた思いを、インタビューでたっぷりと語ってもらった。ちなみに表紙は描き下ろしだ。「ガンダム」からアムロ、『虹トロ』からウムボルトが登場するところまでは順当だが、(編集子の希望により)日本近代史に悪名高い某参謀将校まで顔を出す。2日にわたった制作の様子を、密着取材でお届けする巻頭グラフも必見!

芸術新潮編集長 高山れおな

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