新発見 安部公房「天使」
新潮 2012年12月号
(毎月7日発行)
発売日 | 2012/11/07 |
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JANコード | 4910049011225 |
定価 | 特別定価996円(税込) |
安部公房「天使」[短篇]
第七回・断食蝸牛
・ニッチを探して(六)/島田雅彦
・双頭の船(九)/池澤夏樹
・満月の道(十一)/宮本 輝
・しょうぎ(娼妓)に おや(親)は いりませぬ[遊女考(十二)]/村田喜代子
[大型批評・250枚]
・機嫌のいい文学者の肖像 精一杯のobituaryのつもりで/池澤夏樹
・小説論を洗練して/菅野昭正
・そこから始まる/湯川 豊
第八回・片目しか見えない仮面
――エドナ・オブライエン『聖者たちと罪人たち』
第三十回・ディベートからバズへの展開
第一〇三回・独国蛙と女木島猫
・尖閣諸島、波高し――「日中青年作家会議」のこと/川村 湊
・アーティヴィズムの馬鹿力/岩城京子
・奪われない時間――映画『天のしずく』から/河邑厚徳
・エドゥアール・グリッサン『フォークナー、ミシシッピ』/大辻 都
・中原昌也『エーガ界に捧ぐ 完全版』/大和田俊之
・安藤礼二『祝祭の書物 表現のゼロをめぐって』/佐藤雄一
・村田沙耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』/内藤千珠子
編集長から
大澤信亮『新世紀神曲』
バックナンバー
雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。
雑誌から生まれた本
新潮とは?
文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。
■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。
■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。
■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。