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【新春短編初便り】
角田光代/澤村伊智/芦沢 央/みうらじゅん/志川節子/小川 哲/ふくだももこ/赤松利市/梶尾真治

小説新潮 2021年1月号

(毎月22日発売)

特別定価1,100円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2020/12/22

発売日 2020/12/22
JANコード 4910047010114
定価 特別定価1,100円(税込)
■目次
【新春短編初便り】
いつもよりゆったりした時間が流れるお正月。
ちょっとつまめるおやつのような物語の詰め合わせ、お贈りします

角田光代/冬の水族館
――お互い恋人がいたのに「会いすぎて」しまった私たちは……

澤村伊智/頂戴
――夢の一戸建てを手に入れたのに。何かがこの家にいる――

芦沢 央/盤上の糸
――脳に障害がある少年は、駒が作る見えない糸に魅了された

みうらじゅん/リンガ応報
――スターが人目をはばかり訪れた性病科。出てきた医者が……

志川節子/芽吹長屋仕合せ帖 もや
――おえんは、かつて叶わなかった娘の縁結びを再び頼まれて

◆小川 哲/小説家の鏡
――妻が突然小説家になると言い出した、と旧友から相談され

◆ふくだももこ/ふたりは渋谷のラブホ前
――明け方に座りこみ語らう一組の男女。その会話の行く先で

赤松利市/吸血鬼倶楽部
――虐待から逃れ瑞希はアキバを目指す。男に声を掛けられて

梶尾真治/ヘンディという星
――人が地球に居住する限界が来た世界で、私が出会ったのは

【グラビア】
◆読者プレゼント 作家からの年賀状
――憧れの著者直筆、新年のご挨拶を受け取れる大チャンス!
【祝「しゃばけ」20周年】
畠中 恵/もういちど
――暑さのせいで若だんなが倒れた! 兄や達は根岸の寮で避暑させようとするが、龍神が現れ川は大荒れで。第20弾開幕

【特別エッセイ】
◆斉藤壮馬さんがはじめて『しゃばけ』を読んでみた!
――大人気声優が綴る、シリーズ第一巻の魅力と幼いころの記憶

◆歴代担当編集者思い出の一冊

◆しゃばけごはん(作:畠中 恵 料理:川津幸子)
――作中に登場するあの味を全五回で紹介。第一回はやなり稲荷
【新連載ノンフィクション】
高橋秀実/おやじはニーチェ
――父が認知症になった。でも「認知」って不可思議なもので

【傑作読切エッセイ】
沢木耕太郎/秋に買う――天神橋筋商店街
――気ままに大阪を旅してみたい。古書店と居酒屋に期待を寄せて訪れるも

【好評シリーズ】
乃南アサ/家裁調査官・庵原かのん 第三話 沈黙
――売春を斡旋し自らも体を売った少女。心の裡にあるものは
【バラエティコラム】
〈そのとき(わたしの)歴史が動いた〉柳亭小痴楽
〈もういちど会いたい〉佐藤 喬
〈わたしの東京〉スズキナオ
【新作映画紹介】
◆紙の上の映画館

◆いしいひさいち「剽窃新潮」を楽しむ3つのヒケツ
【連載エッセイ・マンガ・ノンフィクション】
◆いしいひさいち/剽窃新潮
岩井勇気/僕の人生には事件が起きない
◆掟ポルシェ/全部お前が悪い
佐藤 優/村上春樹『騎士団長殺し』を読む
筒井ともみ/もういちど、あなたと食べたい
中野信子/孤独な脳、馬鹿になれない私
矢部太郎/ぼくのお父さん
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈歴史・時代〉田口幹人
〈SF・ファンタジー〉北村浩子
〈恋愛・青春〉高頭佐和子
【好評連載小説】
浅田次郎/母の待つ里にて
江國香織/ひとりでカラカサさしてゆく
恩田 陸/追憶の五重奏
木内 昇/雪草紙 雲の脚
窪 美澄/夏日狂想
今野 敏/探花 隠蔽捜査9
桜木紫乃/緋の河 第二部
佐藤賢一/パッション 最終回
重松 清/十一番目の色 シリーズ「まなつ」
千早 茜/しろがねの葉
西加奈子/夜が明ける 最終回
貫井徳郎/邯鄲の島遥かなり 最終回
葉真中顕/異郷のイービス
原田ひ香/財布は踊る
本城雅人/黙約の傷 最終回
宮城谷昌光/公孫龍
宮部みゆき/Ghost Story
◆薬丸 岳/刑事弁護人 最終回
山本一力/ひむろ飛脚
第八回「新潮ミステリー大賞」募集要項
「日本ファンタジーノベル大賞2021」募集要項
次号予告/挿絵画家のつぶやき

この号の誌面

編集長から

おめでとう! 「しゃばけ」二〇周年

 江戸の薬種問屋の優しい若だんなと、彼を助けるかわいいあやかしたちが大活躍する謎解き時代ファンタジー「しゃばけ」。畠中恵さんによるこの大ヒットシリーズは、二〇〇一年、同作が日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞したのが始まりでした。それからはドラマ、漫画化など多くの人に愛され続けて累計部数は八九〇万部に。二〇二一年の幕開け、記念すべき二〇周年を寿ぐべく登場人物たちが表紙をジャック! 柴田ゆうさんによる美しすぎるイラストをぜひご堪能ください。
 さて、皆様と新しい年をお祝いしたく、読者プレゼントを用意しました。題して「作家からの年賀状」。憧れのあの人直筆、世界に一枚だけの葉書が、あなたのもとに届くかもしれません。
 年末年始、慌ただしい日々の中で一息つけるちょっとした時間。そんな時にふと手に取っていただきたく、選りすぐりの短編九本をご用意しました。ほんの短い間でも、物語の世界を楽しんでいただけたら幸いです。

小説新潮編集長 西麻沙子

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞