ホーム > 新潮文庫 > 新潮文庫メール アーカイブス > 「再会愛」は永遠に。
新潮文庫メールマガジン アーカイブス
「再会愛」は永遠に。



 Yonda?Mail購読者の皆さん、こんにちは。

 青豆と天吾が10歳のとき出会い、20年後に再会する『1Q84』が究極の「再会愛」ならば、現在大ヒット公開中映画の原作『陽だまりの彼女』も、まさしく「再会愛」の物語。

 映画で嵐の松本潤が演ずる主人公浩介は、中学のとき淡い恋心を抱きながらも離れ離れとなった真緒(上野樹里)と10年ぶりに再会する。2度目の恋に落ち、結婚を決めた二人だが、真緒には誰にも言えない“不思議な秘密”があった。二人の一途な愛と絆がその秘密を乗り越えたとき、物語は奇跡のハッピーエンドへと走りだす……。

 先日、皆さんの「再会愛エピソード」をYonda?Mailでも募集しました。上手くいかなかったカップルもあれば、再会後25年経った今でも夫婦ですという方もいたり。エピソードを読ませていただくと、偶然の再会があたかも必然のようにも思えてきました。甘酸っぱい記憶に彩られた「再会愛」は、まさしく文学の普遍的なテーマの一つではないでしょうか。

「再会愛」なぞしたことがないと仰る貴方のために、今月は「再会」がキーワードとなる新潮文庫をセレクトしてみました。




錦繍
宮本輝/著

十年前に別れた男と女の偶然の再会が露わにしたものは? 限りなく深い愛を通して、生と死の深奥に迫る感動のロマン。

購入





ロング・ロング・アゴー
重松清/著

なつかしい人との再会は、あの頃の自分と出会うこと。こんなはずじゃなかった日々を必死で生きる人たちだけが手にする、ささやかな希望を描く感動作。

購入






再会―慶次郎縁側日記―
北原亞以子/著

誰にでも、忘れられない人がいる。ふと思い出す出来事がある――蝮の吉次と呼ばれる俺にだって、昔は恋女房がいた。そりゃあ逃げられたよ、逃げられたが、江戸一番のいい女だった。それが……。


ツナグ
辻村深月/著

たった一人と一度だけ、死者と生者を再会させてくれる人がいるらしい……。大切な人を失った後悔を抱えながら、どう生きればいいのか。誰もが直面する苦悩に真っ正面から挑んだ連作長篇ミステリ!

購入


(K・Y)


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年10月21日   文庫セレクト
  •    
  •