ホーム > 新潮文庫 > 新潮文庫メール アーカイブス > 令和のファンタジーは沢村凜が牽引する! まったく新しい英雄物語、誕生。
新潮文庫メールマガジン アーカイブス
令和のファンタジーは沢村凜が牽引する! まったく新しい英雄物語、誕生。


『リフレイン』『黄金の王 白銀の王』など、圧巻のファンタジーで知られる沢村凜さんの6年ぶりの新作が刊行されました。執筆4年、原稿用紙1800枚(全4巻)の超大作ですが、ひとたびページをめくれば物語の世界にどっぷりと浸かり、幸せな時間になることをお約束します。(読み終えてしまうことが、残念でたまらなくなるくらいに!)
 ファンタジーファン、沢村ファンをはじめ、多くの方から期待を寄せていただき、発売10日で重版が決まりました。

 冒頭、生きることに何の意味も見出さぬ青年・ソナンが、深い河に沈んでゆきます。終わったはずの人生から、物語は始まります。天上に棲む空鬼(そらんき)という謎の存在の気まぐれによって、異国に落とされたソナンは、「空人(そらんと)」という名前を得て、新たな人生をスタートさせることに。

 何もかも捨てて、違う場所で、違う自分になって生きられたら――。叶うはずもないような奇跡を掴んだ空人。けれど、数多の苦労と予想外の事実が彼を待ち受けます。新しい人生も、決して楽ではない。それでも空人は、かつての人生では感じられなかった生きがいや喜びを得て、困難を乗り越えてゆきます。

 人は何のために生きるのか。運命の地とは何か。親子が分かり合うことは不可能なのか。よき指導者の条件とは――。本質的な問いが魅力的な人物と意外な展開のなかに息づき、読む人の心に訴えかけます。読み終えると、ひとりの人間の波瀾万丈な人生を丸ごと見届けたかのような満ち足りた気持ちになることと思います。ダメ男・ソナンが英雄へと成長する驚異の物語を、ぜひ体験してください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2020年10月15日   今月の1冊
  •    
  •