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蓮實重彦 「『ボヴァリー夫人』論」(序章+第I章 250枚)

新潮 2014年1月号

(毎月7日発行)

特別定価977円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/12/07

発売日 2013/12/07
JANコード 4910049010143
価格 特別定価977円(税込)

電車道(でんしゃみち)【新連載】/磯﨑憲一郎
走り出したら、後戻りは決してできない――。百年前の日本に現れた電車とともに一直線に疾走する人間、そして時間を描く渾身作!

ペニスに命中/筒井康隆
わしは惚け老人ではないぞ、互換病なのだ。黒い狂気と笑いが暴発する怪物的傑作誕生!

地面と床【戯曲】/岡田利規
そう遠くない未来の日本。忘却に抗う死者と新しい命を守ろうとする生者の対立と対話。

上と下に腕を伸ばして鉛直に連なった猿たち/池澤夏樹

復員/絲山秋子

好き嫌い/河野多惠子

犬と塀について/津島佑子

疒(やまいだれ)の歌[第三回]/西村賢太

ピアノ・トランスフォーマー/藤野可織

その姿の消し方/堀江敏幸

トモ子のバウムクーヘン/本谷有希子

■ 特別随筆 ■
・病みあがりのおさらい/古井由吉
・耳のメガネ/星野智幸
・センチメンタル・ジャーニー/水村美苗

『ボヴァリー夫人』論【250枚】/蓮實重彦
 「序章 読むことの始まりに向けて」
 「I 散文と歴史」
散文は昨日生まれたもの(フローベール)。永遠の「事件」としての名作を読み尽くし、驚くべき「テクスト的な現実」を発見する。45年がかりのライフワークを先行部分掲載。

■ 対談 ■
書く女の孤独の先へ/角田光代+よしもとばなな

計算と情緒/森田真生

「世界」と「私」のカタストロフィーに抗って/安藤礼二
――大江健三郎『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』論

有限性の方へ 最終回・終章 イエスということ/加藤典洋

小林秀雄[第七回]/大澤信亮

地上に星座をつくる 第十八回・完敗の山/石川直樹

■本
・藤野可織『おはなしして子ちゃん』/江南亜美子
・阿部和重『Deluxe Edition』/太田靖久
・桐野夏生『だから荒野』/小山田浩子
・山崎ナオコーラ『昼田とハッコウ』/中納直子
・千葉雅也『動きすぎてはいけない』/丹生谷貴志
・荒木経惟『死小説』/町田 康


編集長から

小説は昨日生まれたもの

◎先号では大江健三郎氏の〈晩年の仕事(レイト・ワーク)〉をめぐるインタビューを掲載したが、本号では〈人生の仕事(ライフ・ワーク)〉を読者に届けよう。蓮實重彦氏が45年をかけて、ついに完成させようとしている『「ボヴァリー夫人」論』冒頭部(250枚)の先行掲載である(八百頁に及ぶ大著は筑摩書房より来春刊行予定)◎「散文は昨日生まれたもの」――この、1852年にフローベールが書簡に記録した〈発見〉への蓮實氏の驚きと緊張が本作全体に漲っている。〈散文で物語を語る小説〉、その誕生は、21世紀の現在においてさえ「昨日」起きたばかりの「事件=できごと」であると氏は語る。そして、『ボヴァリー夫人』の解読が驚くべきスケール・精緻さ・大胆さでなされ、「テクスト的な現実」が私たちの眼前に生々しく浮上するのだ◎繰り返そう。小説は「昨日」生まれたもの。その可能性はいまだ手付かずのまま、「今日」小説を書き、小説を読む私たちの前に開かれている。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞