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芥川賞受賞第一作 石井遊佳「象牛(ぞううし)」(180枚)
大型戯曲 古川日出男「ローマ帝国の三島由紀夫」(210枚)

新潮 2018年10月号

(毎月7日発行)

930円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/09/07

発売日 2018/09/07
JANコード 4910049011089
価格 930円(税込)

【芥川賞受賞第一作】
象牛ぞううし[一八〇枚]/石井遊佳
荒唐無稽な生物はびこるインドの聖地ティールタ で、この恋にもう一度血を流させるのだ――。性愛と記憶が紡ぐ宇宙的交情。デビュー第二作!
ローマ帝国の三島由紀夫[大型戯曲二一〇枚]/古川日出男
マンマ・ミーア! ユキコは添乗コンダクト した。現代イタリアの地底を、古代ユダヤの牢獄を。サロメとミシマが奔流する、凶暴な幕、上がる!
ヒロヒト[第四回]/高橋源一郎
■■ 連載小説 ■■
ビッグ・スヌーズ(九)/矢作俊彦
■■ 新潮 ■■
結婚式小袋成彬
哀しみのSOS――『生之静物』から『ここにいる』へ王 聡威
演劇、ある種の儀式のような谷 賢一
貧しさと眩しさ――『きみの鳥はうたえる』について三宅 唱
魚譜画家的人間考長嶋祐成
日々の公演生西康典
◆第17回《小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞》発表
◆第50回《新潮新人賞》予選通過作品発表
◆第51回《新潮新人賞》応募規定
【選考委員】●大澤信亮 ●川上未映子 ●鴻巣友季子 ●田中慎弥 ●中村文則
【対談】ハレルヤ談義保坂和志 + 湯浅 学
抑圧してくる社会のなかで、芸術は抵抗の砦となる。世界と小説と猫達をめぐる大雑談!
【対談】人間の外側へ村田沙耶香 + 西 加奈子
世界の歪さは「宇宙人の目」にどう映るのか? 『地球星人』刊行を機に、小説の極限を問う。
つぎの時代の夢を見る――村田沙耶香論江南亜美子

選ぶことの苛酷さについて――濱口竜介監督『寝ても覚めても』論蓮實重彥
「類似」の「反復」に囚われたひとりの女性 ――日本映画の“第三の黄金期”が幕を開ける!
保田與重郎の文学(二)/前田英樹
これは小説ではない(六)/佐々木 敦
◆〈方角の旅人〉たち――新しい宮沢賢治(7)/今福龍太
地上に星座をつくる石川直樹
第六十七回・とんがり屋根の島

見えない音、聴こえない絵大竹伸朗
第一六七回・はいしゃの壁
■■ 本 ■■
◆長谷川郁夫『編集者 漱石』/阿刀田 高
◆ホンマタカシ『ホンマタカシの換骨奪胎』/倉石信乃
◆高橋弘希『送り火』/滝口悠生
◆水原 涼『蹴爪ボラン』/藤井 光
◆梯 久美子『原民喜――死と愛と孤独の肖像』/若松英輔

この号の誌面

立ち読み

編集長から

芥川賞受賞第一作
石井遊佳「象牛」

◎「百年泥」で新潮新人賞デビューし、同作で芥川賞を受賞した石井遊佳のデビュー第二作「象牛ぞううし」(一八〇枚)を発表する。「百年泥」はインドに暮らす日本人女性を主人公に、百年に一度の大洪水がもたらした世界の変容を描いてみせた。「象牛」の舞台もインド。ガンジス川に面したヒンドゥー教最大の聖地ヴァーラーナシー(旧称ベナレス)だ。だが、主人公の女性が聖地をさまようのは、巡礼のためではない。大学のインド学教師との「馬鹿げた恋」に決着をつけるためだった。彼女の前に次々インド的現実と超現実が立ち現れる。だが同時に、彼女は自らの内世界インナーワールドをさまようのだ。記憶の巡礼? それは自身の生の転轍機を探すための旅だ◎古川日出男の戯曲「ローマ帝国の三島由紀夫」(二一〇枚)を掲載する。三島を魅了したオスカー・ワイルド「サロメ」が、現代ローマの地下空間を舞台に「上演」される――この作家にしか構想しえない驚くべき地下アンダーグラウンドの想像力だ。

新潮編集長 矢野 優

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

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