芥川賞受賞第一作 石井遊佳「象牛(ぞううし)」(180枚)
大型戯曲 古川日出男「ローマ帝国の三島由紀夫」(210枚)
新潮 2018年10月号
(毎月7日発行)
発売日 | 2018/09/07 |
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JANコード | 4910049011089 |
定価 | 947円(税込) |
【芥川賞受賞第一作】
◆
荒唐無稽な生物はびこるインドの
◆ローマ帝国の三島由紀夫[大型戯曲二一〇枚]/古川日出男
マンマ・ミーア! ユキコは
◆ヒロヒト[第四回]/高橋源一郎
■■ 連載小説 ■■
◆ビッグ・スヌーズ(九)/矢作俊彦
■■ 新潮 ■■
◆結婚式/小袋成彬
◆哀しみのSOS――『生之静物』から『ここにいる』へ/王 聡威
◆演劇、ある種の儀式のような/谷 賢一
◆貧しさと眩しさ――『きみの鳥はうたえる』について/三宅 唱
◆魚譜画家的人間考/長嶋祐成
◆日々の公演/生西康典
◆第17回《小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞》発表
◆第50回《新潮新人賞》予選通過作品発表
◆第51回《新潮新人賞》応募規定
【選考委員】●大澤信亮 ●川上未映子 ●鴻巣友季子 ●田中慎弥 ●中村文則
【対談】ハレルヤ談義/保坂和志 + 湯浅 学
抑圧してくる社会のなかで、芸術は抵抗の砦となる。世界と小説と猫達をめぐる大雑談!
【対談】人間の外側へ/村田沙耶香 + 西 加奈子
世界の歪さは「宇宙人の目」にどう映るのか? 『地球星人』刊行を機に、小説の極限を問う。
つぎの時代の夢を見る――村田沙耶香論/江南亜美子
選ぶことの苛酷さについて――濱口竜介監督『寝ても覚めても』論/蓮實重彦
「類似」の「反復」に囚われたひとりの女性 ――日本映画の“第三の黄金期”が幕を開ける!
◆保田與重郎の文学(二)/前田英樹
◆これは小説ではない(六)/佐々木 敦
◆〈方角の旅人〉たち――新しい宮沢賢治(7)/今福龍太
◆地上に星座をつくる/石川直樹
第六十七回・とんがり屋根の島
◆見えない音、聴こえない絵/大竹伸朗
第一六七回・はいしゃの壁
■■ 本 ■■
◆長谷川郁夫『編集者 漱石』/阿刀田 高
◆ホンマタカシ『ホンマタカシの換骨奪胎』/倉石信乃
◆高橋弘希『送り火』/滝口悠生
◆水原 涼『
◆梯 久美子『原民喜――死と愛と孤独の肖像』/若松英輔
この号の誌面
立ち読み
編集長から
芥川賞受賞第一作
石井遊佳「象牛」
◎「百年泥」で新潮新人賞デビューし、同作で芥川賞を受賞した石井遊佳のデビュー第二作「
新潮編集長 矢野 優
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バックナンバー
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雑誌から生まれた本
新潮とは?
文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。
■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。
■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。
■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。