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小説新潮 2007年3月号

(毎月22日発売)

特別定価901円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2007/02/22

発売日 2007/02/22
JANコード 4910047010374
定価 特別定価901円(税込)

特集 エロス早春賦
左手の中指だけで僕たちは交じり合う
◆豊島ミホ/春と光と君に届く
身勝手な夫の罪と罰
◆唯川 恵/みんな半分ずつ

【春は名のみか爛漫か 萌え出ずる官能、鮮やかな性】
嘘をつく、男を騙す、何が悪い
◆岩井志麻子/美しい名を持つ悪い所
僕は男の恋人を連れて帰省する
◆鹿島田真希/月が見ている
夫以外の男とやれる、その日
◆南 綾子/ただの月に願い事

啄木も興奮した大ベストセラー春本
◆出久根達郎 訳・評者
 山本タカト 絵師
 /眉の間へしわを寄せ…春情心の多気

【豪華執筆陣読み切り競作】
病室で甦る女ごころの迷宮
◆阿刀田 高/喋らない女
文化祭の最後の日、体育倉庫で
◆三浦しをん/永遠につづく手紙の最初の一文
私の心の中には小さな鬼がいる
◆谷村志穂/ここにいる
遅刻、残業、いろいろあるけど……
◆柴田よしき/それでもうれしい金曜日
ひとりぼっちじゃなくなるために
◆重松 清/進路は北へ

三河の英傑を描いた歴史巨編、堂々完結
◆宮城谷昌光/風は山河より

【特集 素晴らしき哉、鉄道旅行!】
あの人気コミックと「相互乗り入れ」!
◆酒井順子/秘境駅の女「鉄子の旅」同乗記
思い出の地で娘が感じたこと
◆宮脇灯子/父の愛した餘部鉄橋
駅弁命の筆者が渾身のひとり審議
◆櫻井 寛/厳選! 全国傑作駅弁番付

北海道ジグザグ横断 南北海道大会篇
◆椎名 誠/麺の甲子園
小さいときから考えてきたこと
◆黒柳徹子/不二家の事件で思い出したのは――

短期集中連載
◆野中 柊/プリズム

連載エッセイ
◆山田詠美/アンコ椿は熱血ポンちゃん
◆河口俊彦/盤上の人生 盤外の勝負

【好評連載小説】
警官の血/佐々木 譲
ソロモンの偽証/宮部みゆき
仮想儀礼/篠田節子
知りすぎた男たち/藤原正彦
廃墟の騎士(最終回)/藤田宜永
鬼哭鬼九郎/高橋克彦
月明かり(七)―慶次郎縁側日記―/北原亞以子
【コラム招待席】
想い出TVジョン/北 重人
腹立ち日記/槇村君子
わが師の恩/榊 邦彦
ああ、恥ずかし/華恵
【コラム&エッセイ】
道を歩いていると/谷川俊太郎
玉虫色と日本人/塩田丸男
川柳うきよ大学/小沢昭一
映画小僧参上!/立川志らく
昼下りの洋二/高橋洋二
しりとり漫畫/フジモトマサル

〔連載マンガ〕二階堂正宏 福山庸治
〔表紙にひとこと〕森 英二郎

読者の声
次号予告

◇第十九回「日本ファンタジーノベル大賞」募集要項
◇第三回「新潮エンターテインメント大賞」募集要項

編集長から

春は名のみか爛漫か
 萌え出ずる春にお届けする官能小説特集、題して「エロス早春賦」。恋愛小説の名手、唯川恵氏は、身勝手な夫に向ける妻の心理と生理を抉る。若き豊島ミホ氏が描き出す女性は、どこか往年の名画の貧しく無垢な「聖女」を思わせる。三島賞作家・鹿島田真希氏は、男同士の恋愛と性をためらいなく描破する。
「眉の間へしわを寄せ」は、出久根達郎氏の訳と解説、山本タカト絵師による江戸ポルノ。原本の「春情心の多気」は、石川啄木もローマ字日記に貸本屋から借りたと記し、「大いにそそられた」ことが窺える逸品だ。
 そして、本誌の名物特集「素晴らしき哉、鉄道旅行!」。酒井順子氏の耐久シリーズ「秘境駅の女」は、本邦初、人気漫画「鉄子の旅」との相互乗り入れ企画。作家・宮脇俊三氏の愛娘が綴る「父の愛した餘部鉄橋」、駅弁イノチのフォトジャーナリストによる「厳選! 全国傑作駅弁番付」と併せて読めば、あなたもきっと鉄旅に出たくなる!


小説新潮編集長 高澤恒夫

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞