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最後から二番目の恋

小説新潮 2007年9月号

(毎月22日発売)

817円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2007/08/22

発売日 2007/08/22
JANコード 4910047010978
定価 817円(税込)

【小説特集:最後から二番目の恋】
◆藤田宜永/難しい年頃
――旧友は喉頭癌で死んだ。その元恋人との再会は
◆小手鞠るい/静かな湖畔の森の影
――子どもを亡くした童話作家が巡り会った悲しみと幸福
◆蓮見圭一/中目黒発、九時五分
――彼女はいつも地下鉄の車両のその場所に乗っていた
◆榊 邦彦/Re:
――菜緒子。亡くした妻へ返信メールで伝える想い
◆吉野万理子/白服
――あの人と彼、どちらを選ぶ? もちろん答えは
◆小路幸也/あなたへ
――一生の友人として、側にいることを私は選んだの

【特集:ロックは大人の楽しみ】
二大ロック小説 白熱の誌上ロックフェス!
◆奥田英朗/ホリデイ・ヒット・ポップス!
――中学に入った、ポップスに出会った、世界が変わった!
◆重松 清/白髪のニール
――ロックの魂を教えてくれたのは白衣の物理教師だった

◆東郷かおる子/「ミュージック・ライフ」とその時代
◆今井智子/「いまさら訊けない」ロック用語で分かる「ロックこの25年」
◆小野島 大/十大ロック・ジャイアンツ、この一枚
◆佐野郷子/今宵は、ロックバーで一杯
【大アンケート】
最愛のミュージシャン、至上のアルバム
◆石田衣良/大崎善生/荻原 浩/恩田 陸
 垣根涼介/角田光代/鈴木光司/畠中 恵

◆渡辺 祐/おやじバンドは辛抱強かった!
◆兼田達矢/バンドやろうぜ、おとなこそ!

【第十九回日本ファンタジーノベル大賞決定発表】
大賞:「厭犬伝(抄)」弘也英明
優秀賞:「ブラック・ジャック・キッド(抄)」久保寺健彦
選評:荒俣 宏/小谷真理/椎名 誠/鈴木光司

【新連載エッセイ&漫画】
フジモトマサル/終電車ならとっくに行ってしまった

【読切シリーズ】
恒川光太郎/屋根猩猩―美奥の物語―
――その怪しい少年は「守り神をやってるんだ」と私に言いました
諸田玲子/お犬騒ぎ―お鳥見女房―
――恵以が嫁いできて家族が増えた矢島家。が、新妻の元気がない
乃南アサ/変身―あすは我が身の刑法入門―
――真面目に働いた。家族もできた。そんな勇磨を変えたのは……

【集中連載評伝】
斎藤由香/猛女とよばれた淑女
――祖母・齋藤輝子の生き方

【短期集中連載】
海堂 尊/ジーン・ワルツ
あさのあつこ/ぬばたま【最終回】

椎名 誠/麺の甲子園 決勝リーグ篇
――優勝決定戦座談会 前編

【好評連載小説】
西村京太郎/阿蘇・ねずみを殺せ
赤川次郎/天国と地獄
宮部みゆき/ソロモンの偽証
高橋克彦/鬼哭鬼九郎
【連載エッセイ】
柴門ふみ/恋のタネ
佐藤 優/功利主義者の読書術
山本益博/マスヒロのあくび指南
山田詠美/アンコ椿は熱血ポンちゃん
河口俊彦/盤上の人生 盤外の勝負

第三回「新潮エンターテインメント大賞」最終候補作発表
第四回「新潮エンターテインメント大賞」募集要項
川柳うきよ大学/小沢昭一
次号予告

編集長から

恋愛とロックに浸る
 ひとは生涯に何度、恋をするのだろう。初恋を生命のかぎり貫き通す、そんな人生があってもいい。カレンダーをめくるように相手が変わる、そんな日々もあるかもしれない。
 初恋の頃、おそらく周囲の世界はさほど広くない。最後の恋がいつ訪れるか、それは神のみぞ知るだろう。今月の小説特集は「最後から二番目の恋」。その恋は、きっと自分で選び取った恋。もっとも自由で、もっともいとおしい恋。そんな恋愛を、練達の藤田宜永氏を始め、蓮見圭一、小手鞠るい、小路幸也、新進気鋭の吉野万理子(軽妙!)、榊邦彦(落涙!)の諸氏に描いてもらった。
 もう一つの特集は「ロックは大人の楽しみ」。奥田英朗氏と重松清氏による二大ロック小説競演に、元「ミュージック・ライフ」編集長のロック裏面史や、石田衣良氏、角田光代氏ら豪華な顔ぶれの大アンケートなど、これぞ誌上ロックフェス。大人こそ、Keep on rollin’!


小説新潮編集長 高澤恒夫

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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