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特集【時代小説 春霞】青山文平/天野純希/梶 よう子/辻井南青紀/梓澤 要/植松三十里

小説新潮 2015年4月号

(毎月22日発売)

947円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2015/03/20

発売日 2015/03/20
JANコード 4910047010459
定価 947円(税込)

特集【時代小説 春霞】

◆青山文平/六代目中村庄蔵
――忠勤に励んだ奉公人が起こした主殺し。誰もが動機に首を捻るが

◆天野純希/信栄の誤算
――大嫌いな戦でも手柄は不可欠――胃痛を抱え、焦る信栄だが

◆梶 よう子/市松のこころ みとや・お瑛仕入帖
――人形を見に、連日お店に来る男の子。声をかけると逃げてしまい

◆辻井南青紀/無礼講 結婚奉行
――遊蕩が止められずお役も辞した大久保の元に、呼出状が届き

◆梓澤 要/おその風流男(みやびを)
――姉から隣家へ使いを頼まれた沙羅女。恋文と思い意気込むものの

◆植松三十里/御馳走役拝命
――お上に命じられた大役。藩の金が底をついても助けてもらえず

【新連載】
◆逢坂 剛/鏡影劇場
――作家に届いた一枚のフロッピディスク。中には謎の小説が

◆伊吹有喜/カンパニー
――なぜ俺はここに? 四十男の困惑とは裏腹に、幕は華やかに開く

◆三羽省吾/ヘダップ!
――成功への決意を胸に挑む、不本意なサッカー人生の幕開けは

【好評シリーズ読み切り】
◆畠中 恵/親になりたい しゃばけ
――長崎屋で行われた訳ありの縁談。男の連れ子が一癖あるようで

【連載第二回】
◆赤川次郎/7番街の殺人
――母が倒れた――。酔って帰った父を置き、病院に付きそうと

◆近藤史恵/スティグマータ
――ドーピングで失脚したかつてのヒーローが、次のツールで復活?

◆酒井順子/源氏姉妹(しすたあず)
――夕顔があの世から白状する、悲恋に隠された熱い閨とは……

【シリーズ対談】
◆井上荒野×江國香織/荒野と香織の映画放談
――恋ほど当てにならないものはない!? 三角関係映画の正体

【連載コラム】
◆本の森
――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介。
〈仕事・人生〉吉田大助/〈医療・介護〉東えりか/〈ホラー・ミステリ〉村上貴史

【好評連載小説】
朝井まかて/眩―くらら―
飯嶋和一/翼人のかたみ
木内 昇/球道恋々
京極夏彦/ヒトでなし
今野 敏/去就 隠蔽捜査6
柴田よしき/最後の選択Ⅹ 名前のない古道具屋の夜
高田崇史/七夕の雨闇 毒草師
谷村志穂/アンクランプ
月村了衛/カーガー
楡 周平/ラストフロンティア
原田マハ/暗幕のゲルニカ
森 達也/チャンキ 最終回
諸田玲子/風聞草墓標
山本一力/カズサビーチ ようそろ

【連載エッセイ】
北村 薫/うた合わせ
柴門ふみ/大人恋愛塾
二階堂ふみ/只今 文筆修業中
ペリー荻野/ちょんまげ ザ・バトル

第二回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告/編集後記

編集長から

春は出会いの季節
 春は出会いの季節である。出会いとは、人間関係のことだけではない。この春には、是非新しい「本」と出会っていただきたいと思う。本との出会いも、実は人間と同じだ。見た目、言葉のセンス、中身等々、何を重視するかは人それぞれ。もちろん、友達の紹介、も大きな要素だろう。
 ただそこで一つ、「ピンとくる」という点に重きを置いていただければな、と思う。自分の感覚はあらゆるものに勝るアンテナで、直感が正解を導いたという経験があれば、どんどん本選びが楽しくなるはずだ。
 とはいえ、「本は沢山あるから、そもそもの取っ掛かりを選ぶのも難しい」という声もあるかもしれない。そんなときこそ、小説雑誌の出番だ。小誌に限らず、小説雑誌には多くの作家の、沢山の作品が載っているから、必ずやピンとくるものが見つかるはずだ。 「小説新潮」は、今年度もそんな出会いを提供していきたいと思っている。


小説新潮編集長 新井久幸

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞