「みんなのぱんや」「満」のメロンパン ――進化するメロンパン


川村: こんな上品なメロンパンは食べたことない! やはり、日本独自のパンもどんどん洗練されていっているんですね。
ひの: 最近のメロンパンは、どんどん小さくなっています。新しくできるお店はみんなこのぐらいのサイズ(直径9cmぐらい)です。
かち: 今はコンビニのメロンパンが一番大きいと思います。あれはあれで、味もすごく進化して、美味しくなっている。
川村: (「満」のをみて)本当だ、小さい。
ひの: パン屋さんがメロンパンで一番苦労するのは、内層のしっとり感をキープすることなんだそうですが、小さいタイプにすると乾燥しにくいというのを聞いたことがあります。
川村: へー、逆に思いますけどね。例えばフランスのパンだったら、バゲットよりも細いフィセルの方が、焼いている最中に水分が蒸発してしまうので、硬くなりやすいと言いますが。昔よくあった、すごく大きなカンパーニュも、乾燥しにくく、保存がきくというので重宝したようですよ。昔のパンはすごくしっとりしていたって、取材でよく聞きました。
ひの: メロンパンは皮部分がクッキー生地で出来ている。それが焼成のときに、中の生地の水分をとってしまうんだそうです。
川村: ああ、なるほど。それは知りませんでした。しかし、いま頂いたメロンパンは、パンというかパンを使ったステキなお菓子ですね。パンの概念が変わります。
かち: そうですね。ちなみに「みんなのぱんや」も「満」も、メロンパンのことは「サンライズ」という名前で売っています。関西や山陽の一部ではそう呼ぶらしい。関西でメロンパンといえば、レモン形やラグビーボール形の生地に、白餡が入っているパンのことを言うようです。あの「アンデルセン」も、メロンパンはサンライズといって売っていますね。
みんなのぱんや
東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA B1F TEL:03-5293-7528

小麦と酵母 満
本店:東京都新宿区住吉町8-10 ライオンズマンション市谷102 TEL:03-5367-4007
ecute品川店:東京都港区高輪3-26-27 ecute品川1F TEL:03-5420-5678
www.hamada-ya.jp








1974年、東京生まれ。大学卒業後、渡仏。1999年、パリの料理学校“Le Cordon Bleu”(ル・コルドン・ブルー)に入学。2001年、料理・製菓・パン課程修了。主に日本の女性誌・旅行誌で、フランスおよびパリの食にまつわる記事の執筆・取材コーディネートを手掛ける。また、自身でもフランスと日本の食材をつかった独自の料理研究をすすめている。著書に、『パリのビストロ手帖』(新潮社)、『パリ発 サラダでごはん』(ポプラ社)。


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1999年にスタートしたパンサークル。以来、200回以上のイベントを開催。パン屋さん巡りやイベント開催を通して、「パンと人をつなぐ」をテーマに活動中。

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ハード系お食事パンからお惣菜パン、昔ながらの菓子パンまでなんでも大好きな“雑食系パン好き”。学生時代、初めてのパリ訪問で朝食に食べたクロワッサンとカフェオレには感動! 忘れられないパンの一つ。




ずっと変わらず好きなのはラスク。バリバリ、がりがりという食感が好きで、自称ラスク大臣。パリは何度か訪れていますが、地元の人のまねをして、お店を出たらすぐにバゲットにかぶりつくのが毎回の楽しみ。


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