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ローマ人の物語 33―迷走する帝国〔中〕―

塩野七生/著

506円(税込)

発売日:2008/08/28

  • 文庫

現れては消える軍人皇帝。彼らはローマを救えるのか。

カラカラ帝が東方遠征の最前線で、警護隊長の手によって殺害されるという事件が起こって以降、兵士たちによる皇帝謀殺が相次ぎ、元老院に議席を持たない将官出身の「軍人皇帝」が次々に現れては消える、危機の時代が続く。かくしてローマは政略面での継続性を失い、ついにはペルシアとの戦いの先頭に立っていた皇帝ヴァレリアヌスが敵国に捕縛されるという、前代未聞の不祥事がローマを襲う。帝国の衰亡はもはや誰の眼にも明らかだった。

目次
カバーの銅貨について
第一部 ローマ帝国・三世紀前半(承前)
第三章(紀元二三五年―二六〇年)
皇帝マクシミヌス・トラクス/実力と正統性/元老院の反撃/一年に五人の皇帝/実務家ティメジテウス/東方遠征/古代の地政学/皇帝フィリップス・アラブス/ローマ建国一千年祭/皇帝デキウス/キリスト教徒弾圧(1)/蛮族の大侵入/ゴート族/石棺/蛮族との講和/ゲルマン民族、はじめて地中海へ/皇帝ヴァレリアヌス/キリスト教徒弾圧(2)
第二部 ローマ帝国・三世紀後半
第一章(紀元二六〇年―二七〇年)
ペルシア王シャプール/皇帝捕囚/ペルシアでのインフラ工事/皇帝ガリエヌス

図版出典一覧

書誌情報

読み仮名 ローマジンノモノガタリ33メイソウスルテイコク2
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 176ページ
ISBN 978-4-10-118183-7
C-CODE 0122
整理番号 し-12-83
ジャンル 世界史
定価 506円

著者プロフィール

塩野七生

シオノ・ナナミ

1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006 年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008ー2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。2011年、「十字軍物語」シリーズ全4冊完結。2013年、『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』(上・下)を刊行。2017年、「ギリシア人の物語」シリーズ全3巻を完結させた。

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