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読みやすさ抜群の書き下ろし時代活劇! (新潮文庫編集部 N・S)


「うん、いいぞいいぞ! これこそが活字の凄さなんだよ、底力なんだよ! それこそが活字のエンターテインメントであり、活字の持つ豊穣な世界なんだよ! どうだ参ったか!」(書評家・吉田伸子/『隠れ谷のカムイ』解説より)

 2011年10月《秘闘秘録 新三郎&魁》シリーズで、新潮文庫初の書き下ろし時代小説作家としてデビューした中谷航太郎さん。2011-2012の「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」ではデビュー作の『ヤマダチの砦』が書店員、書評家などのアンケートで堂々の14位!! 新人作家として素晴らしい注目を集めました。

 読みどころは、まず登場するキャラクターの人物造形。顔はメチャクチャいいけど、ホントにおバカな主人公である旗本のどら息子(イケメンエロだめんず・吉田伸子解説)と、流浪の民で野性的、屈強な弓の名手の二人は強力タッグを組み、二人に「キャラ萌え」する読者が続出しました。ツンデレ美女も登場します。

 第2弾の『隠れ谷のカムイ』では「武田信玄の秘宝」をめぐって雪山、洞窟で忍者を相手に大激戦。流浪の一族の秘密もやがて明らかになります。そして今回、第3弾の『オニウドの里』ではその伊賀忍者軍団の本拠地に乗り込み(連行されるのですが)、地下道からのゲリラ戦に挑みます。そして忍者軍団の長はその野望のため幕府転覆を狙い、将軍××の暗殺計画を!

 このスケール感、スピード感、そして映像的なアクション! 今一番注目株の新人時代小説作家となった中谷航太郎。新三郎&魁シリーズも3巻揃ったところで(完結ではありませんが)、ぜひ全編ノンストップアクション+友情+成長小説のこのシリーズ、応援をよろしくお願いします!

 そしてさらなる応援団の声です!

ライター・柿崎憲  迫力満点のアクションシーン、登場人物も魅力的。ただの剣戟では飽き足らない人や冒険小説好きな人は、この二人のコンビと著者のこれからの活躍に是非注目して頂きたい。(「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」より)

文芸評論家・縄田一男  新三郎の成長を見つめるように、この作者の成長も見守っていこうではありませんか。(『ヤマダチの砦』解説より)



(新潮文庫編集部 N・S)

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2013年01月10日   今月の1冊
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