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クリスマス・プレゼントにぴったりな一冊。 矢部太郎さんに表紙と挿絵を描いてもらいました!


 もうすぐクリスマスですね! 大人になってもクリスマスは楽しみなものです。サンタさんはさすがにもう来てくれませんが(涙)、そういえばあのサンタさん、真っ白なひげをたくわえたおじいさんの姿でイメージしますが、一体どういう人なんだろうと思ったことはありませんか? 『オズの魔法使い』の作者として知られるアメリカの作家ボームが、そのサンタさんの少年時代を描いた作品を刊行しました!

 物語は、不死の妖精たちだけが暮らす「バージーの森」に一人の赤ん坊が迷いこむところから始まります。赤ん坊は「クロース」と名づけられて、妖精たちに温かく見守られながらすくすくと育ちますが、ある時バージー森の主人で、世界中の木こりたちの長(おさ)である「アーク」に連れられ、人間たちの厳しい暮らしぶりを知ることになります。クロースは自らの同胞たちに寄り添うように生きることを決意し、森を出ていきます。森の外では、妖精たちに助けてもらいながら木彫りのおもちゃを作って子どもたちを喜ばせる日々が始まりますが、人間の世界には、人間には姿の見えない怪獣「オーグワ」が跋扈しており、クロースや子どもたちに意地悪をするのです。クロースはオーグワたちとの戦いに挑みますが......(ここから先は読んでのお楽しみ!)。小さな赤ん坊だったクロースが、世界中の子どもたちに夢を与える「サンタクロース」になるまでを描いた、心温まる児童書です。

 本書の装幀と挿絵は矢部太郎さんにお願いしました。大家さんとの心温まる交流を描いたコミック・エッセイ「大家さんと僕」シリーズが累計100万部を突破、さらに手塚治虫文化賞短編賞、「ダ・ヴィンチ」ブックオブザイヤー2018、オリコン年間BOOKランキング・タレント&コミックエッセイ2018第1位の三冠を達成するなど、2018年の出版界の話題を独占しました。本書にも超絶キュートな表紙絵のほか、赤ん坊のクロースが白いひげをたくわえたサンタクロースに成長するまでの各場面の挿絵を描いてもらいました。ぜひ手にとってみてください! クリスマス・プレゼントにぴったりな一冊になっています。

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2019年12月15日   今月の1冊
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