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【特集 新春短編お年玉】
森 絵都/砂原浩太朗/島本理生/小川 哲/小林早代子/今野 敏/矢部太郎

小説新潮 2022年1月号

(毎月22日発売)

1,000円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2021/12/22

発売日 2021/12/22
JANコード 4910047010121
定価 1,000円(税込)
■目次
【特集 新春短編お年玉】
どこから読んでも面白い! 粒揃いの物語、ご堪能あれ

森 絵都/雨の中で踊る
――リフレッシュ休暇の最終日、家を追い出された私は――

◆砂原浩太朗/向こうがわ 夜露がたり
――病がちの母のもとに男が来ていたと幹太は耳打ちされ

島本理生/骨までばらばら
――弁護士の永遠子。夫もいるけれど彼女の心が求めるのは

◆小川 哲/プロローグ
――人生を円グラフで表現することに悩んだ二四歳の僕は――

小林早代子/ニーナは考え中
――コロナ禍のシェアハウス。意外な長期滞在者がやってきて

今野 敏/審議官 隠蔽捜査外伝
――米軍との合同捜査。事件解決後に、思いもよらぬ余波が

矢部太郎/マンガ 猫と僕
――公園、家、大家さんとの思い出。僕の周りにはいつも猫が
【特集 初笑い】
〈エッセイ〉
2022年のわたし
――来年はどんな1年に? 夢はぐんぐん広がって……注目の執筆陣が紡ぐ「八人八色」の抱負とは
◆飯尾和樹(ずん)
◆ヒコロヒー
◆水川かたまり(空気階段)
◆イワクラ(蛙亭)
◆山添 寛(相席スタート)
◆上田航平(ゾフィー)
◆酒寄希望(ぼる塾)
◆蓮見 翔(ダウ90000)

〈「トゲアリトゲナシトゲトゲ」コラボ座談会〉
枠を飛び越えて―やったもん勝ち・2022―
――「次の1年、何しよか」。元気いっぱいの3人が今日もノンストップで喋りまくる!
◆加納(Aマッソ)
◆サーヤ(ラランド)
◆福田麻貴(3時のヒロイン)
【新連載豪華三本立て】
桐野夏生/ダークネス
――ミオはいい女だとハルオは思う。自分はミオだけの子供。父親のことなど死ぬまで知らなくていい

寺地はるな/雲に届く
――飛び降り自殺寸前の男の胸に去来したのは――しなやかに心を突く、お互いを見つめる物語

畠中 恵/おくりもの しゃばけシリーズ
――心から満足を産む贈り物って? 取引先が抱える悩みに若だんなは。第二一弾、始動!
【好評シリーズ】
乃南アサ 家裁調査官・庵原かのん 最終話 はなむけ
――夫との内縁関係解消を申立てる妻。子どもたちにも問題が
【バラエティコラム】
〈わたしの東京〉上出遼平
〈うれしい買い物〉小林 私
〈わたしの相棒〉野口絵子
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
阿刀田高/ちょうど時間となりました―あるユニークな作家の回想―
◆いしいひさいち/剽窃新潮
◆加納愛子/行儀は悪いが天気は良い
佐藤 優/村上春樹『騎士団長殺し』を読む
◆スズキナオ/家族が一番わからない
◆田中卓志/ちょっと不運なほうが生活は楽しい
◆友近/友近道中
中野信子/孤独な脳、馬鹿になれない私
益田ミリ/ツユクサナツコの一生
◆宮下洋一/デス・ペナルティー 生と死のあいだで
群ようこ/四十年、こんな感じで書いてます
◆山本さほ/てつおとよしえ
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈歴史・時代〉田口幹人
〈SF・ファンタジー〉北村浩子
〈恋愛・青春〉高頭佐和子
【好評連載小説】
乾 緑郎/おどろかし 戯場國の怪人
恩田 陸/追憶の五重奏
木内 昇/雪草紙 雲の脚 最終回
篠田節子/ドゥルガーの島
西村京太郎/土佐くろしお鉄道殺人事件 最終回
馳 星周/眠らぬ王 極夜・第二部
原田マハ/晴れの日の木馬たち
宮城谷昌光/公孫龍
山本一力/ひむろ飛脚
【新作映画紹介】
◆紙の上の映画館
「日本ファンタジーノベル大賞2023」募集要項
第九回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告

この号の誌面

編集長から

お笑いと物語の幸せな関係

 小誌にはお笑い好きの編集部員が何人かおり、深夜ラジオをイヤホンで聞いては肩を震わせたり、聞いたこともない芸人さん(すみません)の話題で盛り上がったりしています。そんな偏愛が爆発した今号の特集「初笑い」。二〇二一年のキングオブコントで優勝した空気階段の水川かたまりさんを始め、今の笑いを引っ張る総勢八名が「2022年のわたし」と題してエッセイを綴ります。それぞれ全く違う色をまとった文章なのに、読むほどに「上手いなあ」と声が漏れ、お笑いの持つ懐の深さをしみじみ感じます。さらに小誌の読者にはおなじみのAマッソ・加納さん、ラランド・サーヤさん、3時のヒロイン・福田麻貴さんによる座談会も。三人が出演するテレビ番組とのコラボ企画で、鋭くもまったりした掛け合いが楽しめます。
 もちろん新春恒例の短編特集にも全力投球。初登場(!)の森絵都さんを筆頭に、珠玉の七編が並びます。桐野夏生さん、寺地はるなさん、畠中恵さんの新連載もお見逃しなく。

小説新潮編集長 西麻沙子

次号予告

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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