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「うん、いいぞいいぞ! これこそが活字の凄さなんだよ、底力なんだよ! それこそが活字のエンターテインメントであり、活字の持つ豊穣な世界なんだよ! どうだ参ったか!」(書評家・吉田伸子/『隠れ谷のカムイ』解説より)
2011年10月《秘闘秘録 新三郎&魁》シリーズで、新潮文庫初の書き下ろし時代小説作家としてデビューした中谷航太郎さん。2011-2012の「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」ではデビュー作の『ヤマダチの砦』が書店員、書評家などのアンケートで堂々の14位!! 新人作家として素晴らしい注目を集めました。
読みどころは、まず登場するキャラクターの人物造形。顔はメチャクチャいいけど、ホントにおバカな主人公である旗本のどら息子(イケメンエロだめんず・吉田伸子解説)と、流浪の民で野性的、屈強な弓の名手の二人は強力タッグを組み、二人に「キャラ萌え」する読者が続出しました。ツンデレ美女も登場します。
Yonda? Mail購読者のみなさん、こんにちは!
突然ですが、みなさんには人に言えない秘密や趣味はありますか? 12月新刊『自縄自縛の私』は蛭田亜紗子さんがR-18文学賞大賞を受賞した表題作を始め、ちょっと変わった趣味や性癖を持つギリギリの女の子たちを描いた短編集です。
表題作の「自縄自縛の私」は竹中直人監督で2013年2月全国公開の映画化が決定! 今大注目の一作です。主人公は上司の理不尽さに耐えながら、真面目に働くごくごく普通のOL。ですが家ではひとり、ボールギャグと呼ばれる猿轡をはめて、アイマスクを着け、自らの身体を麻縄で縛り上げ、しばしの快楽に浸ります。
文化庁がこの春に行った「国語に関する世論調査」によると、78.4%の人が「日本人の読む力が低下している」と感じ、全体の20.2%が「非常に低下している」と感じています。同じ調査では、「舌先三寸」なのか「口先三寸」なのか、あるいは「のべつまくなし」か「のべつくまなし」か、はたまた「二つ返事」か「一つ返事」か、間違えて使う人の方が多いこともわかりました(すべて前者が正しい)。
受験では、勉強すれば点数を伸ばしやすい英語や数学に比べて「点数を伸ばしにくい」のが国語。では、秘策はあるか? 出版社のメルマガでこれを書くと手前味噌ですが、本を読む子に国語が苦手な子は少ないように思えます。と言うと、お母さんたちによく聞かれます。「いったいどうすれば、本好きな子が育つんでしょう?」と。答えはわりと単純……
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Yonda?Mail購読者の皆さん、こんにちは。
10月新刊で、話題作『ふがいない僕は空を見た』がいよいよ文庫化されました。
本書は窪美澄さんのデビュー作であるにもかかわらず、読者の圧倒的な支持を得て、本屋大賞第2位に輝き、さらには山本周五郎賞を受賞。まさに人気と実力を兼ね備えた、幸運な傑作なのです。
そして11月には、本書を原作とした映画「ふがいない僕は空を見た」も公開! こちらもタナダユキ監督の演出も冴え渡る、大変見ごたえのある力作です。何と言っても、演技派女優、田畑智子さんと、若手実力派俳優、永山絢斗さんの、全裸もいとわぬラブシーンには息を呑みました……。あまりにも、原作に忠実だったのです。
Yonda?Mail購読者の皆さん、こんにちは。
NHKドラマにもなった「ハゲタカ」シリーズ、原発の全電源喪失事故を予言していたと騒がれた『ベイジン』、山田風太郎賞と直木賞に続けてノミネートされた『コラプティオ』。真山仁さんの作品には、出版されるたび、いいニュースと悪いニュースがセットで出てきます。いいニュースは「面白い!」、そして、悪いニュースは「長い!」。
『ハゲタカ』『ハゲタカ2』『レッドゾーン』の3部作や『ベイジン』はそろって上下2巻。『コラプティオ』や『マグマ』(これもドラマ化)、『虚像の砦』も1冊本ながら、みなブ厚いのです。
いずれも「面白い!」ことは間違いないゆえ、その面白さに長く浸っていられる「長い!」という特徴は本来、素晴らしいニュースなのですが、でも、やっぱり困るときには困る。ページを繰り始めたら止まらず、仕事も食事も風呂も睡眠も後回しになって、ラストまで一気に読了させられてしまうのです。
そういう“真山仁被害者の会”会員、あるいは入会検討中のあなたに、いいニュースと、もっといいニュース--新潮文庫の新刊『プライド』は、いつものように面白い! そして、いつものようには長くない!