Yonda? Mail購読者のみなさん、こんにちは!
突然ですが、みなさんには人に言えない秘密や趣味はありますか? 12月新刊『自縄自縛の私』は蛭田亜紗子さんがR-18文学賞大賞を受賞した表題作を始め、ちょっと変わった趣味や性癖を持つギリギリの女の子たちを描いた短編集です。
表題作の「自縄自縛の私」は竹中直人監督で2013年2月全国公開の映画化が決定! 今大注目の一作です。主人公は上司の理不尽さに耐えながら、真面目に働くごくごく普通のOL。ですが家ではひとり、ボールギャグと呼ばれる猿轡をはめて、アイマスクを着け、自らの身体を麻縄で縛り上げ、しばしの快楽に浸ります。
文化庁がこの春に行った「国語に関する世論調査」によると、78.4%の人が「日本人の読む力が低下している」と感じ、全体の20.2%が「非常に低下している」と感じています。同じ調査では、「舌先三寸」なのか「口先三寸」なのか、あるいは「のべつまくなし」か「のべつくまなし」か、はたまた「二つ返事」か「一つ返事」か、間違えて使う人の方が多いこともわかりました(すべて前者が正しい)。
受験では、勉強すれば点数を伸ばしやすい英語や数学に比べて「点数を伸ばしにくい」のが国語。では、秘策はあるか? 出版社のメルマガでこれを書くと手前味噌ですが、本を読む子に国語が苦手な子は少ないように思えます。と言うと、お母さんたちによく聞かれます。「いったいどうすれば、本好きな子が育つんでしょう?」と。答えはわりと単純……
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Yonda?Mail購読者の皆さん、こんにちは。
10月新刊で、話題作『ふがいない僕は空を見た』がいよいよ文庫化されました。
本書は窪美澄さんのデビュー作であるにもかかわらず、読者の圧倒的な支持を得て、本屋大賞第2位に輝き、さらには山本周五郎賞を受賞。まさに人気と実力を兼ね備えた、幸運な傑作なのです。
そして11月には、本書を原作とした映画「ふがいない僕は空を見た」も公開! こちらもタナダユキ監督の演出も冴え渡る、大変見ごたえのある力作です。何と言っても、演技派女優、田畑智子さんと、若手実力派俳優、永山絢斗さんの、全裸もいとわぬラブシーンには息を呑みました……。あまりにも、原作に忠実だったのです。
Yonda?Mail購読者の皆さん、こんにちは。
NHKドラマにもなった「ハゲタカ」シリーズ、原発の全電源喪失事故を予言していたと騒がれた『ベイジン』、山田風太郎賞と直木賞に続けてノミネートされた『コラプティオ』。真山仁さんの作品には、出版されるたび、いいニュースと悪いニュースがセットで出てきます。いいニュースは「面白い!」、そして、悪いニュースは「長い!」。
『ハゲタカ』『ハゲタカ2』『レッドゾーン』の3部作や『ベイジン』はそろって上下2巻。『コラプティオ』や『マグマ』(これもドラマ化)、『虚像の砦』も1冊本ながら、みなブ厚いのです。
いずれも「面白い!」ことは間違いないゆえ、その面白さに長く浸っていられる「長い!」という特徴は本来、素晴らしいニュースなのですが、でも、やっぱり困るときには困る。ページを繰り始めたら止まらず、仕事も食事も風呂も睡眠も後回しになって、ラストまで一気に読了させられてしまうのです。
そういう“真山仁被害者の会”会員、あるいは入会検討中のあなたに、いいニュースと、もっといいニュース--新潮文庫の新刊『プライド』は、いつものように面白い! そして、いつものようには長くない!

深遠なる物語「十二国記」シリーズが、満を持して始動!
『屍鬼』や『東亰異聞』そして『残穢』でも知られる小野不由美さんの代表作であり、シリーズ累計750万部突破の壮大な物語「十二国記」。新潮社より〈完全版〉として刊行が始まり、第1弾の3冊はすでに各10万部を超えました。刊行を記念して、「十二国記」と共に歩んできた担当編集者Sさんにロングインタビューを試みました。
20余年にわたり、多くの読者から熱く支持される理由は?奥深い作風の基となっているものは?など、世代を超えて読み継がれる作品の秘密が垣間見えます。
「十二国記」はまだ手にしたことがない方にも、長年のファンの方にも必見の内容です。

S 私たちが住む世界と、地図上には存在しない異界「十二国」とを舞台にした物語です。虚海という広大な海に隔てられた二つの世界は、「蝕」と呼ばれる現象によって繋がっています。「十二国」では霊獣である麒麟が王を見出し玉座に据える。そして、麒麟と誓約を交わした王が国を治め、麒麟はそれを補佐します。
このように独特な設定によるファンタジー小説ですが、国政に心くだく王、理想に燃える官吏、市井の民といった様々な立場の人々が、運命に翻弄されながらも懸命に生きる姿を描いた骨太の人間ドラマです。


S 1991年に『魔性の子』が新潮文庫から刊行されましたが、当時は連作の予定はなく、この1作のみでした。その後、続く作品が講談社X文庫と講談社文庫からシリーズとなり7作が発表されています。新作のお願いを進めるにあたり、これまで二社から刊行されていた全作品が新潮文庫で揃えられるようにと考え企画しました。
これを機に、1作だけが独立した「外伝」的な位置づけだった『魔性の子』を〈エピソード0〉として物語全体のプロローグに。本編となる『月の影 影の海』は〈エピソード1〉としました。

S 〈完全版〉では、「yom yom」に収めた2作に書き下ろしを加えた「短編集」、そして「書き下ろし長編新作」まで、シリーズ全体が一つの物語として繋がります。