

社会人一年目の新入社員にお薦めされるビジネス本の多くは、真面目に読んでいると途中で投げ出したくなるものばかり。“知っておくべきこと”“やるべきこと”“やらざるべきこと”の多さに辟易し、だんだんと自己嫌悪に陥る傾向が多い。これは、まだ経験したことのない悩みを先取りしているからで、ビジネス本は社会生活の中でぶち当たった悩みを解消するために使うのがもっとも効率がよい。
今回の文庫セレクトでは、状況に合わせて読める実用書を取り上げました。
とりわけ、山口瞳さんの『礼儀作法入門』は、祝儀袋の渡し方から酒の飲み方、ギャンブル、さらには女性との別れ方まで、あなたのピンチを救ってくれる一冊になっています。ビジネスマンにとって礼儀作法は基本ですが、マナーやエチケットに困ってしまい、インターネットに頼ってみたら余計に混乱したという方におすすめです。

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父親は上司よりも私を知っている。世界中で読み継がれる、史上最高のビジネス書。
父親が自分と同じ道を志そうとしている息子へ、男の言葉で語るビジネスの世界のルールと人間の機微。ここではビジネスマンがその生涯で遭遇すべきあらゆる局面が取り上げられ、その対応の姿勢が経験をもとに熟考されたウイットのある表現で語られている。若いビジネスマンのみならず、ミドルもトップも必読の、人生論のあるユニークなビジネス書としてミリオンセラーとなった本。
●キングスレイ・ウォード 城山三郎『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』

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「はやぶさ」の奇跡を生んだ思考術と仕事術! ミッション達成の極意を伝授します。向井万起男氏、推薦!
夢を超えた──総移動距離60億km、幾多の危機を乗りこえ、地球に帰還した奇跡の小惑星探査機「はやぶさ」。世界初の偉業と七年間の飛行は日本中に感動を与えた。リスクと困難に立ち向かい、未曾有の成果をもたらした「はやぶさ」プロジェクトのリーダーが、ポジティブ加点法など独自の思考術と仕事術を提言する。『「はやぶさ」式思考法―日本を復活させる24の提言―』改題。
●川口淳一郎『はやぶさ式思考法―創造的仕事のための24章―』

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「気持ちよく世の中とつきあいたい」なのに「ちっともうまくいかない」と悩んじゃってる21世紀人たちへ。
礼儀作法とは何か。それは「他人に迷惑をかけない」ことだと、山口瞳はいう。そのためにも「まず、健康でなくてはならない」と。世に作法の本は数あれど、礼儀を人づきあいの根本から教えてくれる書物は意外に少ない。「電話いそげ」「パーティーの四つの心得」「なぜか出世しない通勤の天才」など、金言の数々も心にしみる。とりわけ社会人初心者に贈りたい人生の副読本である。
●山口瞳『礼儀作法入門』
