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村上春樹の語る「村上春樹」 小説を書き続ける情熱とその軌跡を語り尽くす――


 昨年秋に刊行され、注目を集めた村上春樹さんの単行本『職業としての小説家』が文庫化されます。ウェブサイト《村上さんのところ》で読者のみなさんと交流したように、村上さん自身が、文庫版でより幅広い読者の方に小説や文章について考えていることを伝えたいと思ったからです。

 はじめてのことですが、「村上春樹の語る"村上春樹"」という講演スタイルで文章が書かれ、読者に語りかけます。

 小説家になった頃のエピソード、文学賞について思っていること、長編小説の書き方や登場人物のこと......。これまでのエッセイとはひと味違い、一歩踏み込んだ内容で、ファンのみなさんにもいろいろ新しい発見があるかもしれません。小説のオリジナリティーやテーマについて、小説が翻訳され海外へ出て行って新しいフロンティアを切り拓いた体験、学校について思うこと、故・河合隼雄先生との出会いと物語論など、この本には小説家村上春樹の生きる姿勢、アイデンティティーの在り処が生き生きと語られています。

 全部で12回。小さな講演会で、椅子に座った村上さんが語りかける話を聴いているような充実した一冊です――。

[目次]
 第一回 小説家は寛容な人種なのか

 第二回 小説家になった頃

 第三回 文学賞について

 第四回 オリジナリティーについて

 第五回 さて、何を書けばいいのか?

 第六回 時間を味方につける──長編小説を書くこと

 第七回 どこまでも個人的でフィジカルな営み

 第八回 学校について

 第九回 どんな人物を登場させようか?

 第十回 誰のために書くのか?

 第十一回 海外へ出て行く。新しいフロンティア

 第十二回 物語のあるところ――河合隼雄先生の思い出

 あとがき

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2016年10月14日   お知らせ / 今月の1冊
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