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【特集】「野党」百害

新潮45 2018年10月号

(毎月18日発売)

897円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/09/18

発売日 2018/09/18
JANコード 4910049371084
定価 897円(税込)

【特集】「野党」百害
◆[緒言]なぜまともな野党がないのか/ケント・ギルバート
「福山哲郎」が棚に上げる自分の“口利き”/伊藤達美
酔っ払った「山尾志桜里」に罵倒された夜/古谷経衡
◆「蓮舫」はギスギスカリカリを払拭したら/角田朋子
時間のムダ「枝野幸男」の3時間演説/大江舜
◆野合の先駆け「長妻昭」/新田哲史
“裏切り者”と言われて当然「細野豪志」/山村明義
◆政治哲学なき変節の人「辻元清美」/阿門勇人
◆「志位和夫」に転向のすすめ/甘粕代三
自民党の二軍「玉木雄一郎」/小田嶋隆

【特別企画】そんなにおかしいか「杉田水脈」論文
◆LGBTと「生産性」の意味/藤岡信勝
政治は「生きづらさ」という主観を救えない/小川榮太郎
◆特権ではなく「フェアな社会」を求む/松浦大悟
騒動の火付け役「尾辻かな子」の欺瞞/かずと
◆杉田議員を脅威とする「偽リベラル」の反発/八幡和郎
◆寛容さを求める不寛容な人々/KAZUYA
「凶悪殺人犯」扱いしたNHKの「人格攻撃」/潮匡人

9・30県知事選徹底解説
沖縄をダメにする「翁長雄志」弔い選挙篠原章

あと10年、描き続けよう
70歳現役漫画家の生活と仕事/かわぐちかいじ

ネットの「扉」をどう閉めるか?
YouTube「動画削除」という闘争/武田徹

稀勢の里は燃え尽きているか/尾崎しのぶ

「死にたい」願望、救います/里中高志

【ルポ】済州島に押し寄せたイエメン人/中山茂大

【映画『ハナレイ・ベイ』公開スペシャル対談】
村上春樹原作の主人公が吉田羊の中にいた
吉田羊 × 松永大司

第17回 新潮ドキュメント賞発表
[受賞作]『北朝鮮 核の資金源「国連捜査」秘録』
◆受賞記念エッセイ|古川勝久

【新連載】
二本史 家族人類学的ニホン考/鹿島茂
〈1〉東西日本で分れる家族のかたち

【短期集中連載】
新資料発掘 原爆投下秘話
トルーマン もう一つの大罪/有馬哲夫

マトリ 伝説の「麻薬Gメン」が明かす薬物捜査のすべて/瀬戸晴海
〈4〉覚醒剤“濃厚”地帯「西成」

【好評連載】
◆ニッポン全史/古市憲寿
〈10〉地主「のび太」の7万年史
廃炉という仕事/稲泉連
〈7〉イチエフ点描「普通の現場」へ
◆総理と女たち/福田和也
〈9〉近衛文麿と毛利の令嬢
◆トリロー 三木鶏郎と昭和「冗談」史/泉麻人
〈17〉1964年の殺人事件
パンとサーカス/適菜収
〈2〉国の威信をかけて「テルマエ」を作れ
◆昭和史の人間学/保阪正康
〈30〉風立ちぬ、いざ生きめやも
◆水戸学の世界地図/片山杜秀
〈39〉宜しきときに攘夷すべし
反・幸福論/佐伯啓思
〈89〉道元の説く「ありのまま」とは

【歴史巨編!】プリニウス 第53回/ヤマザキマリ+とり・みき

◆[表紙イラスト]信濃八太郎
◆[扉]今月の一枚
 池江璃花子
◆TOKYO2018
 銀座(写真 広瀬達郎)
◆写真家は写真でかく語る/トモ・コスガ
〈10〉石川竜一 沖縄の今を映す窓と鏡
◆[巻頭随筆]風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆謎解きナンバリング/佐藤健太郎
〈22〉欠番、それぞれの事情

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・TV Peeper|村上和彦
掌のうた
・短歌|選・解説 三枝昂之
・俳句|選・解説 小澤實

最新号PICK UP

【特集】「野党」百害

政策立案能力を欠き、まともな議論ができず、ただただ「安倍憎し」で騒ぎ立てる野党。これから始まる臨時国会でも変わらぬ姿を見せるだろう。こんな野党は「百害あって一利なし」である。

【特別企画】そんなにおかしいか「杉田水脈」論文

8月号の特集「日本を不幸にする『朝日新聞』」の中の一本、杉田水脈氏の「『LGBT』支援の度が過ぎる」が、見当外れの大バッシングに見舞われた。主要メディアは戦時下さながらに杉田攻撃一色に染まり、そこには冷静さのカケラもなかった。あの記事をどう読むべきなのか。LGBT当事者の声も含め、真っ当な議論のきっかけとなる論考をお届けする。

【映画『ハナレイ・ベイ』公開スペシャル対談】
村上春樹原作の主人公が吉田羊の中にいた
吉田羊 × 松永大司

サーファーの息子をハワイのカウアイ島で失った母親の物語『ハナレイ・ベイ』。村上春樹の短編集『東京奇譚集』に収められている小編が、このほど映画化された。人気作家の世界観に、気鋭の監督と今最も注目される女優はどんな思いで臨んだのか。

この号の誌面

編集長から

LGBTを利用する野党

 今月号は、特集「『野党』百害」と特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を柱に据えた。前者は主要野党議員の採点表みたいなものだが、当然ながら後者と絡み合ってくる。間もなく秋の臨時国会が始まる。「反安倍」なら道理の通らぬことでも持ち出す野党は、この騒動を奇貨として、杉田氏本人の追及や「LGBT差別解消法案」提出に意気込んでいる。
 杉田論文がいかに誤読され、どのように騒動が作られていったかは、この特別企画の七本の論考でよくわかる。うち二本はLGBT当事者からの寄稿だ。ひとりは元民主党参議院議員でゲイであることをカミングアウトした松浦大悟氏。その記事には、バッシングが一部の当事者とそれを利用しようとする者たちが煽ったものであることや、当事者が切実に欲しているものは何か、などが冷静に綴られている。そして野党のLGBT法案には重大な問題があるとも指摘するのだ。野党は決して当事者を代表しているわけではない。

新潮45編集長 若杉良作(「波」2018年10月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞